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転生便は頼んでいません  作者: おぴろん
24/25

第024日目

第24部分から表現方法を見直しました。違和感があるかとは思いますがご了承下さい。第1部分~第23部分はまとめて内容を変更し後日掲載する予定です。

第024日目


目を覚まし、石板で自分の状態をまずは確認。


名前:ユーヤ・タナカ

年齢:18

職業:戦士(採取人)

装備:節の木の長棒、ゴブリンナイフ

その他:言語の加護 職業選択の加護 奴隷使役 配下副職業の加護


配下の職業に変化はなかった。


「主様、おはようございます。約束の奴隷を連れてきました。20人居ます。」

行商人が約束通り多くの戦争奴隷を拠点へと連れてきてくれた。


「リーダー2人と相談するから、少しその場で待っていてくれ。」

行商人にそう伝えると、リーダー2人を呼び寄せる。


「戦争奴隷を20人連れてきてくれた。流石に全員は引き取れないが、どの程度引き取れるだろうか?」

ゲッダとジーウの2人に問いかける。ジーウは少し相談してくるとすぐにその場を離れる。


「主様、戦闘部隊で2人引き取れないでしょうか。御者としてロバ馬車には各1人欲しいですので。それ以外の増員はナニーさんにも相談してみます。」

ゲッダとは御者が欲しいという話を何度もしていたので、判断は速かった。


程なくしてジーウも皆と相談を終えて戻ってくる。

「人数も人数ですので、思い切って今までのメンバーを役割ごとに分けて責任者にしようと思います。食料にも余裕がありますし、出来る限り引き取りたいです。」


パウル(部下2)が建設チーム、ユーハン(部下2)が道具開発、土木チーム、カーリン(部下2)が武器防具開発チーム、ニコライ(部下2)がその他開発と応援チーム、グニー(部下2)が食料調達チーム、ベッサ(部下2)が物資調達チーム、ジーウ(部下2)が薬品の製作と交易用薬品製作チーム。


行商人に引き取る人数を伝え、戦争奴隷から順次解放する。


「残りは夕方には大型交易船に戻す予定ですか、それまで何かお手伝いさせましょう。」

行商人からの提案で14人分のテント設営を手伝って貰うことにした。


戦争奴隷の解放を行いながら行商人と世間話。


「主様、御者にされると言われていた2人の職業はどうするおつもりですか?」

「御者をやってもらうつもりだから、見習い御者のなってもらうつもりだ。他に何か良い職業でもあるのか?」

「確かに職業の選択としては見習い御者が良いのですが、動物を使役する意味で見習い調教師として経験を積む場合もあるそうです。」

「なるほど、そんな考えもあるのか…」

行商人には言えないが、副職業を選べるので見習い御者(見習い調教師)という職業パターンは決まったようなものだ。


「他に職業のことを知っていたら教えてくれないか?タダでとは言わない。」

残っていた大兎の肉と大兎の毛皮を持ってこさせ、行商人へ渡す。


「私も一般的な職業知識しか持っていませんが、知っている範囲でお教えしましょう。」

大兎の肉を受け取りご機嫌になった行商人は職業について簡潔に説明する。


・見習い戦士-戦士-上級戦士(近距離戦闘が得意)

・見習い狩人-狩人-探索者(遠距離戦闘が得意)

・見習い魔法使い-魔法使い-魔術師(魔道具を使用した魔法攻撃)

・見習い神官-神官-上級神官(神への祈りによる回復)

・見習い斥候-斥候-暗殺者(探索、状況分析、短剣や暗器での戦闘が得意)

・見習い調教師-調教師-テイマー(動物・魔物を使役する)

・見習い御者-御者-上級御者(騎乗動物の取り扱いが得意、野営の専門家)


・見習い採取人-採取人-上級採取人(あらゆる有用物を集めることが得意)

・見習い薬師-薬師-上級薬師(薬の製作技術、薬草の採取技術に優れる)

・見習い鍛冶師-鍛冶師-上級鍛冶師(武器防具の専門家、鉱石採取は得意)

・見習い技師-技師-上級技師(道具の製作、建物や構造物の建設が得意)


・見習い指揮官-指揮官-将軍(配下の者の統率が得意)

・無職-自宅警備員-風太郎ノーコメント


「職業には下級職、中級職、上級職と呼ばれるものがあり、職業名を聞けば下級、中級、上級はすぐに分かります。下級職は見習いの扱いでLV10が上限です。中級職はある程度の戦力や技能を持っていると判断されます。中級職はLV30が上限です。上級職は熟練者とも呼ばれ、どの国からも歓迎されます。LVの積み重ねは合計で90までと言われていますが、歴史に名を残す人物は合計LVが100であったりするそうです。」


