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第36話:竜二の実力

「じゃぁ、こっちはこっちで始めましょうか、デルタさん?」


「邪魔してくれたお礼をしないといけませんね」


表情にこそ出してはいないが、デルタはそれなりにご立腹のようだった。そのことに気づいているのかいないのか、竜二はニヤニヤしている。相棒のグレンは、早く戦いたいのかさっきからずっと「グルルゥ・・」と唸っている。デルタは


(向こうは召喚獣どうしの戦いを所望しているようですし、こっちも乗ってあげますか・・・)


「行きますよ!ブル!」


「ギュゥゥ!」


直後、デルタの前に一匹の猪の召喚獣が現れた。体長2mはあるだろうか、ものすごい大きさだ。口から生えている牙のでかさが体並みにでかい。しかも、背中はハリネズミのようにとげとげだった。


「へぇ、ブルホーンを使うんだ」


竜二は、バカにしているような顔をして、いかにも関心しているような発言をした。デルタは、むっとしたが言葉には出さなかった。そして、二人は同時に動いた。


「グレン!ベアークラッシュだ!」


「ブル!ライトニングスピア!」


ブルは、雷を帯びた突進攻撃を仕掛けた。対し、グレンは右前足をおもいっきし振り下ろしただけ。これだけでは、ブルが勝つ様に見えるだろう。しかし、結果はブルが反対側に吹っ飛んだのだった。


「ギュゥ!?」「なっ!?」


(ブルの攻撃があんなただの攻撃に負けた!?)


この結果には、デルタは素直に驚きの声を出した。雷対ノーマル、どっちが勝つかは一目瞭然だろう。ノーマルならの話だが・・・・。デルタは、グレンの前足を見た。そこには、岩の手甲ガントレットがついていたのだ。


「あそこまで飛ぶとは・・・・、ビックリ」


「ギュゥゥゥゥゥゥ!!!」


ブルは、起き上がって後ろ足を激しく動かして、突進準備完了のようだった。


(さっきよりも強いのなら、あのガントレットを破れるかもしれませんね)


「ブル、アルクインサイドだ!」


今度は、途中までダッシュでそれから丸まってトゲトゲボール状態でのアタックだ。この攻撃に対して竜二は、


「グレン」


「グルァ!」


ガシィィィ!


受け止めたのだった。両手・・・・両前足で、しっかりと。そして、そのまま地面に叩き付けた。


「ギュァ!」


そして、身動きが取れないブルに、とどめの一撃。


「・・・・・ベアークラッシャー!!」


「ギュァァァァァァッァ!!!!」


ブルは、断末魔の悲鳴を上げて消え去った。竜二は、両手をパンパンはたいて


「終わりかな?次はデルタ。君だよ?」


柔和な笑みを浮かべて竜二は、デルタに宣言した。デルタは


(くそ・・・こんなところで・・こうなったら、直接あいつを・・・)


デルタは、竜二は生身で戦うのは得意でわないと、勝手・・に思い込んだ。そして、自らの武器の二丁拳銃を出し、竜二に急接近してすぐに心臓に向けて引き金を引いた。しかし、


「クスクス、そんなものでうちが殺せるとでも思ってたの?」


ズボォ!


「・・・・・ゴフゥ!・・・い・・つのまに・・・」


デルタは驚愕の表情で自分の胸を見た。そこには、竜二の手に抉り出された自分の心臓があった。

その竜二の手は、熊の手の部分を手の甲に付けたようなガントレットが装備されていた。


ズバッ!


手を引き抜いて、そのまま心臓をグレンのほうに投げ捨てた。グレンはそれをムシャムシャと食べた。

竜二は、血まみれの手を舐めた。


「ふふ・・・次の獲物は誰かな?」

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