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その5

 車のルームミラーに、何かを叫んでいる、由美が映った。

 何を言っているかは、想像がつくけど、それどころではない。『彼らの拠り所が解体される』。早くこのことを、知らせないと。そんな想いだけで、アタシは、車を、めいいっぱい早く、走らせていた。

 会社を出てから、車を飛ばして約5時間。やっと、ホテルへと続く、山道の下まで着いた。そしてふと時計を見る


 「午前二時十三分・・・か、バリバリ『丑三つ時』じゃんね。肝試しなんか、するつもりもないのに、こんな時間に、足を踏み入れるとは、思ってもみなかったわ。」


 一人呟いた。確かに、ゴローのことや、ミサっていう女の子のことは、気になるが、何でアタシってば、ここまで必死になってるんだろ?幽霊なんて、金輪際かかわり合いには、なりたくないと思っていた。それでも、何か引っかかるものがあり、放っておけないのも確かだった。

 ゴローやミサは、ホテルが取り壊されそうになってることなんて知る由も無い。会社で見た、記事の内容から、ここが取り壊されるまで、時間はあまり無いみたいだし、耳に入れておくだけでもしてあげないとな。

 意を決して、うっそうとした木々が生える、悪路を高台に向けて走った。

 しばらくすると、開けた所に出た。その時、目の前に3ナンバーのRV車が停まっているのが目に入る。


 「先客?もしかしたら・・・」


 反射的にハンドルを切り、RV車から、死角の位置に、車を隠すように停めた。とはいっても、ここは元ホテルの駐車場。物陰など無いため、気休めくらいにしかならない停め方だが、女の勘がそうさせていた。


 「あの車の持ち主が、そうだとしたら、何か知らない内に、えらい急展開になってるわね。ってゆうか、あの記事って、確か三日くらい前だったはず、えらくフットワークの軽い会社だこと。」


 ドアを音を立てないように、そっと閉め、停めてあったRV近づき、ボンネットを触ってみる。


 「まだ温かいわね、ってことは、来たばっかりか。車の中は・・・と、飾りらしきものは、特になし・・・と、あ、やっぱり思った通りだ、これ、会用車ね。」


 自分の勘が、正しかったことを確信した、それと同時に、まだ近くに居るかもしれない。

 そうなると、出来るだけ、物音を立てないよう入口に向かわないとな。その後、建物に入る扉をそっと開け、一歩入ると、月明かりが荒れたフロントを映し出している。


 「懐中電灯は・・・点けない方がいいか、とりあえず、ゴローに会わないと。」


 ガレキを避けつつ、ゆっくりと歩きだした時、すぐ後ろから声がした。


 「・・・ねーちゃん、こんな夜中にどないしてん。」


 ボソボソとした喋り方だったけど、確かにこれはゴローの声だ。

 声の方に、振り返るものの、誰も居ない。確か以前、会った時は、薄暗がりでも見えていたはずなのにな、そう思いもう一度呼びかけた。


 「ゴロー?どこに居るの?」


 すると


 「今、姿を消しててん、ちょっと待ってな。」

 

 声とともに、ボーっと熊の幽霊が現れた。初めて会った時と、全く同じ格好をしている。頭が半分白骨化し、両腕が朽ち果て、内臓が飛び出た姿だ。

 さすがに、襲って来ないとはわかっていても、これは気持ち悪い。なので


 「いきなり臨戦態勢じゃない、ってゆうか気持ち悪いからちょっと元戻してくんない?」


 小声で言うと


 「それはでけへん。今ここに侵入してる奴らは、ここ取り壊そうとしてるらしいんや。今、仲間に声かけてな、あっちこっちに配備しててん。ちなみにワシは、ここ担当や、それにな・・・もう、アイツらは、ここから出されへん。いざとなったら刺し違える覚悟や!」


 静かに喋ってはいるが、彼が、苛立っているのがヒシヒシと伝わってくる。


 「・・・ゴロー、気持ちはわかるけど、これからアタシの言う事を良く聞いて。まずはここに来た人間、閉じ込めたり、危害を加えたらダメよ。」


 「何でや!なんやかんや言ってても、姉ちゃん、あいつらの味方なんやな?ほなら一度はやられてるとはいえ、容赦はでけへんで!」


 いきり立ち、アタシに威嚇してくる、ゴローの頭に、お得意のアイアンクローを一発かまし、顔を近づけ、小声ながらも一喝した。


 「ここをまとめる管理人が、そんなんでどうすんの!とりあえず、落ち着いてアタシの話を聞きな!」


 「グアッ!いきなり何すんねん!ちょっ!ワシ、本気で消えてまうがな!」


 慌てた様子でジタバタするゴローを、睨みつけながら言った。


 「いいこと?そんなことしても、何にもならないのよ、まぁ、アタシが何も説明しなくても、状況が把握出来てるみたいだから、手間が省けて丁度いいわ。でもね、もしかしたら、視察しにきただけで『やっぱやめた』ってなるかもしれない。万が一、怪我させたり行方不明にでもしてごらんなさい、大事(おおごと)になって、静かに暮らす所じゃなくなるかもよ?」


