転移原因発覚?
とある人物の服の中にいた生き物は、大きな声にびっくりしていた。
ふるふると震えながら耐えていた。
(なんなんだよー、全く!!)
と声も出せず心で思うしかなかった。
(ううー、外気になるなー)
と生き物は思いながらも、出る勇気が出せずにいた。
「お前ら人をけなすのいい加減にしろーーーーーーー!!!!」
晃の怒声は外まで響き渡りる。
(あははは、やりすぎたかな~)
(少々からかいすぎましたね…)
紘斗とエマは心の中で呟く。
「あの、佐々木さんからかいすぎました。すみません…」
エマは頭を下げる。
「晃~ごめん」
紘斗は両手を顔の前でまっすぐにして、謝る。
「はぁー、もういいよ…。紘斗…お前はさっさとコーヒーのおかわりでもしてろ…」
晃は怒る気が失せ、肘を机に乗せ頬を手で支える。
「うん、そうする~」
紘斗は今のことがなかったかのように、脳天気に返事をする。
そしてさっさと、台所に向かう。
晃は戸棚をチラリ見る。
「…はあ~片付けるか」
晃はごちゃごちゃになった戸棚に移動する。
「私も手伝いします」
戸棚をごちゃごちゃにした罪悪感があったエマは、慌てて晃に申し立てる。
「わっわかった。え~じゃあ…、小さいものから取ってくれる?」
晃は少し驚きつつ、ごちゃごちゃの中を指差しながらいう。
「はい」
エマは近くにあったカレンダーを渡す。
それを何度か繰り返す。
「次~」
渡してくれるはずのものが、来ないため晃はエマを見る。
「あの…何ですか、これ…?」
エマは晃に物体を渡す。
「うん…なんだこれ…?」
物体を手に取ると、正面や後ろなどを訝しく何度も見る。
緑色の厚みが薄い円柱の形で、上には四つのボタンが端側に並んでいる。
そして、真ん中には丸い透明な画面が張り付いていた。
「本人も知りもしないものなんて、何で置いてあるんです?」
「それを言われてもな~そこら辺に置いとくか」
緑の物体は、ここに住んでいる晃でさえ分からなかった。
変に動かして大変な事態になりたくなく、床に置いてほっとくことした。
「次」
次のものをエマに要求する。
「あっ、はい!」
慌てて少なくなってきたごちゃごちゃの中を見渡す。
適当に目についた雑誌を渡す。
「あれ、お片付け~?」
紘斗は台所から戻ってきて、手に持っていたのをテーブルに置く。
「ああ」
「はい」
二人は返事をする同時に紘斗を見る。
すぐ目を離し作業に戻る。
紘斗は二人に近くに寄る。
寄った瞬間、紘斗はしたにあったものを踏んづけた。
「うん…?なんか踏んだかな~?」
紘斗はしたを見る。
先ほどの緑の物体を踏んづけていた。
足をどかした瞬間、物体から機械音声が流れ出る。
『了解シマシタ』
「「「!!?」」」
機械音声に三人は、驚き流れ出る物体を直視した。
「おい、何やったんだよ!」
晃は、紘斗をせめる。
「え~、踏んだだけ~」
「それじゃないですか!!」
エマは立ち上がり怒る。
『ソレデハ、素敵ナ旅行ヲオ楽シミクダサイ』
緑の物体からまた機械音声が流れ出る。
そして、言葉が終わった次の瞬間、物体からでた白い光が部屋中に広がる。
「うわっ!!?」
「くっ!!?」
「眩しい…!!?」
三人はとっさに目を隠す。
白い光は三人を包み込む。
『イッテラッシャーイ』
緑の物体からの機械音声が流れた瞬間、体が宙に浮いた感じがしたと思ったつかの間、足が地面に着いた感覚がした三人は目を開いた。
「「「!!!!??」」」
三人は道の真ん中に立っていた。
辺りは林や芝生があり、遠くには山に村と思われる民家がある。
三人は状況を飲み込めず、立ちつくしていた。
「…ここどこだよ?」
最初に晃が疑問を発した。
