第100回 もしも日和
コロコロコロ
ぱこっ
皆様こんにちは。
この度、学校日和2は皆様のおかげで100回を迎えることが出来ました。
その記念として、今回のお話は前回の後書きでお知らせしたように、特別編をお送りします。
予想外にお題をたくさんいただいた為、作者の独断と偏見と強引な解釈でお題の内容が異なる、または、お題とお題が一緒になっている、はたまた、内容によってひとつのお題についての長短の差が激しかったりしますが、そのあたりはどうかご容赦くださいませ。
では、本文へどうぞ。
皆様こんにちは。
びよってますか?
「うわ出たその変な動詞」
「って言うかまた現れたねー、その喋るメロンー」
「うむ。一部が割れたメロンが喋ってる」
「腹減ったなァ」
そこはかとなく殺気を感じつつ、長くなりそうなので早速始めたいと思います。
びよびよ放送局
「……何なのさそのなんか汚いものが滲み出ちゃってる感じの放送局は?」
さあ、始まりましたよ『もしもコーナー』。
進行役はこの喋るメロンで、ゲストは学校日和の面々です。
「はーい。もしもコーナーって何ー?」
「む? 電話?」
「それ"もしもし"な?」
百聞は一見にしかず。
では、早速一発目ー。
タイトル"Mの悲劇"
「……なんかパクりっぽいなぁそのタイトル」
―――
キーンコーンカーンコーン
薬草学(クー先生)
「あれ? キミだぁれ?」
キーンコーンカーンコーン
体育(エル先生)
「ん? なんや新人かぁ?」
キーンコーンカーンコーン
魔物学(セル先生)
「誰だお前は」
キーンコーンカーンコーン
「……。……カツラ被ってみただけなのに……」
「「み、ミント……」」
茶髪のカツラを握り締めつつ体操座りしているミントがあまりに憐れすぎて、プリンとポトフは掛ける言葉が見付からないのであった。
―――
はい、こんな感じでお送りします。
「成程ー」
「「み、ミント……」」
「なっ、なんなのさこれは?!」
ああ、説明不足でしたね。
只今のお題は、『もしもミントがカツラを被ったら』です。
では、この調子でガンガンいきましょー。
『もしもミントがコーラのビンを持った瞬間爆発するんだったら』
"Mの悲劇2"
「って、またオレネタなの?!」
―――
〜学校日和 第1回〜
「コーラ10本ください」
「あいよー」
ちゅどおおおおおおん!!
ミント、初回にて死す――
―――
「いやいや初回でオレ死亡ってそれ以降話進まないじゃんかあああ?!」
『もしもミントの髪に更に金がついたら』
"Mの悲劇3"
「あれ!? もしかしてこれイジメなのちょっとおおお?!」
―――
〜学校日和 第1回〜
「君の髪の毛はどうなっているんだ?」
「あ……やっぱ目立つ?」
蒸気機関車に揺られながら、プリンが目の前の少年の不思議な頭髪について小首を傾げると、ミントは帽子を深く被りながら聞き返した。
すると、
「うむ。輝いているな」
特に真ん中が、と赤と緑の真ん中にある金髪を見ながらプリンが言った。
(お婿に行けないッ!!)
「ぴわわ?! ごめんミントっ!!」
シートの上で体操座りして高速で"の"の字を書き出したミントに、プリンは慌てて謝った。
―――
Mの悲劇シリーズ、いかがでしたか?
「……帰りたくなってきた……」
「み、ミント、まだ始まったばっかり」
「そだよー! まだまだこれからだよー!」
そうそう、まだまだこれからです。
では続いて、ココアシリーズにいってみましょー。
「え?! 私ー!?」
『もしもココアとショコラの性格が逆になったら』
「!? 何それちょっとやめてよ有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ないーーー!!」
"攻守逆転"
―――
「お兄ちゃーん!!」
「ちょ、部屋に入って来るなって言っただろ!?」
「えへへー♪ 今日はお兄ちゃんと一緒に寝るんだー♪」
「いや一人で寝られるだろ?!」
「えー、やだやだー」
「っあーもー、ダークネス!!」
ドカアアアアアアアン!!
ココアのキャラ、崩壊。
―――
「んな妹いるわけないでしょー!? 漫画の読みすぎだよー!!」
『もしもポトフとココアの性格が逆だったら』
「って、また同じようなネター?!」
"攻守逆転2"
―――
「えへへー♪ ポトフだーい好きーV」
「ちょ、な、何言ってんだよバカァ!!」
「? ポトフだーい好きーV」
「そのままの意味で取るなァ!! キラキラァ!!」
ココアとポトフのキャラ、大崩壊。
―――
「はわわ……俺がココアちゃんを攻撃してる!?」
「有り得ない有り得ない有り得ないあーりーえーなーいー!!」
ささ、続いては仲良し二人組、プリンとポトフシリーズです。
「「仲良しじゃないっ!!」」
『もしも病院にいったら』
"病院に行こう!"
