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35. “Because he was a spoiled kid...”(ぼうやだからさ)(挿絵あり)

Because he was a spoiled kid...”(ぼうやだからさ)

            1

 どう言う訳か、珍しい組み合わせでアリの(コロニー)内にあると言う「()()()店」の前に3人は居た。


挿絵(By みてみん)


 一見仲の良い親子連れの様に見えなくも無いが親だとすれば若過ぎる。


 それに親子で有れば子どもを真ん中に子供の手を片方ずつ親が繋ぐのが普通だが、彼らは明らかに異様だった。


 真ん中のお父さん?。


 と言えば若すぎる。


 彼の腕を片方ずつ奪い合う形で腕を組み3人はその店の前にに立ち尽くしていた。


 そこで男が手にした地図を広げて言う。


「この店だ。」


――――――――――――――――――――――――

            2

 女王アリロボの操縦席(コクピット)から出た月斗(げっと)巨人世界(ヨトゥンヘイム)御伽世界(メイルヒエン)の情報を教えてもらう為に広場にいるとされる「キリギリスの人」を単独で探していた。


 他のメンバーは色々と準備が必要ということでそれぞれが別行動を取る。


 広場には目当ての「キリギリスの人」の姿は無く、通りかかった働きアリの話だと千里(ちさと)達がオモテナシを受けているという会場(アリーナ)で演奏を行なってると言うことだった。


 働きアリに会場(アリーナ)の場所を聞き大急ぎでそこへ向かった月斗(げっと)を待っていたのはいつもとは自分を見る目が明らかに違う(みなみ) 千里(ちさと)とつり目の栗色の髪の毛の幼稚園児だった。


千里(ちさと)!無事だったか!」


 月斗(げっと)千里(ちさと)に声を掛ける。


 その言葉を聞いた園児はツカツカツカッと月斗(げっと)の腕を取ると


「私は「ミクニ」って言うの!()()()()()()()に用があるんでしょ?だったら行こう!月斗(おうじ)!」


 と言って月斗(げっと)に満面の笑顔を向ける。


王子(おうじ)⁈」


「そうよ!赤い車の()()()に乗った私の王子様!」


 そう言って月斗(げっと)の腕を引っ張り会場(アリーナ)から出ようとする。


 そしてクルっと振り向くと呆気(あっけ)にとられていた千里(ちさと)に対してあかんべぇーという仕草をした。


 それを見た千里(ちさと)も慌てて月斗(げっと)に駆け寄りもう片方の腕をグッと掴みながら


「園児と2人では何かと危険だ!わ…私も行こう!」


 と言って(うつむ)き頬を赤らめる。


「フン!私と月斗(おうじ)の2人で大丈夫よ!()()()()はここで大人しく甘ったるいケーキでも頬張ってなさい!」


「オバっ!17歳の!わっ、割とスタイルには自信のある……じょ…女子高生に向かって何を言う!」


「フン!自分で自信があるだなんてよく言えるわね!それに月斗(おうじ)()()()頭の悪そうな大っきいオッパイには一切興味が無いの!私みたいなのが好みなのよ!」


「ウッ!そんなに頭が悪そうなほど大きくも無い……が…そっ!そうなのか?」


 そう言って千里(ちさと)は自分の胸を見下ろす。


「ここ1年で急成長してしまったのだ…ま…前の方が好みだったか……?。」


「ちょっと待ってくれ!全く状況がわからないんだけど?」


「フン!まぁいいわ!月斗(おうじ)はキリギリスの人に用があってここに来たんでしょ?」


「あっ、ああ…でも何故それを?」


「ふふ…月斗(おうじ)の考えてる事はわかるのよ!チッパイが好きな事もね!」


 千里(ちさと)月斗(げっと)にそうなのか?と言わんばかりの目で見つめる。


 月斗(げっと)は両手をあげフルフルと首を振った。


「フン!まぁいいわ。私もキリギリスの人からお使いを頼まれてるの!」


「ミクニ」と名乗った園児はそう言うと月斗(げっと)の腕に一層力を込めて掴まった。


「お使いって?」


 と言う月斗(げっと)千里(ちさと)