 「せやかて・・・」


 「そういえば、アンタさっき、『あっちこっちに配備して』って言ってたわね。それじゃあ効率が悪いわよ、とりあえず一部屋に集めなさい。それと、さっき来たっていう人達、この辺には居ないってことは、どこ行ったの?」


 「屋上や、他の所には目もくれず一直線に向かっててん、多分ここの構造は知り尽くしてんやろな、それに、一か所に集めるって何でや?」


 「そう・・・それは好都合ね、いい?さっきのアンタの話から察するにその人達の目的は多分屋上、あっちこっちに配置しても、多分、他の階は全部スルーされるわよ。それにアンタ達、人間には触れないんでしょ?さすがのアンタだって、三人相手するのは無理だって薄々わかってるはずよ。だから一点集中、侵入してきた人間が、帰る時に、どこかの部屋に誘いこんで、メガトン級の恐怖を味あわせて逃がす、もうここには来たくないと思わせるくらいにね。」


 「で、どないすんねや?」


 ゴローの問いに、少し考えた。作戦の方向性は、決まっているものの、さすがのアタシも、後はノープラン。

 考えろ、考えるんだ。・・・ん?そういえば、この前、ゴローや、ミサに脅かされてから、それ系のサイトを回っていたときに、かなりびっくりした画像があったな。

 と、なると、後は場所か、あれ?そういえば・・・。


 「とりあえず、アンタの仲間に力持ちさん。いや、物を動かすことが出来る人って居ないの?ホラ、幽霊ったら、者を動かしたり、宙を浮かせたり、ホイホイ出来んでしょ?ほら、ミサちゃんだって、重たいカート押してたじゃんね。」


 「ミサちゃんはあかんて、とはいえ、何人必要なんや?」

 

 「すぐ終わる作業だから、一人居れば十分よ。あ、アンタやんなさいよ。」


 「アホか。さすがのワシとて、ほいほい物を動かすのは無理や。それに、みんななんだかんだで、どっかこっか体の一部が欠けとるさかい。・・・って、そういやおったわ!確か2階におったな、ちょっと呼んでくるわ!」


 そう言うと、目の前からゴローがスッと消える。と、思えばすぐに、ゴローの声がした。


 「連れてきたでー、ワシらの中で一番の体の丈夫な・・・って死んでるから語弊があるか、とりあえず、物動かすにはうってつけのヤツや。」


 その方を見ると、旧日本兵の軍服を着た、大きな男性が、ゴローの後ろに居るのが見えた。


 「ここに流れて来た時にはすでにな、死んだ時のショックで、本名忘れとったみたいやから、呼ぶのに不便やて、とりあえずで、名前は見た目でつけててんけどな、『大熊』言うんや、動きがのっそりしていて熊っぽいのと、ワシよりデカいさかい、んでとりあえずでそう呼んどんのや。」


 確かにデカい、浴衣を着ていたら、関取と間違えるような風体、しかも、ゴローよりも頭1個は軽く大きい上、胴回りも相当なものだ。抱きついても、腕を回すのは、無理だろうな。

 体格だけ見ると、彼に凄まれたら、並の人間なら腰を抜かすだろう。でも良く見ると、死んでいるにも関わらず、ニコニコしていて、人の良さそうな顔立ち、今来ている侵入者に対抗するには、ちょっと決定打に欠けるわね。やっぱり最後の砦はあの子しかないか、彼を見ながら思案していると


 「で、どないしたらええんや?姉ちゃん、何か考えがあんねやろ?」


 「そうね、まぁ、時間もあまりないだろうし、コレに賭けるしかないんだけどさ、アタシが落ちて気絶してた、1階のあの部屋の場所、あそこを使うの。」


 「あぁ、天井に大穴が空いてるあの部屋やろ?」


 「そうそう、それと・・・ここの住人とやらは全部で何人居るの?」


 「せやなぁ・・・軽く四十くらいや、動物霊も合わせたらもっと居るで。」


 「そう・・・丁度いいわ、とにかく、アンタが呼びかけて、三十人くらい、その部屋の真上に待機してもらって。穴をグルっと囲むようにね、それと残りの十人、両隣の部屋に配備して、そして大熊さん」


