猫の友達
前回はあたしのお兄ちゃんを紹介したから、今度は友達を紹介しようと思います。
二匹いるんだけど、というか二匹しかいないんだけど・・・まずは男の友達の虎くんだよ!
「さ、虎くんあいさつよろしくね!」
「?虎族の虎だ。よ、よろしく、な!・・・・・で、いいのか?」
「うんばっちりだよ。シャイな虎くんにしてはまともなあいさつだったよ!」
「そうか?えへへ」
見ての通りかなりの照れ屋で、すぐに恥ずかしがる女の子のような性格をしている虎の男の子だ。
「それにしてもいつ嗅いでもいい匂いするよな~お前・・・・あ、あの・・・少しだけ噛んでみてもいいか?」
「勘弁してください」
速攻で拒否をする。虎くんは会うたびに同じ質問をしてくる。ものすごくおいしそ、じゃなくていい匂いがするらしい。うっとりするようなまなざしで見られるものの、虎くんのお願いを聞くとあたしは一生お天道様に会えないような気がしていつも全力で拒否るようにしている。
そして毎度、悲しそうに落ち込んでいる虎くん。
「虎くんよ、友達同士では噛んだりとかそういう行為はしないんだよ?常識だよ?」
「そうなのか?おれの兄さんは親友だって言ってたやつを甘噛みしてたみたいだぞ?・・・そういえば最近はその親友に会っていないな、風邪でも引いたのかな?」
はい、今誓いました!絶っっっ対噛ませないよ!!!
次は女の友達だよ!
「出番だよフクロウちゃん!」
「ほぅ~勘弁してくれよ、あたしは夜型だって言ってるだろ?なんで真昼間に起こすかな」
「まあまあとりあえず自己紹介してくれたらそれでいいからさ」
「あーフクロウ、一応性別は女。好きな物は女の子、嫌いな物は男以上」
フクロウちゃんは女だ。もう一度言っておこう女だ。なんで二回言ったかというとかなりの女好きだからだ。もう女好きなんて言うには度を越してるぐらいに大好きでたまらない、らしい。趣味はナンパ(もちろん女の子)、女の観察だそうだ。
「ああぁ~首が回らないねえ~」
ここでの回らないってマジの回転のことだからね!ぐるんと回転するアレだよ!さすがに一回転はしないにしても最初見た時は恐怖映像だったよ。
「回さなくてもいいんじゃない?」
「いやあ回しとかないとなんか調子でなくてさ。それよりお前・・・・・」
「?」
「今日は一段と可愛いな!毛並さらさらだし、長くてきれいなしっぽにピンと立った耳、可愛いなあ」
「あ、ありがとう」
会えば必ず褒められる(口説かれる)。まああたしにだけじゃなくどの子にも平等に褒めちぎる(口説く)。そんなフクロウちゃんは眠そうにしながらも必死にあたしを褒めていた。顔は超絶な笑顔で。毎日ご苦労さまです、本当に。
梟の頭は一回転するものだと思ってました。そんな生き物いたら怖いですよね、普通。