「エッと……歩きながら話すわ!とにかくここへ向かいましょ!」


 と言って「とある店」への地図を見せる。


 そしてここまでの経緯(いきさつ)を話はじめた。


――――――――――――――――――――――――

            3

 会場(アリーナ)内では


『全員メスゥーーーーーッ!ハーレムじゃ無いか!』


 今橋(いまばし) 健吾(けんご)の思考が会場内(アリーナない)に流れ出す。


今橋(いまばし)!相変わらず思考がだだ漏れだぞ!」


 そう言ったのは同じ2年の太子橋(たいしばし)だった。


 『ああ、すまん!だが全員メスとは驚いた。』


 完全に喋る気が無い様だ。


 表情を変えずに完全に口を開けていない。


 今橋(いまばし)魔法(アニマ)は自分の考えてる事が周りに流れ出すという能力。


 相手の思考を読み取る事が出来ない一方通行のテレパシーの様な能力だ。


 自分がこのプライバシー無視の様な変な能力じゃ無くて良かったと会場内(アリーナない)にいる誰もがそう思った。


 しかも今橋(いまばし)に触れられた者は今橋(いまばし)同様、周りに思考が流れ出すと言う恐ろしい能力アップを果たしていた。


 千里(ちさと)たちは女王アリのいる高い塔の扉に入り、目の前の巨大な女王アリの姿に驚く間もなく、地面に突然現れた魔法陣の効果よって一瞬目の前が明るくなり、気付くと別の場所へと移動させられていた。それがこの会場(アリーナ)だった。


 女王の部屋では終始無言だったアリの衛兵が広場で会話した様なそれぞれ色んな方言でフランクにアレやコレやと話かけてくる。


 千里(ちさと)達はアリの衛兵たちにおもてなしを受ける。


 アリの女王と対峙している月斗(げっと)たちは無事かどうかと尋ねると、会場(アリーナ)のVIPルームの様なところに通されて用意されたソファーにそれぞれが腰掛けた。


 そして用意された大型のスクリーンに月斗(げっと)達の姿が映し出される。


 何やらこの映像はARIと呼ばれる(アームド.リアクタブル.インターフェイス)を介して操縦席(コクピット)と呼ばれる場所のマザーコンピュータと各所に配置されたズーム機能搭載の高画質カメラに連動していてあらゆる角度から月斗(げっと)達の行動を終始モニタリングしていると説明された。


 スクリーンの映像に合わせてBGMがいい感じに流れて来て臨場感を増す演出となっていた。


 場面は千里(ちさと)達がアリの女王の塔から姿を消した後の様子だった。


 画面いっぱいに月斗(げっと)が映し出される!


()()()千里(ちさと)をどこへやった!」


 (ん?()()()?)


 スクリーンを見つめる(みなみ) 千里(ちさと)が頬を赤らめる。


『邪魔物は消えて貰った!』


 巨大な女王アリが月斗(げっと)達に向かって右手に握った大剣を大きく振り上げ威嚇する!


(ん?アレって動かなかったけど…)


「何だと!()()()千里(ちさと)に何かあったら許さねーーーーーツ!」


(ん?誰コレ!また()()()って)


 月斗(げっと)は左手を前に突き出しグッと拳を握り絞める。


 千里(ちさと)がグッと両手を合わせ祈る様なポーズでスクリーンを見つめる。


 その横で他の園児達がキッズルームで遊ぶ中、1人栗色の髪の園児「ミクニ」だけが腕組みをしながら膨れっ面をしてスクリーンを見つめていた。


 テーブルいっぱいに用意されたお茶と甘い香りを漂わせたケーキをひと口頬張ると


()()()()!」っと言ってフォークを置いた。


 お口に合わなかった様だ。


 クライマックス調の音楽がどこからともなく臨場感たっぷりに流れ出す。


『貴様らがのこのこ付いて来るからだ!』


 アリの女王の無慈悲な感情がスピーカーから聞こえる。


「!!コイツ!許さんぞ!」月斗(げっと)の怒りに満ちた顔がスクリーンいっぱいに映し出される。


「キャア!」」


 ほぼ同時に千里(ちさと)と栗色の毛の園児「ミクニ」が声を出し、お互い顔を見合わせる。


 画面に見知らぬ文字でテロップが流れる。


(スクリーンを見るときは、部屋を明るくして離れてみるように)と。


究極火炎玉(アルティメットファイアーボール)ーーーーーツ!」


 画面が明るく光を放つ。


(ん?そんな技名言ったっけ⁈)


