表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
分校以外全部焼滅。しかたがないので旅に出る  作者: flep
元伯爵令嬢と拾われっ子編
15/29

とある世界の伯爵領にて

第二部は登場人物と世界観がガラリと変わります。

-----------とある中世ファンタジー風味な伯爵領にて-------------------------


「お館様、少しお耳を」


わざわざ小声で報告するというのは面倒ごとか。この言い方だと緊急性はなさそうだが。


「実は雑兵どもが避難民の母子をてごめにしようとして……」


普段から規律を徹底していたつもりだったが、足りなかったようだな。避難民にしてみれば、助かったと思ったのに。助けに来てくれたはずの兵士に襲われたら、心身ともに耐え難い。


「母子には手厚い保証を。兵士たちは拘束。処分は追って--------」


と、言いかけて気づいた。この程度のこと、こいつ独自の裁量で片づくはず。わざわざ報告する意味がない。


「で、まだなにかあるんだな?」


「はい。実は襲った兵士たちが返り討ちに」


不甲斐ない。訓練が足りなかったようだ。帰ったら訓練を倍増にしてやる。


「それで、見直して気づいたのですが、その母の方にシロ様の面影が」


何だと。フルローラ伯爵夫人の面影というと、ミツキか。いや、幼馴染の私がこの年になっている事を考えれば、その娘か孫か。


幼い頃はぜひ許嫁にと思っていたのに、ほかの男にとられたか。と、思えば少々複雑な気分だが。過ぎ去った年月を考えれば是非もなし。


「わかった。会おう」


と、案内されて中庭に出てみれば。


「おや、ルディじゃありませんか。久しぶりですね。それに、ずいぶん老けましたね」


まさかのミツキ本人か。それにしては若過ぎるんだが。まだ18の娘と言っても通用するぞ。


それに、俺は壮年と言っても良い見た目になっており、幼い頃とはだいぶ様変わりしている。なぜ俺だとわかった?


「気配でわかりますよ。これでも魔術ではソコソコのものなので」


こいつ、心が読めるのか?


「心までは読めません。気配とか感情のゆらぎ程度。他心通たしんつうまではいきません。せいぜい、察相さっそう観相カンソウ程度」


また意味不明な単語が。こいつは口説こうとすると謎の言葉で煙に巻くのが得意だったな。


「その子の父親はどうした?」と、聞いてみる。幼い頃の想い人がどんな男と一緒になったのか気になる。


「両親ともに死んだと思います。放置できずに拾ってきた子なので」


実子ではなかったか。安堵している自分がいる。


「お前の家族は?」


「まだ独り身ですよ。魂まで捧げられる男には巡り会えなかったので。」


ここれは。この年で昔の想いが蘇ったか。頬や胸の中に熱が湧き上がる思い。


「相変わらずわかりやすいですね」と微笑むミツキ。


そうだ、こういう奴だった。この年になっても手球にとられるのか。


「まあ、ちょっと疲れましたし。この子を放り出すのも不憫なので。少しの間、お世話になっても良いですか?」


「お、おおお」と、なし崩しに、二人の世話をすることになっていた。

前作(転生回数が百回を超えたので異世界転生してみる)と前々作(マンドラゴラで始まらない異世界転生?)とのコラボ。前作で異世界にとり残された娘ミツキと、その娘が拾った子供が第二部の主人公。異世界に行く行く詐欺だった前々作を踏まえて。今度は異世界に行くかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