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僕たちは戦争を知らない  作者: リョウ 戦争作家
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5

 僕は、戦争を知った。ここに配属されている日本自衛軍の人たちは、戦争をしたいなどと思っている人は一人もいない。ただ、仕方がなく戦っているにすぎないのだ。

 戦闘以外では、みんな優しい人たちばかりで、戦闘前には生きて帰ることを誓い合う。最初にここに来たとき出会ったのは、時田守と言う男であった。彼は、この戦場に来て出会った人間の中では、最も凶器に満ち溢れた人間だった。彼は、先日自ら命を絶った。自殺だった。彼に教えられたことは、どれもめちゃくちゃなことばかりであった。実際に女をむやみやたらに抱く人間なんてこの軍隊の中では、一握りの人間にしかすぎなかった。彼は、最後に自分を見失って死んだ。いや、出会う前から彼は人間ではなかったのだ。やはり、ゲームの設定なのかもしれないが、このバーチャル世界から覚めたい。もう戦争なんてしたくない。


 徹平は、この世界に来て二年ほどたったある日、このとりとめもなく、脈略もない文章を書いた。この軍隊にいる人間は優しかったが、戦闘になると人間を見失う人も多かった。戦争はあまりにもひどかった。明日死ぬかもしれないという恐怖は、常日頃からここにいる兵隊をむしばみ、その恐怖から突然発狂する人もいた。徹平は、どうにかして自分を保ておこうと思った。時田の話によると、現実世界の人間は全て精神に障害をきたしたらしい。実際は時田もそうだった。


 ある日、国のお偉いさんからの連絡が入った。存立危機事態が起こるとのことだった。

場所はサウジアラビア。あるテロリスト団体が、サウジアラビアの石油を狙うという声明を入れたのだ。サウジアラビアは、日本への石油輸出量第1位だった。


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