 月斗(げっと)は女王に向かって走りだし右手に炎の球を作りだした。


 またまた月斗(げっと)のアップから派手な演出で炎の玉が女王アリの足元に命中する。


『おのれーッ!』


 女王アリの怒りに満ちた思念がスピーカーから流れ出し。

『奴らを止めろ!』


 女王アリの掛け声で床板の大理石が光を放ち魔法陣から出現した武装したアリの衛兵達が次々と月斗(げっと)に向かって立ちはだかる。


 千里(ちさと)と栗色の毛の園児「ミクニ」がスクリーンに釘付けになっている。


 行手(ゆくて)を阻まれた月斗(げっと)の右側を素早く影が動き淡路(あわじ) 駿(しゅん)が衛兵に体当たりをして動きを止めた。


「サンキュー!駿(しゅん)


 月斗(げっと)駿(しゅん)がアップになり月斗(げっと)の爽やかな笑顔と白い歯がキラリと光る!


「キャアーー!」


 また千里(ちさと)と「ミクニ」が顔を赤らめながらお互いの顔を見合わせる。

 

 月斗(げっと)は勢い良く立ちはだかる衛兵の隙間をすり抜け女王(じょうおう)アリに向かって


究極地獄火炎玉(アルティメットヘルファイアボー)ーーーーーツ!」


 と叫んで炎の球を投げつけた。


(ん?技名に地獄がついた!)


 炎の球が女王の足元に直撃し激しく燃え上がり勢いを増した。


「よし!効いてるぞ!」


 女王アリの足元で月斗(げっと)の地獄の炎が燃え盛る。


「やったぜ!」


挿絵(By みてみん)


 さらに月斗(げっと)のアップ。


(オレのアップ多いな!)


 千里(ちさと)と「ミクニ」がスクリーンに釘付けだ。


衛兵(スタッフ)ーーーーーツ!』


 女王アリの悲痛な叫びと共に衛兵たちがさらに魔法陣から出現し月斗(げっと)に迫る。


(ん?言って無いよね?スタッフーーーーーツって呼び方して無いよね?)


大地息吹(ブレスオブガイア)ーーーッ!」


(なんかカッコいいな!技名)


 (りく)が片手を地面につくと床材が(めく)れ上がり(つぶて)となって衛兵達を弾き飛ばす。


 月斗(げっと)(りく)が背中合わせになりながら


「やるか?」


「ああ!いつでもいいぜ!」


 月斗(げっと)(てのひら)に火の玉を作り出すと示し合わせたかの様に(りく)が両手を地面に当てる。


 足元の大理石の床がめくり上がり割れた破片を月斗(げっと)の炎の玉がぶつかり(つぶて)となって目の前のアリの衛兵の硬い外皮をいとも容易く突き破り吹き飛ばす。


「オラオラオラオラーッ!」本庄(ほんじょう) (りく)が叫びながら地面に拳を()()()()()()()()()


(ん?地面に左手添えただけだったけど…)


 その一連の攻撃にアリの衛兵達が吹き飛ばされた。


大地昇竜波(ガイアドラゴンウェーブ)ーーーッ!」


 地面が凄い勢いで盛り上がり足元をすくわれた衛兵達がバランスを崩して倒れ込む。


 道修(どしょう) 空太(くうた)淡路(あわじ) 駿(しゅん)の2人が機動力を活かして隙の出来た女王アリの元へと辿り着く。


海龍咆哮(シードラゴンロアー)ーーーーーッ!」


 堂島(どうじま)海里(かいり)は右手に握った平刃(ひらば)の剣を掛け声の元、頭上に掲げた。


(何それ?剣じゃなくて竹刀(しない)だったよね?竹刀(しない)邪魔そうだったよね?…)


 巨大な海龍(かいりゅう)堂島(どうじま) 海里(かいり)の頭上に現れ海龍は大きく息を吸い込み咆哮と共に辺り一面に海流が渦巻き次々とアリの衛兵達を渦の中へと飲み込んだ。


 激しい水流に飲み込まれたアリの衛兵たちが姿を消し白衣と片手に剣を携えた堂島(どうじま) 海里(かいり)が姿を現す。


(そんな大層な技じゃ無くてアリに塩水鉄砲当てて「しょっぱ」って言われてた感じだったけど?)


