市民権と太陽系連合大統領
「市民権と銀河連合への加入ですか?」
我々を助けた(と、主張している)アチャラ星系の、アクラ・ヴィア・ソリュートが今後の身の振り方や手続きについて確認してきた。ちなみに、アクラは我々のお世話係に任命されただけで、救助時の船の乗組員ではない。なので、純粋に艦長達が生き残りを救助したと信じてるっぽい。
まあ、こういう人員配置にしないとボロがでるもんね。
ちなみに、アクラは遠目に見ると地球人と大差ないんだけど、近くによると微妙に違う。ぶっちゃけると、ハゲの三白眼で、顔色も青白い。
アクラの説明を要約すると。犯人たちが身元保証人になるのはともかく。正式に犯人側の勢力の市民になると、保証を有耶無耶にされたり、難癖をつけて保証金を召し上げられる危険がある。
なので、地球を独立した星系として正式に銀河連合に加入させて、独立した市民権を得たほうが良い。その際の保証人にはアチヤラが名乗り出よう。というものでした。
これはあれだ、宗主国というか寄り子寄り親の関係だ。上に他の星系が来るのは業腹だが、五人だけでは力がないから、長いものに巻かれるのも手か。黒船相手に不平等条約を結んだ幕府の役人たちも、こんな気分だったのかな。
ということで、またも作戦タイム。「よくわからないから任せる」ということで、俺が初代太陽系連合大統領に就任。なんだか、皆のやりたくない学級委員の押し付けみたいなノリで、地球の歴史が1ページ。これって、後の世の歴史家にボロクソ書かれそうな予感。
あとでわかったんだけど。地球が正式に独立して保証人が変わることで。犯人たちの刑の執行が早まるんだそうな。さすが汚い。
大人の世界というか政治的駆け引きには、我々ガキでは太刀打ちできない。なんとか学習する機会を得て、真の意味で独立せねば。
と言って学園編に行くか少し迷ったり。