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僕とひと夏のルペ  作者: 高庭 千
14/35

第13話 追及は裏目か

13話書き直しました!

昨日の話を読んでいただいた方は御免なさい…

それでは、どうぞ

「昨日一緒に歩いてたっていう女の子は誰なの?」


昼ごはんを食べにいこうと、教室を出ようとしたところで咲良が勇人に立ちはだかった


「勇人が知らない女の子と一緒にいたって、茜が教えてくれたの。彼女できたの?」


かつて類をみないほど険しい顔付きで、咲良は詰問してきた

茜というのは咲良の一番仲の良い友達の名前だと勇人は記憶していた


「僕に彼女なんていないよ」


「じゃあ、誰なの?」


ぐいぐいと迫ってくる咲良に仰け反りながら、勇人は考えた

僕が昨日一緒に歩いてた女の子といえば…。あ、


「ルペのことだな、勇人」


片耳に付けたイヤホンから、ルペの声が聞こえてきた。その声に反応するわけにもいかないので、返事の代わりにイヤホンをコツコツと二回突いた


まずいな、見られていたのか。やっぱり安易に変身させるのは良くないな。尚更、人に成られるとこのように面倒なことになる、と勇人は反省した


どうやって言い訳しようものか考えていたら、ルペが喋りかけてきた


「駅までの道を聞かれて、連れていっただけとか答えればいいのではないか」


なるほど、とルペの案に感心してから、そのまま咲良に伝えた


「本当に?」


ギロリと咲良の目が光る


「本当だよ」


勇人は首を何度も縦に振った


「ふうん、私には勇人がなにか隠しごとをしてるように思えるんだけど。昨日からちょっと変だし」


ギクリとした。咲良は昔から鋭いところがある。僕なんかが咲良を相手に隠しごとをするなんて、滅多にないことだった


だがしかし、ルペはダメだ


「僕が咲良に隠しごとできるわけないよ」


あはは、と笑顔で勇人は返した

我ながらよく言うものだ。この言葉には「本来なら」という枕詞が抜けていた


「うむむ、それもそうね」


「だいたい、僕の知らない間に渡部と付き合ってた咲良がそんなことをいうのはずるいよ」


これは余計だった、と気付いた時には咲良の逆鱗に触れていた


「別に隠してわけじゃない!勇人には関係ないことでしょ!」


大声で咲良が叫んだ


教室中に沈黙が流れて、視線が勇人達に集まる

多く刺さる視線が勇人には痛かった


「とりあえず咲良に謝った方がいいんじゃないかとルペは思うぞ」


なにか聞こえたが、勇人の耳には入っていなかった

ごめん、と一言残してから勇人は教室から飛び出していった


生徒会資料室に駆け込んで、勇人は鍵を閉めた。そしてそのまま崩れ落ちて地べたに仰向けになった。窓から射し込んでくる太陽の光が鬱陶しくて、片腕を目の上に乗せて光を遮った。訪れる静寂の中で、鳥の鳴き声が聞こえた


「…勇人、大丈夫か?」


イヤホンからルペの音声が流れる


「大丈夫だ。心配すんな」


束の間、ルペは黙ってから「わかった」と言ったきり、イヤホンからの音声は途絶えた


「なんでこうなるんだよ」


一人、勇人は呟いた

そのまま勇人は考えるのも、動くこともやめてしまった


それから幾らか時間が経った

資料室には時計が無かったので、正確には分からなかったが、午後の授業を丸々すっぽかしてしまったのは、部活動が始まり出していたことで、わかった


ふと、資料室の戸を叩く音が聞こえた

仰向けの体勢から、起き上がり勇人が戸の方に視線を向けると人影が見てとれた


「志波、ここにいるのか」


戸の向こうから、聞こえたのはチサト先生でも咲良の声でもなかった

鍵を開け、扉を開くとそこに一人の男が立っていた


「よう、志波。ちょっと話そうぜ」


そう渡部は笑顔で言った

ご愛読ありがとうございます!

感想どしどしお待ちしてます(笑)

楽しんでもらえたらブックマークと評価の方もよろしくお願いします!

今日はもう1話更新予定です

もう暫くお待ち下さいm(__)m


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