第11話:使者
また、更新が遅れてすいません。
夢から覚めると、香奈はもう寝ていた。俺は、そっと病室から出た。
そこには、当然のように雅人がいた。
「もう、大丈夫なの?」
「あぁ、また心配かけたな」
「べつに、いつものことだから」
「お前はまだここにいるのか?」
「ん?そろそろ帰ろうかなって、思ってる」
「そっか、なら一緒にかえろう」
「うん」
そして、二人は家路についた。途中、あの進入者の話をした。
「僕は見てないけど、その人はなにが目的だったの?」
「わかんねぇ、なんかそろそろ目覚めてもらうとか、わけのわからないことを言ってた」
「目覚める?それって、誠が何かすごい力を持ってるってこと?」
「俺はそんなものもってない。だから、あいつの言ってることがわからない」
「その人は勘違いをしてたってこと?」
「・・・・・勘違いはしていませんよ」
突然、会話に割り込んでくる声があった。その声の主は、いつのまにか二人の前に立っていた。
「お前は・・・・さっきの・・・」
「誠?まさか、この人が・・・・」
「あぁ、そうだ。香奈に怪我をさせたやつだ」
「さきほどは、失礼しました。突然の無礼を・・・」
「お前は誰なんだ?」
「そうですね。自己紹介を忘れていました。私の名は、ノア・ティグリス」
「ノア?・・・・外人・・・さん?」
「えぇ、まぁ。私は今、エルム帝国でエルム軍第一部隊隊長をしています」
「エルム帝国?そんな国聞いたことありませんよ」
「まぁ、知られていなくて当然しょう。何せ違う世界ですから」
「・・・そんな話信じられるか!いきなり、襲っておいて・・・・第一、証拠はどこにあるってんだ?」
「う〜ん、そうですね、証拠・・・・。あっ!これなんてどうです?」
そういってノアは、何もないところから剣を取り出してみせた。
「これじゃ、証拠になりませんか?」
「・・・・・くっ」
「誠・・・・なぜか、僕にはこの人が言ってることが嘘に思えないんだ・・・」
「お友達の方はご理解が早くて助かります」
「・・・・それで結局あんたは何しに来たんだよ」
「私は、あなた様を向こうの世界に連れ戻しに着ました」
「なっ!?ふざけるな、俺はそんな世界にいた覚えなんてないぞ!」
「・・・ちょっと待って下さい。連れ戻すって、いかにも昔誠がそっちの世界にいたような言い方ですね」
「では、お教えしましょう。まず・・・・」
そういって、ノアは誠のほうを向いて
「あなた様のむこうでのお名前は、アデル・エルム。お父上であり、魔王様である、
ジャック・エルム様のご子息です」
「なっ・・・・・」
そして、雅人の方に向いて
「確かに、アデル様は向こうの世界にいらっしゃいました。でも、とある事情から記憶を封印し、こちらの世界に送ったのです」
「そんな・・・・・」
そこで、ノアは誠のほうを向いて一言
「大丈夫ですか?」
そこで、雅人も誠のほうを向くとそこには、頭を抑えて苦しんでいる誠がいた。
「まっ・・誠!?大丈夫?」
「なぜだ・・・俺はそのことを知っているのか・・・・」
そこで、誠は気を失った。話を聞いて何かを思い出しかけたのだろう。
「やはり、少しずつ話していくべきでいしたね・・・・」
「頭の中で整理できたころに、また来ます。では・・・・」
そして、ノアは消えた・・・・・。
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