慣熟航海
「ワープ可能領域に到達」
「管制に超光速航行の許可を申請」
「管制からの承認を受信」
「超光速航法開始」
雀鷹の初ワープは無事開始された。モニターに光が飛んでいく光景が映されているが。そもそも超光速なので、見えているのは実際の風景ではない。船体を包む力場の余波みたいなもの。けれど、流れる光が見えていたほうが動いている感じがして馴染むので、当面はこのままの設定で行こうと思う。昔見ていたSFドラマ的な光景なので、結構好きだったりもする。
「各部問題なし。到着予定時刻は0730です」
「操縦はまかせる。異常事態が起こらない限り、ワープアウト15分前まで報告しなくて良い。なを、これ以降の自動航行中のルーチンも、変更あるまでこれに習うものとする」
「了解。本船の航法をまかされました」
これから2時間。寝ててもよいのだが。まず、調理システムの料理とお茶を試すことにする。
「軽めの食事とお茶を頼む」
「船長の体調モニターから,こちらがおすすめです」
といって、目の前の空間に立体モニターで浮かんだのは。こげ茶色のスープっぽいものと。紅茶っぽいものの画像。匂い付きなので、だいたいどんな料理か見当がつく親切仕様。
「それで良い」
こげ茶色はパルメヴァ風スープ。ブイヨンというか、薄めのビーフシチューっぽい味と香り。お茶はサレスタ茶。ミントティーに近い風味。悪くはない。すごくうまくはないけど、とりあえず食べられるし、体調に合わせてくれたらしいので、体にも良いのだろう。
食事して。うとうとしてたら起こされた。
「ワープアウト15分前」
通常航法に移行してから2時間後に最初の目的地である中央航法管制センターに到着。軌道上に浮かぶ巨大人工衛星都市っぽい外見。太い筒を二重のリングが取り巻く構造。
通信教育で免許取っていたので。正式な免許証は電子データだけで実物がない。それでも問題はないのだけれど、やはりカード型の免許がないと不安。というより、せっかく宇宙船の操縦免許とったのだから、物理的な免許証が欲しいのが男の子。
というわけで。「今どき、こんなもの取りに来る人は珍しい」と言われつつ取得。
見た目は地球の免許に近いです。というより、いろんな体型や趣味の人種がいるので。形態は複数から選べるシステム。その中から日本の免許に近いものを選択したというのが真相。
一泊して見物。観光都市じゃないので大したものはなく。適当なお菓子を土産にして帰途につきます。
帰りはほぼ自動操縦にお任せ。何事もなく帰着。
お菓子は不評でした。早めに日本風のレシピを調理器に仕込まねば。
米国旅行のお土産に適当にお菓子を買って帰ったら。ニッキの香りがきつくて不評だった思い出が。^^;