 そう言いつつ、軍服の彼に言うと


 「おー、第五小隊軍曹の大熊でぇーあります。なんなりとご命令をー。」


 ゆっくりとして、間延びした喋り方とは似つかわしくない、ビシっとした綺麗な敬礼をした。


 「命令・・・って、いや、いいんだけどね。一階のあの部屋、確か何もなかったのよ。とりあえず、フロントに、うち捨てられた椅子が、何脚かあるんだけど、五~六脚あの部屋に転がしておいて。それが終わったら、一階のその部屋以外を調べて、開くところがあったら、ガレキや何かで、封鎖してちょうだい。大熊さんには、かなり働いてもらうことになるけど、アタシも手伝うから、なるべく迅速にね。そして・・・屋上に上がっていた連中が、階段を下りてきたら、上からは困熊さん、下はインパクトのある、ミサちゃんで挟み打ちにして、あの部屋に誘い込む。うまくいったら、ゴローは天井に配備した、みんなの音頭を取ってね。それに大熊さん、もうちょっとこっち寄って」


 ゴローの少し後ろに控えていた困熊さんに手招きをすると


 「どないするつもりや」


 ゴローが困惑した声を出した。それもそのはずだ、うまく行く保証は無い。でも、もう時間が無い中、これが一番最良の方法だと信じるしかない、そう心に決めて、ノシノシと、歩み寄ってきた困熊さん、ゴロー、二人の耳元で囁く


 「・・・と、いうわけでね」


アタシの言葉を聞いて、無言で頷く大熊さん、そしてゴローは


 「へぇ・・・うまいこと考えるやんか、後はミサちゃんやねんけど・・・」


 「どうしたのよ」


 「あの子なぁ、アンタの一件から、人間をよう怖がってまって、あれから、こういう事には参加せぇへんねや。」


 やれやれ・・・とため息をついた。


 「しょうがないわね、元はといえば、アタシが撒いた種・・・か、時間も無いし、説得してみるわ、もしかして、まだ五階のロッカールームに居るの?」


 「ちゃうねん、嬢ちゃんなら『人間の側は嫌やー』言うてホレ、アイツ等が屋上へ上がっていった時に、入れ違いのように下に降りてきてな、ホラ、すぐそこの部屋におんねん」


 そう言いつつ、アタシが立っている、すぐ斜め後ろの部屋を指差した。


 「・・・そう、それじゃあ時間も無い事だしアタシが説得してみる、その間にゴロー、そして大熊さん、任せたわよ」


 二人に言うと、それぞれ作戦通りに動くがごとく、目の前から消えるゴロー、そして


 「おー、とりあえず椅子を運んでしまうぞー」


 足音は聞こえないものの、大きな体を揺らし、フロントへ向かう大熊さん。それを目で追いつつ一呼吸置いて、ミサの居る部屋のドアノブに手をかけた。


 「・・・後は、ミサちゃんか」


 一人呟き部屋に入る。暗い所に長く居たため、懐中電灯無しでも、何となく部屋の様子がわかった。

 ここは元、日帰り温泉客用の、休憩室だったのだろうか、畳がささくれ立ち、かなり荒れている。

 そして、ガランとして、何も無い部屋の隅に、膝を抱え、うずくまる人の影。多分ミサちゃんだ。そっと近づき、彼女を刺激しないように、なるべく優しく、そして出来るだけ静かに声をかけた。


 「・・・ミサちゃん」


 自分なりに、かなり気を遣って言ったんだけど、突然話しかけられたことに、びっくりしたのか、ビクっと体を震わせ、顔を上げた、そして、アタシの姿を見るなり


 「ヒッ!」


 まるで、幽霊に遭遇したときのような、恐怖が混じった声を出した。


 「いや、あのさ、この前も言ったけど、その驚き方、本来は生きているアタシが言う言葉だからね。幽霊に怯えられるなんて、ちょっと傷つくわよ。と・・・まぁ、こんな話をしている場合じゃなかったわ、あのね、頼みたい事があるのよ。」


 見知った顔だからだろうか、最初目を見開いていたものの、徐々に落ち着きを取り戻し、再び俯いた。

 そして膝の間に顔を埋める、お決まりのポーズをすると、ボソボソと喋りだした。


 「・・・何ですか?あなたはこの間、言ったじゃないですか、『もうここには来ない』って。何で居るんですか?」


 「確かにね、この間言った通り、もうここには来ないつもりだった。でもね、状況が変わったの、アンタも知ってるでしょ?今、ここに来ている人達の事、そして目的も。」


 アタシの言葉が、聞こえているのか、聞こえていないのか、ミサは何も言わなかった。それでも伝わっていると信じて、続ける。


 「このまま放っておくと、みんなの居場所が無くなるの。それを何とか阻止したい、それにはどうしても、アンタの力が必要なの。アタシの為じゃない、ここに居るみんな、そして皆のことを見守ってくれているゴローのために、ちょっとだけ力を貸して欲しいの。この意味、わかるわよね?」