 ソファに座ってる(いずみ) 穂波(ほなみ)が呟いた。


「あの白衣(しろいの)が勝つわ……」そう言ってスクリーンに映し出された堂島(どうじま)を食い入る様に見つめていた。


弾幕薄(だんまくうす)いぞ!何をやっている!奴らを近づけさせるな!』


 女王アリの思考がスピーカーから流れて来る。


(弾幕(だんまく)弾幕(だんまく)って何?そんなこと言ってたっけ?)


 衛兵達の抵抗を掻い潜って女王アリの元へと辿り付いていた淡路(あわじ) 駿(しゅん)道修(どしょう) 空太(くうた)の姿がスクリーンに映し出された。


「ここから中へ入れそうだ…」


 空太(くうた)駿(しゅん)()し示した場所へ堂島(どうじま)月斗(げっと)達全員が合流し巨大な女王アリの体内へと侵入を試みる。


 スクリーンにエンドロールが映し出された。


挿絵(By みてみん)


 今になって音楽がスピーカーからでは無く部屋の片隅から聴こえて来るのに気付いた。


 今橋(いまばし)が音の聞こえる方を振り返ると先程広場にいた()()()()()が生演奏をしていた。

――――――――――――――――――――――――

           4

挿絵(By みてみん) 


「……………」

「……………………」

「…………」

「……………………」


「…………」


「…………」


「…………」



挿絵(By みてみん)



――――――――――――――――――――――――

            5

『アリの衛兵、多っーーーーッ!』


 今橋(いまばし)の思考にその場のみんなが同意した。


 エンドロールが終盤に差し掛かり音楽も最高潮に達したところで


 キィィィィーーーーーーン!と言う甲高い音と共に音楽が鳴り止んだ。


 キリギリスの人が慌てて楽器の弦と弓をチェックする…………。


 どうやらトラブル発生の様だった。


 無音のままエンドロールがながれ続けていった。



挿絵(By みてみん)




――――――――――――――――――――――――

            6

 最後に場内アナウンスが流れた。


『音響担当のキリギリスの人の楽器がトラブルの為、この後予定していた「アナとアリの女王2」の上映はしばらく見合わせます。』


 と言う事だった。


 スタンディングオベーションをしていた千里(ちさと)と「ミクニ」、そして(いずみ) 穂波(ほなみ)が一斉に「エエーーーーーッ!」と言う。


月斗(げっと)ったらカッコ良すぎるんですけど!オレの千里(ちさと)だなんて言われたら続きが気になるんですけど!』千里(ちさと)の心の声が会場内(アリーナない)に流れ出る。


『エッ、ナニ?ナニ?ナニ?ナニ?』


 ハっとして千里(ちさと)は立ち上がってる自分の肩に今橋(いまばし)が手を置いているのに気付いた。


 再開にはキリギリスの人の弦と弓を直す必要がある為「素材」の調達が必要だと言うことだった。


 

 その直後、会場(アリーナ)の扉が開き目の前に月斗(ほんもの)が姿を現すと


千里(ちさと)!無事だったか!」と声を掛けた。


(映像、ずいぶん事実と違って改ざんされてるな!)


「ミクニ」は千里(ちさと)がこれまでの経緯(いきさつ)を語る中、ずっと月斗(おうじ)の心の声を聞いていた。


 店の前に3人が到着する。


 この様な珍しい組み合わせとなった。


 事前に渡された地図を頼りに3人はその店がお目当ての店だとわかった。


挿絵(By みてみん)


