6話 魔王さまは証明する③
「あれれれれれれぇ〜?沙汰ぁ?耳が赤くなってるぞぉ?」
「う、うるさい!というか異性となんて気軽に話せたこともないのにそんなことをってなんで神凪さんは拳を構えているんですかね目が怖い目が怖いって待て待て待て待てすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみません神凪様以外の異性でございます!すみませんすみません!」
「はぁ...で、で、で、...私も.......そ、その"異性"だし?もしあんたが告白だか告白ごっこだかをやりたいなら...つ、付き合ってあげても...?」
神凪はまたも顔を赤らめながらチラチラこっちを見ている。さらに、両手の親指どうし、交互にグルグル回していて、何だが落ち着きがない様子
だ
が...!
「マジか!?やるやる!やってやんぞ!で!なんて言えばいいんだ!?」
「ええ!?ほんとにやるの!?い、いいわよ!やろうじゃない!えーっとねえ...好きです付き合って下さいとかそんな事を言えばいいと思うわよ!」
「へっそれだけか!言える!言えるぞ!」
俺達は一旦間をおいてからもう一度見つめあった!
「レッツ〜アクション!ッス!」
応寺原のその掛け声を期に俺は口を開いた。開始だ!
「スキデスツキアッテクダサイ。」
「棒読み!?ってかさっきみたいに少しはあんたも赤らめなさいよ!よく平然としていられるわね!」
「うるせ!俺は言った!言ったからな!はいコミュ障卒業!」
「あんなんでいいわけないでしょ!」
じゃあ何をやったら俺がコミュ障じゃないって証明されるんだ。
「ねえ。単純な疑問なんだけどあんたは気になるひとっているの?」
唐突に神凪が聞いてくる。
「気になる人?俺はただの一般人ごとき気にも留めることはないが」
「だよね〜」
「が、だ。意識させられる人間ならいる!」
「そのふたつ何が違うの!?」
「俺は意識する気はないのだが、向こうが意識させてくるんだ!」
「そんな人居たっけ........」
「居る!」
そう、あれはこの高校に転入して来たときだ......