―――
〜学校日和 第72回〜
「ず〜っとともだち! 約束だよ?」
負傷した右目から流れ出る真っ赤な血を気にも留めずに、ポトフはにこっと笑ってそう言った。
「……うん! またね!」
彼の言葉が嬉しくて、プリンはにこっと笑い返してみせた後、
「テレポート!」
ピュッ
ポトフを助ける為、彼を瞬間移動させた。
しゅぱんっ
――動物病院へと。
(え、えええええええ?!)
―――
「待て。なんで俺が動物病院に強制送還されな」
「む? 実際どっちに送ろうかちょっと迷ったぞ?」
「って迷うなァァァ!!」
『もしもプリンが寝なくなったら』
「む?」
"プリン−眠気=?"
―――
「今日の魔法学は人身瞬間移動魔法、テレポートについて学習します。テレポートは使用できる魔法使いが極めて少ないのですが、この理由を説明出来ますか、プリンさん?」
「うむ。テレポートは現在地と目的地の空間座標を正確に特定し、更に自分自身の今現在の残りの魔力の量と移動の際の魔力消費率を正確に割り出すまでの間、一般に長い時間がかかる上に消費する魔力が莫大で、更に僅かな誤差や失敗が取り返しのつかない事故、または、最悪の場合、死を意味するからだ」
「すばらしい。完璧です」
「……照れる」
なんて言うか、普通に真面目な優等生。
―――
「……照れる」
『もしもポトフが肉を食べられなくなったら』
「お?」
"ポトフ−肉食=?"
―――
〜学校日和 第71回〜
「ごめんな、ミント……」
「ぽ、ポトフ……?」
突然うつ向いて肩が震え出したポトフに、ミントが彼の名前を心配そうに呼ぶと、
「俺、ヤギ男なんだ」
と、ポトフが言った。
(ヤギ男???)
シリアスな雰囲気に、突っ込んでいいものかどうなのか悩むミントであった。
―――
「ちょっと待て。ってことはあれか? 満月見たら」
「黒ヤギさん!?」
「て何目ェキラキラに輝かしてんだテメェェェ?!」
「ふふふ、メー」
「メーじゃねェェェ!?」
『もしもプリンの普段の性格がゴマだったら』
「? ゴマ?」
「「……っ」」
"切実な願い"
―――
「ククク……」
朝も、
「ククク……」
昼も、
「ククク……」
夜も。
「「クー先生、部屋変えてください」」
「もう、仕方ないなぁ」
―――
「た、確かに切実な願いだね」
「あァ、なんで笑ってるのか分かんねェしな」
「分かったー? あれがゴマだよプリンー?」
「ぐー」
「ってあららー、寝てたかー」
さてお次はミントシリーズです。
「は? 出だしに三連発やったじゃん?」
それはMの悲劇シリーズです。
では、参りましょー。
『もしもミントが龍二くんのような性格だったら』
「って、いきなり著作権その他でヤバいの来ちゃってますよおおお!?」
"最強降臨"
―――
「ミント、今日たなぼた!」
「ん、そだね」
「いや七夕でしょー?!」
「気にしなーい」
ツッコミ放棄。
「やるか?」
「上等だァ!!」
「上等だ」
ズバアアアアアアアン!!
「「……すみませんでした……」」
プリンとポトフの喧嘩も一発解決。
「ミントきゅ〜ん!!」
「よっと」
ズバアアアアアアアン!!
「きゃっはーV」
チロルも大喜び。
―――
「うああ……オレ知らないよ?」
『勇者以上魔王以上』、大人気連載中です。
「って、何宣伝してんのさ?!」
勇者以上魔王以上+学校日和の『勇魔以上日和』も連載中です。
「だから何宣伝してんのさあああ!?」
『もしもミントとジャンヌの性格が入れ替わったら』
「?! ちょ、は!? ふざけんなよふざけんなよふざけんなよふざけんなよおおお?!」
"ミント異常"
「って何さっきの宣伝ノリしたサブタイつけてんのさあああ!?」
―――
「み、ミント? なんで倒立してんだァ?」
「なんとなくだよ!!」
「み、ミント、どうしてY字バランス?」
「熱い魂に火がついたんだよ!!」
「ミントー、頭おかしくなっちゃったのー?」
「ゲヘヘ♪ メルヘンの極みだね!!」
「ミントきゅ〜ん!!」
「ボディブロー!!」
「え? え?! きゅ、急にどうしたのミントきゅん!?」
「知るか!!」
「やぁん♪ もしかして本能? インスティンクト〜!?」
と、ジャンヌ化したミントが散々暴れまわったところで、
ガシィッ!!