「この店だ。」


 月斗(げっと)は持ってた地図を片手にそう告げた。


 その店はアリとあらゆる珍しい「ある()()」を取り扱っているという。


 色々な店が立ち並ぶ街の一角(いっかく)にその店は構えられていて店先には木製の看板が無造作に置かれていた。


 道中色々な店があって気になる店も沢山あった。


 まさかアリの(コロニー)の中にこの様な街。


 しかもところどころアリ以外の種族の者が店を構えているのにも驚いた。


「中に入ってみよう。」


 月斗(げっと)はそう言うと硬い木製の扉を外側に引いて見る。


 扉はビクともしない。


 今度は押してみたがやはり動かない。

 

「留守か?」

 

 千里(ちさと)が代わる。


 どうやら扉は横にスライドするものの様だった。


「横にスライド多いな……」


「ミクニ」がクスリと笑う。


 ゆっくりと3人が中に入ると店内にズラリと並んだ棒状のもの。


 魔法使いが呪文を唱える時に使うような(つえ)の様なもの。


 杖といってもホントに細い。


 狭い店内の壁やありとあらゆる棚にギッシリと棒状のものがところ狭しと並んでいた。


 店内にはカウンターがあり、この店の店主らしい人物が酒の入ったグラスを片手に椅子に腰掛けていた。

アリでは無い種族。


 男性の様だ。


 男に月斗(げっと)が尋ねる。


「どうしてこんなに色んな種類の棒状の物が?」と尋ねるとカウンターに座っているその男がグラスに入った酒を片手に持ちながら答えた。


棒屋(ぼうや)だからさ……」


棒屋(ぼうや)?って(ぼう)(ぼう)の専門店なんですか?そんなストライクゾーンの狭そうな店、よく経営が成り立ちますね?」


 店先に置かれていた看板の読めない文字にはどうやら「棒屋(ぼうや)」と書かれていたんだな。と月斗(げっと)は思った。


「棒の専門店にしては品揃えが乏しいな!」


 千里(ちさと)がポツリと呟いた。


「なぁ月斗(げっと)!何故エビフライが無いのだろう?」


「普通無いだろ?」


「いや、京華(きょうか)ちゃんが以前、(エビフライはタルタルソースを美味しくいただく為の()ですのよ!)と言ってたんだ!ホントだぞ!」


 月斗(げっと)はそうなのか?と答えた。


 ♢♦︎♢♦︎


 キリギリスの人から頼まれた「素材」をその棒屋(ぼうや)で受け取ると3人は会場(かいじょう)へと戻る。


 帰り道。


 終始、月斗の事を王子(おうじ)と呼ぶ「ミクニ」は


月斗(おうじ)になら私の事「心愛(ココア)」って呼び捨てにされても(いや)じゃ無いわ!」と言う。


「ココア?」


「エエ!心愛(ココア)よ!」


「これでさっきの続きが見れるな!」


 2人の会話を無視して千里(ちさと)がワクワクして言う。

「続き?ってさっきの話の?」


「そうよ!これから月斗(げっと)達がアリの女王の体内に侵入するとこからでしょ!」


「エッ………………!!!!」月斗(げっと)は驚き()()()()()()()を想像して一瞬固まる。


 ムリだ、見せて良いものじゃない!

「……………」


「子ども扱いしないで!」


 ミクニ、いや心愛(ココア)はそういうと吊り上がった目で月斗(げっと)を睨んだ。


「…………???」


「言ったでしょ!月斗(おうじ)の事は何でもわかる!って」


「…………」


「そうよ…そのまさかよ!私を子ども扱いしたお詫びに……そうね!これからデートしてくれたら許してあげない事も無いわ!」そう言うと心愛(ココア)

 「()()()()はとっとと「コレ」をキリギリスの人に届けて来なさい!」


 と言って手に入れた「素材」を指差した。



to be continued in Almost water (ほとんど水!)

Re:crossWORLD 異界探訪ユミルギガースを読んでいただきありがとうございます。


「ぼうやだからさ……」このセリフの元ネタは機動戦士ガンダムの第12話でのシャア.アズナブルのセリフ。

この頃小学生だった私は子供ながらにシャアって大人だな!って感じました。この時のシャアの年齢は20歳というのも驚きです。いつしか自分が大人になった時、ビール片手に野球観戦をするのが夢!と思いながら未だお酒が苦手で早や半世紀。

バーでグラス片手にこの様なセリフは、自分には程遠いな…と思いながら当時を懐かしみました。

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