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第44話:危機

更新が遅れてすみません。

「ひゃーはっはっは!!楽しいなぁ!えっ!?」


「くっ・・・・」


「どんどん行くぜぇ!ライトニングアロー!!」


激しい交錯の後、イオタが無数の雷の矢ライトニングアローを放ってきた。アデルは、時には避けて、ムリなときは盾を作って防いでいた。が、防いでいる間にイオタに懐に入られていた。


「しまっ・・・!?」


「もらったぁ!」


ドガァァァァァァァァァァン!!!


驚異的な反射神経によりサイゼットで受け止めることはできたが、衝撃を殺すことができずに基地の壁にまで吹っ飛ばされてしまった。イオタは、ニィっと口の端を上げながら、プロミランスを肩に担いで笑っていた。


「おいおいおい、まさか今ので終わりってことはないよなぁ?」


「・・・・当たり前だ、バカか」


「!?」


アデルの声がしたのは、後ろからだった。イオタが振り向いたときにはすでに岩の弾で攻撃されていた。


「ぐぁっ!・・」


イオタは攻撃を防ぎきれずに数メートル、後ろに飛ばされた。その反対側には、アデルがサイゼットを振りぬいた格好で立っていた。イオタはすぐに立ち上がって、再びアデルを対峙した。


「やるじゃねぇか・・」


「そりゃどうも・・・」


「そろそろ終わらせてやるよ」


そう宣言したイオタが構えたプロミランスからは、さきほどまでとは比べ物にならないほど強力な雷が迸っていた。なんだ?・・・・こいつ、何を始めるつもりだ?アデルには、これからイオタが何を始めるかは分からなかった。アデルは、サイゼットを構えなおしてイオタの真意を読み取ろうとした矢先に、イオタが仕掛けてきた。


「それじゃぁ、いくぜぇ!!」


水平に横なぎにされたプロミランスから、威力が上がったライトニングアローが2本飛んできた。が、この程度でアデルがやられるはずもなかった。攻撃を避けられた矢は、そのまま後ろの地面に突き刺さった・・・・・・


「この程度で倒せるとでも?」


「くくくく・・・、そんなことはおもっちゃいないさ」


「なら、さっさと来い」


「お~け~、お~け~。そらよぉっ!!」


次は一本だけだった。アデルは、追撃に注意しながら後ろに避けた・・・・・・。だが、コレがいけなかった。イオタは、笑って、


「かかったなぁ!ばかがぁ!!」


「何っ!?」


バリバリバリ!!


三角形をつくるように、地面に刺さっていたライトニングアローから、中心のアデルに向かって強力な雷撃が迸った。


終焉の三角形エンド・オブ・ザ・トライアングル!!!!」


「があぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


なんだこれはっ!? アデルは内心驚愕した、まさか最初に放ってきた2本の矢がそのまま突き刺さっていたとは、思わなかったのだ。アデルは、何とか抜け出そうと思ったが、完璧につかまっていて何もできなかった。


「ひゃーひゃっひゃ!!いいざまだなぁ、アデルさんよぉ!?」


このまま、終わるのか?何もできないで・・・・。そんな思いが頭をよぎった・・・・。


ーーーーエルム城ーーーー


このころ、香奈は落ち着かないのか城の中を歩き回っていた。そして、厨房付近にきたときだった。


カシャーーン!


「大丈夫ですか!?」


「え・・えぇ、お騒がせしてすみせんでした、香奈様」


「いえ、でもよかったです。怪我がなくて・・」


「でも、どうしましょうぅ・・」


怪我をしなかったので、喜んでもいいはずなのにこのメイドさんの様子は少しおかしかった。それに、割れた瞬間のあの感じは何だったのだろう?


「どうしたんですか?」


「このカップ・・・アデル様・・・・のお気に入りなんですよぉ・・・」


「えっ・・・・?」


「あぁ・・・怒られたらどうしよぉ・・・・」


まさか、さっき感じたアレは・・・・・・。メイドさんが自己嫌悪に陥っている中、香奈は近くにあった窓の外を見つめて、無事に帰ってくることを願った。


「誠・・・・」


呟いた言葉は、厨房のなかに静かに消えていったのだった。

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