表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異界探訪機動巨神ユミルギガース Re:cross WORLD1st  作者: LA note
プロローグ〜観測者(オブザーバー)
15/49

Finally found(やっと見つけた)

14. Finally found


 灰色の雨雲が空を(おお)い、更に雨は降り続く。


豪雨(ごうう)という表現が生易しく感じるほどの雨は激しさを増しながら、雨を避けるように3台は順番に[かまくら]の中に入っていく。


 園児たちを乗せたマイクロバス、月斗(げっと)たちの乗ったバスと妃音(ひめの)の赤いクーペが横一例に並ぶ。


 マイクロバスから数名の園児たちを連れて泉 穂波が車外に出て用を足しにいく。


 赤いクーペの車内では、助手席に月斗(げっと)がしっかりと陣取っていた。


 妃音(ひめの)の飲み残しのペットボトルにはいった水が視界に入る。それに気づいてか、気付かずか妃音(ひめの)が悪戯っぽい表情で


 「月斗(げっと)くん、(のど)…乾かない?」

月斗(げっと)はゴクリ…と唾を飲み込むと、その音が妃音(ひめの)に聞こえてしまうのが恥ずかしくて顔が熱くなるのがわかった。


 「私も(のど)乾いちゃった。」そう言ってさっき月斗(げっと)が口をつけたペットボトルに妃音(ひめの)の柔らかそうな唇が触れる。


 「月斗(げっと)くんも飲んで!飲みさしで悪いけど!」そう言うと月斗(げっと)()()を差し出した。


 妃音(ひめの)から差し出されたペットボトルを受け取る時に月斗(げっと)の指が妃音(ひめの)の指に触れる。


 慌てて「すっ、すみません!」


 妃音(ひめの)はクスリと笑いながら


 「月斗(げっと)くんの手、大きくて硬いのね!」切れ長の大きな目と長い睫毛が印象的な妃音(ひめの)の顔が目の前に近づくと


 「月斗(げっと)くんの()()()()()ってコレは何部(なにぶ)なの?」


と言って月斗(げっと)の制服のシャツの下に着ているユニフォームから覗く文字を指さした。


 「そうきゅう?ああ!コレ…送球(ハンドボール)部です!」


 「ハンドボール?」


 「ああ、バスケとサッカーを合わせた様なスポーツなんですけど…」


 「へぇ!ごめんなさい、私スポーツに(うと)くて…」


 「妃音(ひめの)さんは!何で1人で…」と問いかけた時に運転席の窓から覗く子どもの姿が見えた。


 肩まで伸びた黒髪と切りそろえられた前髪、琥珀色の綺麗な瞳の子ども。


 窓越しに見えたその子の唇が運転席に座る妃音(ひめの)に向かって


 「ヤ ッ ト ミ ツ ケ タ…」と動いた気がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