 静かにミサに語りかける。その間中、ずっと膝に顔をうずめ、話が終わってもピクリとも動かないミサ、そのために、がらんとした部屋には、沈黙の時間だけが、流れる。

 アタシは待った、ここでしつこくしても、逆効果になるだけだ。

 無言のまま、ミサの、綺麗に切りそろえられた髪を、見つめていると、不意にミサが顔を上げ、アタシを見た、目にはいっぱい涙を貯めている。そして


 「私に、何が出来るって言うんですか?私なんかが、出て行ったところで、何も出来ない。どうせ、手をこまねいて見ているだけ、ここは壊される運命なのよ!私は・・・別に、ここを追い出されてもかまわない。またどこかに行けばいいだけのことだから!」


 嫌いなアタシの前だから、精一杯強がっているのか、声を荒げるミサだった。

 とはいえ、口ではそう言ってはいるものの、やはりここに居たいのだということが、その短い言葉から、十分すぎるほど、伝わってきた。

 アタシは、ミサの横に、ゆっくりと腰を下ろしながら言う。


 「いい?人ってのはね、いいえ、幽霊も一緒、選択を迫られた時、選ぶのは『やる』か『やらない』か、二つしかないの、どうせなら動きましょ?やらないで後悔するより、やって後悔した方がなんぼかマシじゃない。これから成仏するまで何年、いや何十年、もしかしたら何百年かもしれない、仮に失敗して、ここを追われることになったとしても、黙って追われるのと、精一杯やりきるのと、どっちがいい?」


 「・・・それは。」


 ミサの顔に動揺が見られた、彼女の心に変化が現れている、もうひと押しだ。


 「もう一度言うわ、今は『やる』か『やらないか』二つに一つ、でもね、今回のピンチを、乗り越えるためには、今、入り込んでいる人達を、死ぬほど怖がらせて追い払う、それが必要なの。それが成功するか否かは、アンタにかかってる。とても重要な役割を頼む事になるけど、大丈夫。ミサちゃん、アンタならやれる、この間、この無敵のアタシを、死ぬほど怖がらせたんだ、自信を持って!」


 アタシが喋っている間、ミサは無言で、アタシを見つめていた。瞳が大きく見開かれ、一瞬何かを決心したように見えたものの、再び視線を落とし、ボソボソと喋り出した。


 「さっき・・・ゴローさんにも頼まれた。でも、もし私なんかが出て行って、ダメだったらみんなの期待を裏切ることになる、そんな目にあうなんてもう・・・嫌なの!」


 俯いたままで、表情はよく見えなかったけど、明らかにミサの声は涙が混ざっていた。生前、何か大きな期待をされていて、それに応えられなかったことが、死んでしまった今でもなお、そのことが胸に引っかかっている、その気持ちが痛いほど伝わってきた。

 言葉を聞いているうちに、アタシは、憎まれ口を叩くミサが、愛おしくなり、思わず頭をくしゃくしゃと撫でていた。

 すると、触る事の出来ないはずの、髪の毛の感触が手に伝わった。

 一瞬、驚いたように、体を震わせたけど、ミサは、なすがままにされていた。そして、そのまま、ゆっくりと体を引き寄せると、アタシにもたれかかってきた。


 「大丈夫、気持ちを強く持って、失敗を恐れたらダメなのよ。仮に、失敗したとしても、ゴローや、他のみんなは、絶対アンタを責めないし、アタシが責めさせない。今回、勇気を持つことで、この後、結果がどうあっても、実体が消えた後も、その気持ちは、魂にちゃんと刻み込まれるの。決して無駄にはならない、わかるでしょ?」

 

 小さな肩を抱きしめる、アタシの腕の中で、ミサの嗚咽が小さく聞こえた。その時、体がうっすらと光を放つ、そういえば、触っちゃいけないんだった!


 「うわっ!そういえばアタシが触ると消えちゃうんだったっけ!ごめんっ!」


 飛び退くように離れる、すると


 「ううん、何か大丈夫みたい。あなたの体に触れたとき、何となく感じたんだ。うまくは言い表せないけど、懐かしいような、昔どこかで感じたような感触・・・私、死んでいるはずなのに・・・何か変よね。」


 そう言うとスッと立ち上がり、アタシを見ると、ミサが言った。


 「ねぇ、私は何をすればいい?」


 その彼女の目には、何かを決心したのだろう、迷いが消え、強い光がともっているようにも見えた。それを見て思う、もう大丈夫、ミサはやってくれるだろう、そして


 「あのね・・・」


 耳元で作戦の内容を伝える、すると


 「・・・わかった。」


 さっきまでの、ボソボソとした喋り方ではなく、はっきりとした言葉で言うと、部屋から出て行った。


 つづく

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