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僕とひと夏のルペ  作者: 高庭 千
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第20話 月光は引立か

ギリギリで本当にすみませんでした。早くも累計1,000PV突破ありがとうございます。これからも頑張りますので、応援のほどよろしくお願いします!それでは20話です、どうぞ

授業後、職員室に呼び出されて、チサト先生に仕事の進捗具合を尋ねられた


素直に言えば、昨日に綴じるはずだった200部はほぼ手付かずの状態だった。実際、残り600部近くを2日で捌くのはかなりきつい。つまり勇人達は崖っ淵に立たされていた


少し厳しいです、と答えようとした時に、「気合いでなんとかします!」と咲良が横から口を差した。そして開いた口が塞がらない内に、会話は終了を迎えた


* * *


「気合いでどうやったら600部を綴じることができるのか。教えてよ」


「だって、出来ないなんて言いたくないもん」


勇人の家に戻り、早速口論が始まった


「僕は先生にパンフ綴じの人数だけでも、協力を仰ごうと思ったのに、咲良が勝手に話を終わらせるから」


「だって悔しいじゃん。折角、任されたんだから、私達だけで全うしたいじゃん、違う?」


「いや、違わないけど」


「違わないけど?」


「二人じゃ間に合わせらんないだろ、どう考えても」


しばらく咲良は考え込んでから、言葉を発した


「勇人の家で、泊まり込みで作業すれば終わるでしょ」


「マジで?」


「大マジだよ」


言ってる咲良が耳まで赤くしながら、恥ずかしさを誤魔化そうとしている。そんな咲良を見て、僕まで恥ずかしくなる。幼馴染といえど、家に泊まるなんて、小学生以来のことだった


束の間、沈黙が流れたところで、やっとルペが口を開いた


「というか、ルペが分裂して手伝ってはいけないのか?」


再び沈黙が続いた後に、二人ともが声を揃えた


「「それだー!」」


「何でもっと早く言わないんだよ、ルペ」


「ルペちゃん、お願い。手伝ってくれる?」


「いいぞ。気合いで、三人位になら分裂出来るぞ!」


ルペは気合い十分だった


「ほら、気合いで何とかなったでしょ」


勇人に顔を向けて、咲良はドヤ顔をした

納得いかない、と勇人は咲良の満足げなドヤ顔に呆れ顔で返した


それからは早かった。ルペが三人に分裂して、勇人と咲良で作業を進めて、気付けば夜中の12時を回っていたが、800部全てのパンフを閉じ終わっていた。ルペは分裂を元に戻し疲れ切ったのか、すっかり人の姿で眠ってしまっていた


「ルペちゃん、ぐっすりだね」と咲良が微笑んだ

そうだね、と勇人は答える


満月の淡い光が射し込んで、咲良の顔を柔らかに照らす


勇人、と咲良は窓から外を見つめて呼びかける。どうしたの、と勇人は答える


「二人で外に出ちゃおっか」


咲良の長い髪が光に照らされて、キラキラと輝いていて、僕にはそれがとても綺麗に見えた


お楽しみ頂けましたら、ブックマーク、評価の方を是非是非、励みになります

感想もどしどしお待ちしてます

ご愛読ありがとうございました

明日もよろしくお願いします!

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