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二十一



少し直しました。

字の間違いがチョコチョコ。

ダメですねー

春は夫とともに、佐渡川の命を持って、西国までやってきた。


武具の買い付けは国許で済ませていたが、大量の荷を間違いなく運搬させるための手配を任されたという。


また、西の商いの町に弥勒がいるという情報が入り、それならば弥勒を連れ戻せと、命が加えられた。


佐渡川は、弥勒をずっと探していたらしい。



夫が佐渡川の命のとおりに、荷を確認に行っている間、春は弥勒を訪ねてきた。


春のいたずらっ子のような笑顔に、弥勒も肩の力を抜いて、笑顔になった。


クロはまだ足元をぐるぐる回っている。


「お久しゅうございます。春殿」


「お変わりないですか、と聞くまでもないわね。

あなたは随分とたくましい男になったわ」


「荷を担いであちこち参りますので、力だけは」


「じゃあ、早速だけど、力を貸してもらえない?」


「はい。なんなりと」


弥勒はクロを促して、自分の部屋へと春を案内した。




「時」を刻む音が、かすかに聞こえた気がした。



―――




春からの話を聞いて、弥勒はしばし瞠目し、うなだれた。


まさかそんなことを請け負うこととなろうとは。




「夫は今は厩番で足軽だけど、実はかの大国から来た者で、ずっと潜伏していた武士なの。」


「では、大国の密偵だというのですか?」


「さっきも言った通り、私は佐渡川のご当主様から直々に、わが夫を亡き者にするよう命を受けている。

それが一つ目。」




春はがらんとして、何も置いていない弥勒の部屋をぐるりと見渡して、にこっと笑った。




「二つ目は、夫亡き後、弥勒とともにさらに西国へと渡り、ある程度の小競り合いのある国から別の街道を使ってかの国へ入りこむこと」



軽く言う。


軽く言うが、ちっとも軽い事柄ではない。



弥勒は鈴の「足」兼護衛だった。


武士ではない。


長槍の鍛錬は積んでいるが、馬も手綱の扱いはできるが、それだけだ。


そして只今は商人かぶれだが、商人になりつつある下男、といったところか。


命のやりとりは、専門外なのだ。





「しかし、かの国は、すでに別の強国によりがらんどうになっているとも耳にしましたが」


「そうね、でもそのことを私達の国も、隣の国も知らない。もしかしたら、他の国も・・・」


「ならば、それを知らしめては?」


「馬鹿ね。この情報こそが、これからの私たちの国の生き死にを決めるというのに。

簡単に広めては意味がないでしょ」



弥勒は、しばしだまって春をじっと見た。


なぜ春はこんなに軽やかに笑って恐ろしいことを言っているのだろうか・・・



「春殿。ご亭主殿とは仲睦まじく、ずっと前から夫婦となる約束をしていたと聞いていました。

そんな大切な方を殺めるとは・・・」




「そうね。心が痛むわ。


でも。

それが、私の役目だったの。


彼の監視と始末が。」








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