「LV90を超える条件って何か知らない?」

「いえ、残念ながら私も知りません。その道の達人に聞けば分かるかもしれませんが。」


行商人から聞きたいことは全て聞き出せたので、後はジーウに任せ戦闘部隊と合流する。


ロバ馬車へと向かうと、増員した2人が御者としてロバの世話をしている。


「来た初日から大変だけどよろしくね。」

「「とんでもございません。お役に立ってみせます。」」

御者2人のやる気は十分な様で、必要な資材を積み込み出発する。


「主様、荷台の空いている場所に乗られてはいかがです?」

察しの良いナニー教官からチクリと嫌事を言われ、「大丈夫です…」と軽く流す。


ブリタとメルタの2人は今日は何の肉が食べれるかの話で盛り上がっている。


橋に到着する。パウルに聞いた方法で橋の補強作業を最初に行う。


「ゲッダが監督で橋の補強作業を行う。ブリタとメルタは作業中周囲警戒を。」


作業も無事終わり、休憩を兼ねた作戦会議。


「時間的にこのまま戻るのは勿体無いと思う。ゴブリンの脅威も無くなったことだし、もう少し探索でもしてみようか。」

皆もこのまま戻るのは勿体ないことには同意してくれる。


「ではロバ馬車はここに置くしかないので、我々で探索に行ってきます。主様はここへ残って頂きたいです。」

ゲッダが何やら不思議なことを言っている。御者の2人には自衛用の武器は与えているので、護衛は特に必要ないのだが。


「主様は採取人ですので、この周辺で岩塩の鉱脈を探して頂きたいのです。ゴブリンも採掘していましたし、この周辺にあると思うのですよ。」

更に不思議なことを言っているが、頷いておく。


探索に向かう6人は小型~中型の動物を狙っていくそうだ。


御者の1人に手伝って貰い、岩塩の鉱脈探しを開始する。そしてあっけなく見つかる。


御者の2人と職業のことであれこれ話をする。見習い調教師の知識のお陰か、使役可能な動物と使い方がおおよそ分かるそうだ。


この場は見ておくので、使役できそうな動物がいないか探しておいで。と2人を草原の奥にある森へと向かわせる。護衛武器はあるが、獣から襲われた場合は逃げる様にと。


御者の2人が戻るまで、黙々と岩塩の採取を行う。採取用ピッケル(初級)と採取用スコップ(初級)でどんどん岩塩を掘っていく。持ってきた木箱はすぐに一杯となる。


そうこうしていると、2人が大きな鷹のような鳥を連れて戻ってきた。


「良い鳥を見つけることができました。行商人から伝令や偵察に使える鳥が居ること聞いてて正解でした。」御者の2人はその成果に満足のようである。


「伝令に使えるってことは、ここから拠点まで飛ばすことはできるのか?」

御者の2人に鳥の運用について聞いてみる。


「使役される動物はある程度の知識を使役者と共有します。ここから拠点までの距離でしたら命令して飛ばすことはできます。」

「偵察で鳥を飛ばすと、他のことが出来なくなりますが、鳥が見ている物を職業能力で共有できる様です。この周辺でしたら今からでも偵察は可能です。」


なんという便利機能。ゲッダ達の戻りがいつになるか気になるので、試しに周囲を偵察してもらう。程なくゲッダ達が確認出来き、「恐らく鹿だと思うのですが、3頭抱えて戻ってきている様です。」と御者から教えてもらう。鳥を戻し、ご褒美の干し肉を与えたり、ナデナデしているとゲッダ達が3頭の鹿を抱えて戻ってきた。


「面白い動物を捕まえていますね。鹿が3頭捕れましたので、この場で処理をしてしまいしょう。」ゲッダはちゃんと仕事をする良い男だ。


川に鹿を沈め、休憩と作戦会議を行う。


「鹿の解体に時間が掛かりますので、今日はこの場で野営するのが無難だと思います。」

ちゃんと仕事をするゲッダの意見を聞き入れ、野営を決定。


手に入れたばかりの伝令鳥を使うには丁度良いタイミングかもしれない!と1羽の足に筋の木から作った軽量木簡をぶら下げ飛ばす。残り1羽は周辺警戒用に上空を旋回させることにした。


「この鳥は本当に便利ですね。これからは私が走ることも少なくなりますね。」

ゲッダは嬉しそうにそう言うが、魔物を引き連れて走ってくるお仕事は残るのである。


時間にして1時間程度だろうか。拠点から伝令鳥が戻り、ジーウからの返答が確認できた。再度、伝令鳥を飛ばし報告があれば落ち着いた時に返事を返してくれと伝える。


ロバ馬車を引き3時間程掛かる距離を30分程度で移動する鳥はすごい。


ブリタとメルタが鹿の解体を終わらせ、今日食べない分は木箱に入れて塩漬け肉に処理しておく。日暮れ前に伝令鳥が返事をぶら下げて戻ってきた。


・建設チーム…長屋(男性向け)の建設準備をしている

・土木チーム…ゴブリン平原の仮設橋を改善する準備をしている

・武器開発チーム…改良型タワーシールドを開発

・道具開発チーム…粗末な鉄鉱石から粗末な道具各種を製作

・食料チーム…大兎を親の仇の様に狩る、魚の干物2箱が完成

・物資チーム…建設チームが使う粘土岩や石灰岩を集めた

・薬品チーム…薬品の中級クラス製作に成功

・その他…拠点と街道の中間点に警備兵の詰め所が完成。


拠点との連絡手段も出来たので、これは活動の範囲が広がるのかもしれない。




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