第22話、疾風っ!三連撃!
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「おぉーー!」
気合と共に、雅人は、自らの武器の双剣「ツインカリバス」でアデルに突っ込んだ。しかし、戦い慣れているアデルは、軽く受け流してついでに雅人をこかした。
「動きが直線的すぎだ」
「う・・うん」
「もう一回来い」
「おぉーーーー!」
しばらくの間、このやりとりが繰り返された。そして、雅人の体力が限界に近くなったところで、アデルは休憩を入れた。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ」
「飲み込みが速いようだな」
「そろそろ初歩的な、技を教えとく。見てろ」
そう言って、アデルは雅人からツインカリバスを受け取ると、右手を前に突き出した。
何をするのかわからなかったので、雅人はアデルを見守った。
「やっぱり技を教えるには、練習台がいるからな」
「出て来い、ダンゴラン」
アデルは、突然召喚獣を召喚した。それは、ゾウより少し大きいくらいのマンモスだった。
「ちゃんと見とけよ・・・行くぞ、疾風っ!三・連・撃!」
アデルは、ツインカリバスを構えダンゴランに急接近した。そして、右手のロングカリバで、右上から左下に向けて、切り落とし。次に、切った勢いで一回転して、左手のショートカリバでも、ロングと同じように切り落とし。また、同じように回転して、とどめにロングを垂直に降ろした。
「すごい・・・・・・」
「まぁ、こんな感じだ」
アデルが振り向いた瞬間、ダンゴランが断末魔の悲鳴をあげ、光の粒子となって消えた。
「わかったか?」
「なんとなくなら」
「まぁ、ものは試しだ。やってみろ」
「うん」
そして、またダンゴランを召喚した。雅人は、一度深呼吸して、さっきのアデルの一連の動作を思い出した。そして、きっかり10秒後、雅人は目を開け、ツインカリバを構え、ダンゴランに走り出した。
「おぉーーーー!」
(成功させてやる!)
まず、右の一撃、成功。しかし、左の攻撃に移る間に、反撃され、少し吹っ飛んだ。
「ぐふっ・・・」
「もう少しスピードを速く、もしくは、自分なりにアレンジしろ」
「わかってる!・・おぉーー!」
もう一度、チャレンジした。今度も同じだった。また、チャレンジ。この繰り返しだった。
それを見続けた、アデルは少し関心していた。
「ほう・・少しずつだが、速くなってきてるな」
その通りだった、繰り返しやったおかげで、コツが掴めてきていたのだ。
そして、1時間くらいたった時に、
「これで・・どうだ!」
成功。ダンゴランを倒すことに成功したのだった。
「はぁ・・・はぁ・・・やった」
「まぁ、よくやったな」
「ありがとう、アデル」
「礼を言う必要はない、ただ、足手まといはいらないだけだ」
「わかったよ、そういうことにしとく」
「その言い方は気に食わないが、今日はもう遅い。続きは、明日だ」
「わかった。それじゃぁ、今日はこれで解散だね」
「じゃぁな。・・・・一つ言っておく、俺のことは誠でもアデルでもかまわん」
「えっ?」
その時には、もうアデルの姿は見当たらなかった。
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