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「大きいな」


主となった鈴からかけられた初めての言葉だった。


弥勒は、これでも縮こまって、畏まっていたのだが、やはり、体の大きさは隠せない。




「お鈴様、この者が、常に側に侍ります故、どうぞご安心くださって、なんでもお申し付けください。」


「・・・わかった」


鈴が小さな声で言った。



外にて地面に手をつき、頭を下げ続ける弥勒は、ようやくホッと胸をなでおろした。



御前を下がろうとしたその矢先、弥勒の肩にどしっと重たいものが乗っかった。


「っっロクっ」


弥勒の大きな肩には、猫が乗っていた。

喉を鳴らして、弥勒の顔に擦り寄った。


弥勒が大きな手で猫を掴んでぶら下げても、嫌がることなく大きな目で弥勒を見て、甘えた声で鳴いていた。


ー寺からついてきたのか。


「申し訳ありません。この猫は、」


と、説明しようとした次の瞬間には、ガシッと足元に飛びつく物体が。


振り返ると千切れんばかりに尾を振る黒い犬だった。





ハッハッハッと嬉しそうに弥勒の周りをグルグル回って、飛び跳ねている。


ークロ、おまえもか。


「申し訳ありません。この犬は、」






「ふふふ、あは、あははははは」






高らかに笑う主の声に思わず視線を向けた。


ほっそりとした、可愛らしい、まるでお姫様のような少女が、部屋の奥からこちらを指差して笑っていた。


弥勒は猫と犬に好き勝手されながら、鈴の笑い声を聞いていた。


鈴はひとしきり笑うと、ちょうどそこにやってきた佐渡川にこう言った。



「父上様、弥勒は私の足になってもらいます。」


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