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転生便は頼んでいません  作者: おぴろん
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第025日目

第025日目


目を覚まし、石板で自分の状態をまずは確認。


名前:ユーヤ・タナカ

年齢:18

職業:戦士(採取人)

装備:節の木の長棒、ゴブリンナイフ

その他:言語の加護 職業選択の加護 奴隷使役 配下副職業の加護


配下の職業に変化はなかった。


戦闘部隊の皆と食事を取りながら行動を相談する。


「塩漬けにした鹿肉、鹿の毛皮を先に拠点へ運んでもらいましょう。我々は引き続き狩猟を続ける方向でどうでしょうか。」

ゲッダは食料確保を続けるのを良しとする意見のようだ。


「運搬用のロバ馬車をそろそろどうにかしないと。荷物が乗らないので、このままだと獲物の運搬に難儀します。」

ナニーは狩猟に反対ではないが、物資の運搬力にやや不安を感じている様である。


「積載量と人員輸送能力を考えたら、8頭引きの強化ラバ車を探してみるのはどうだろうか?」「ロバ馬車は2台を連結して4頭引きの強化ロバなんちゃってにするという方法も…」と呟いていると、

ラーゲ、ヘンリク、ステンの3人から

「主様の思考はよく分かりませんが、なんとかなりそうな気がします。」

という同意しているのか否定しているのかよく分からないことを言われる。


ブリタとメルタは伝令鳥を見て「この鳥って食べること出来ます?」等と不穏な発言をして、御者の2人との間に大きな距離を作っている。


拠点への伝令として、

・本日も獣を探索すること

・強化ラバ車が2台欲しいので代金含め行商人に交渉してみて欲しい。

・生産部隊も必要だったら行商人と交渉すると良い。

・パウルにロバ馬車を2台合体させた強化ロバ車を検討するように伝えて欲しい。

・長屋の建設計画は一旦中止。強化ラバ車が通れる橋を考えて欲しい。


をジーウに伝えてもらう。昼頃に一度戻ると御者の2人に伝え、伝令鳥の1羽は上空にて警戒を行うようにお願いしておく。


ゴブリン草原を東に進み、昨日の鹿狩猟ポイントへ到着するも獲物の姿は見えない。

奥にある茂みや林を警戒しながら森へと進む。


ゲッダよりストップの合図がある。

「主様、熊を見つけました。結構大型の熊ですがどうしましょうか?」


「ナニー、どう思う?人数は居るから戦えるとは思うのだが。」判断に困りナニー教官に頼る。

「主様、弓も手に入りましたし熊相手で大きな損害は受けないでしょう。やりましょう。」


「前列3人はまともに熊の攻撃を受け止めるな。盾は壊れ腕が折れるから。」ナニー教官の適格な指示が飛ぶ。


熊を誘い出しに向かったゲッダを待っていると、森の方角から確かにでかい熊が怒り狂いながら追いかけているのが見える。

「熊は走らせると車に追いつくとかいう話を聞くが、平地でそれから逃げられる斥候の走る速度は人間を辞めているレベルじゃないか。」思わず口にする。

斥候の獣人2人が隣に寄ってきて、

「5分程度だったら斥候はあの速度で走ることが出来ます。獣人なら走る速度は更に早いです。ただ、ゲッダさんは戻ってきたら暫く休憩ですね。」


なるほど分からん。ゲッダがそのまま戦闘できないことは分かった。


「そろそろ獲物が来ます。準備してください。」ナニー教官の指示で各自配置につく。


前列の傍をゲッダが走り抜ける。それに続きやってくる熊。


粗末なタワーシールドの壁に熊が激突する寸前、上手く躱して前列戦士3人で熊を取り囲む。熊の右目には矢が刺さっており、ゲッダの良い仕事がうかがえる。


「主様は右足を、私は左足を潰します。」

無慈悲な突きを熊の膝部分や踵部分に何度も繰り返す。


「起き上がるぞ!散開!」ナニー教官の指揮で熊との間合いを取る。

立ち上がってからの腕振り下ろしといった必殺の一撃を躱された熊、そこにブリタの放った矢が左目へと打ち込まれる。


視界を失って両手を振り回し暴れる熊。必死に何度も無慈悲な突きを繰り出し、遂に熊の両足を破壊することに成功した。

前列3名が盾で身を隠し、熊の頭にバトルメイスを何度も振り下ろす。

遂に熊は絶命し、熊との闘いは勝利に終わった。


両足にロープを結び、皆で熊をひきずりながら橋へと戻る。


本来であればこのまま川に投げ込み身を冷やすべきなのだが、投げ込むと回収が出来ない。

仕方なく先に熊をある程度解体し、肉を川に投げ込むこととした。


作業も終わり御者2人と合流する。


拠点からの伝言として、

・強化ラバ車は警備兵の詰め所に5台ほどある様で、2台を譲ってもらうことにした。

・強化ラバ車の代金は薬草・薬品で支払うことにした(在庫あり)

・生産部隊用として荷馬車だった荷車を譲ってもらう。動力はロバにする。

・強化ロバ車の構想はある程度できたので、戻り次第改造する。

・橋の建設は現地へ技師の全員で向かい早急に対処する。


という伝言が届いていた。順調に推移している様だ。


御者の2人と相談し、拠点への伝令鳥は朝、昼、夕の計3回定時連絡として運用することにした。


前列3人と獣人斥候2人は鹿を狩りに行ってくるとでかける。


ゲッダ、ナニーの2人と今後の展開を相談する。


熊と戦った問題点として、

・タワーシールドが壊れそう

・中列の武器を更新するべき

・獣人斥候2人に長柄の武器を持たせてはどうか

・川にスロープが欲しい(懇願)

といった意見が出る。


中列と後列の武器をどうするかナニー教官に相談してみる。

「粗末な鉄鉱石がありますので、主様とブリタ、メルタの武器はハルバードのような物が良いのではないでしょうか。私は刃物が持てませんので、長棒を強化するか、ロングフレイルのような武器が無難な選択だと思います。」

じゃあその方向で考えよう。


そんな話をしていると、鹿狩りに出ていた5人が戻ってきた。

鹿を1人1頭担いで戻ってくる。川に沈めて、これ全部はロバ馬車では運べないよね、という話になる。

「「お肉は大切なので、担いででも拠点に戻ります。」」

斥候獣人2人、そのガッツに乾杯である。


夕方の伝令で拠点から報告があり、


・建設チーム…長屋の建設を中断し、橋建設の資材を集めている

・土木チーム…橋建設の資材を集めている

・武器開発チーム…改良型タワーシールドが3人分完成した

・道具開発チーム…粗末な鉄鉱石から粗末な鉄インゴットを量産している

・食料チーム…魚の干物6箱が完成した

・物資チーム…建設チームが使う粘土岩や石灰岩を集めた

・薬品チーム…在庫の薬品は全て行商人に渡した 中級の薬品類を作成中


肉の解体と岩塩の追加採掘を手分けして行い、明日は朝から拠点に戻ることにした。




更新を暫くお休みします。

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