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お疲れ様でした

雀鷹(ツミサイド田山繁たやましげる視点


「どうか娘をよろしくお願いする」


空中に浮かんだスクリーンから、憔悴しきった感じの若い男の画像が消えた。


「続いて、狐雨きつねあめから送られてきたドローンの観測データを表示します」


と、雀鷹(ツミが撮影画像と地形図、天気図などを表示し始めた。


「なを、狐雨むこうの搭載ドローンは全滅。こちらの所有する耐熱耐圧装備に期待する。そうです」


と、エルメビラが追加する。


「とりあえず生き残りが小さな女の子と聞いては、助けないわけにはいかないね」


水樹みずきが目に涙をためて鼻をすすり、無理やりに笑顔を作りながら言った。これは、泣くのを我慢してる顔だね。


「エルメビラ。到着まであとどれくらい」


「12時間。それまでは狐雨むこうは休憩に入るそうです。疲れ切ったというか、やりとげた顔をしてました」


「了解。狐雨むこうに”お疲れ様でした”というメッセージを送信。以後は到着1時間前まで各自交代しつつ休憩をとって」


「はい?”お疲れ様”ですか?」


「地球の日本の慣用句みたいなものさ。向こうも日本関係だと思えるし。これで普通に反応してくれたら、日本関係者と確信できる」


「了解。送信しました」


「”到着をお待ちします。とりあえずお休みなさい”だそうです」


「うーん。微妙?まあ、着いたら詳しく聞けばよいか」


「じゃあ、いったん解散」


当直を残して散っていく乗組員たちを部屋のすみから覗いていた禿頭がいたが。どうせ無駄飯くらいと全員に認定されているので、誰も気にしなかった。

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