「ちっと来いや」
「……あい……」
ミント化したジャンヌが現れ、彼をずりずりと引きずって、何処かに連れていったとさ。
―――
「ぴわわ……」
「ミント……」
「ご愁傷さまー……」
「うわーん!!」
『もしもミントが女だったら』
"あれ? ジャンル違うくない?"
―――
――出会いは学校へ向かう汽車の中。
「相席願う。他がいっぱいなんだ」
相手は、流れるような水色の髪と切長の蒼い瞳を持ったとびきりの美男子さん。
「大丈夫。僕が君を守ってあげる」
ラブストーリーは、突然に。
「大好きだぜェ?」
そして、波乱も突然に。
「可愛いなァミントォ♪」
気になる彼は、黒髪眼帯のイケメンボーイ。
「ミント離せっ!」
「ミントは俺のだ」
はたして、ミントの恋の行方はいかに――?
―――
「いやおかしいでしょ? プリンにはムースがいるしポトフはココア一筋―…」
スパアアアン!!
「そー言えば、私はー?」
ミントが女の子だったら、恐らくココアもムースも登場してませんよ。
て言うか作者が恋愛ものなんて書けるわけないから恐らく学校日和自体なかったんじゃないですか?
「……」
かっくり
「「ミント!? ミントー?!」」
『もしもミントの両親がミントが赤ちゃんの時に亡くなっていたら』
"追憶"
―――
「……ルゥ様、オレの両親って、どんな人でした?」
両親の墓の前に座りながら、ミントは隣に立つルゥに質問した。
「ん? ……そうだな」
すると、ルゥは昔を懐かしみつつも悲しげな表情になった。
「お前の父さんは足が短くていつもみんなにいじられててよく体操座りして"の"の字書いてて、お前の母さんはいつもぶくぶく溶けて"ゲヘヘ♪ メルヘン!!"とか言いながら無意味に倒立したりY字バランスしたり」
「もういいです」
ルゥの思い出話を聞き、いなくてよかったとかちょっと思ってしまったミントであった。
―――
「……。あれがいなかったら、かぁ……」
物思いに耽っているミントでした。
では続きまして、ミントとチロルシリーズです。
「やぁん♪ やあっとアタイの出番〜みないな〜!!」
『もしも初詣のときに邪魔が入っていなかったら』
「「!?」」
「何その興味津々なお題〜!!」
「ちょ、なんなのさその見るからに何か欲してそうなお題はあああ?!」
"一難去ってまた一難"
―――
〜学校日和2 第91回〜
「は?!」
チロルの口から飛び出した言葉に、ミントは赤い顔を更に赤くした。
対し、チロルはにこーっと笑ったまま彼の答えを待っている。
「……。……ょ……」
「え?」
小さすぎて聞き取れなかった彼の言葉を、チロルが小首を傾げつつ聞き返すと、
「ダメだよ」
ミントはチロルの両肩に両手を置いて彼女を自分から少し遠ざけると、
「そういうことは、結婚してからすることでしょう?」
赤い顔のまま、彼女の目を真っ直ぐ見てそう言った。
――すると、
「結婚してくれるの!?」
チロルの瞳が、輝いた。
「え」
「嬉しい!! ミントきゅん大好き〜!!」
「あ、あれえええええ?」
なんでいつもこうなるんだろう、とつくづく不思議に思うミントであった。
―――
「やぁん♪ アタイ照れちゃう〜!!」
「……」
「む? ミント真っ赤」
『もしもミントもチロルに対して積極的だったら』
"ミントチェンジ"
―――
「ミントきゅ〜ん!!」
「チロルた〜ん!!」
「「ラヴーーー!!」」
ウザイ。
―――
「え? ちょっと理想みたいな……」
「いやえええ!? 今のが?!」
『もしもチロルがウブで純情な女の子だったら』
「え? アタイはいつもウブで純情〜みたいな〜?」
「うーん、そーでもないよー?」
"チロルチェンジ"
―――
「……」
「……」
「「あの……」」
「あ……な、なあに、ミントくん?」
「や、ち、チロルこそなあに?」
「え? ミントくん先でいいよ〜」
「いやいやここはチロルが先で―…」
これもこれでウザイ。
―――
「やぁん♪ ウブウブもなかなか〜みたいな〜!!」
ふむ、長くなってしまいましたね。
「そーだねー。普段と比べると倍近く長いねー」
「その分ココアちゃんと長くいられて俺は幸せだけ」
「ダークネスサクリファイスー!!」
てなわけで、次回に続きます。
「って、続くの?!」
「ツッコミミントきゅんも素〜敵〜V」
「ぷわ……ねむねむ」
出来がかなり不安なノリと勢いだけの100回記念ですが、そんなわけで、次回に続きます。
そしてコロコロ様、誠に申し訳ございませんでした!!!!