「え~っと…知らない場所?」
「うーん…正確には自分達の世界とは全く違う世界だってことかな~」
二人はそれぞれの意見を答える。
「うーん、まいったな~?」
晃は頭を掻く。
「そうですね…どう戻ればいいんでしょうか?」
エマは辺りを見渡す。
「うん?」
紘斗は道端にあるものを見つけ、手に取り二人に見せる。
「コレって、俺が踏んだものだよね?」
「ああ…待てよコレさっき機械音声が流れた瞬間、俺達はここにいた…」
「ということは…まさかコレが原因!!?」
エマは晃の推測に根拠もあり驚く。
「一言いうけど…」
「どうした?」
「何ですか?」
「なんか見つめられると、照れるな~」
紘斗は二人の目線に頬を掻く。
「いいから話せ…」
「わかったよ~。コレ俺が造ったものなんだよね~」
いきなり自白をしたのだった。
「「はぁぁぁぁああああ!!!!?」」
二人の声は轟いた。
「そんなに大きい声出さなーい。耳が痛い」
紘斗は耳を抑える。
「ちょっ、どいうことだよ紘斗!!?」
「相沢さん、どいうことか話してください!!」
「わかったから…。コレは正確には、家にあったものなんだけど…壊れてたから直したんだよね~」
紘斗は二人の責められ正直に話す。
「なんで、俺んちにあったんだよ?」
「それは、クリスマスプレゼントにしようと持ってきたんだけど…どこかいっちゃったんだよ」
「なくしたってことか…なんでうちあったんた?」
晃は率直な疑問をいう。
「憶測だけど…たぶん直した時どいうものなのか試しに、いじったら消えたんだよね~」
「いえそれは、過去の事実です相沢さん…」
「これからこれから」
紘斗は人差し指を揺らす。
「まず、コレが消えた後たぶん、エマちゃんの世界に飛んだ。次にエマちゃんがコレを踏む」
「ああ、そいうことか…だから俺んちにあって、エマがいる理由がつくな…」
晃は紘斗の話に納得した。
「確か…白い光が現れる前に…何か踏みましたね」
エマは記憶を巡らす。
「まあ、コレを動かせば戻れるんだよね~。これかな~?」
紘斗は物体のボタンを押してみる。
「あっこら、また変なとこに飛ぶだろ!!」
「ちょっ、変に動かさないでください!!」
二人は慌てて静止にかかる。
晃は紘斗の手の動きを止める。
エマはすかさず物体を奪う。
「あー!」
紘斗はエマから物体を取り返そうと突っかかる。
「佐々木さんっ!!」
エマは紘斗に取られそうになった瞬間、晃に向かって物体をパスする。
「おっと…うわ!!」
晃は物体を受け止めたとき、紘斗は瞬時に反応し晃に突っ込む。
ズルッ
晃は退避しようとしたが足を滑らせ後ろから転ぶ。
ズザザー
紘斗は突っ込む勢いで晃と一緒に倒れる。
「大丈夫ですか?」
エマは二人に駆け寄る。
「大丈夫…」
「ちょっと、晃いきなり転ばないでよ~。まきぞいくらったじゃん」
紘斗は晃から退く。
「なんで取り上げるのさ~?俺の得意分野だよ」
不服そうにいう。
「いや…お前が次になにやらかすか分からんねーからだろ」
「そうです。元々は相沢さんがいじらなければ、こんなことにはなりませんでした」
『次ノ設定完了シマシタ』
「「えっ…」」
晃とエマは、地面に転がった物体を見る。
物体からまた機械音声が流れ出した。
『ソレデハ、カウントシマス』
「あれ、次はどこだろう?」
紘斗はのんきに言葉を発した。
『10…9…8…』
機械音声はカウントを開始する。
「なにのんきに言ってんですか!!」
『4…3…2…』
「二人とも身構えろ!!」
とっさに晃は叫ぶ。
『1…0…』
白い光が物体から溢れ出す。
三人は身構える。
光は三人を包み込み、また違う世界へと飛んでいったのだ。
余計なことをしますね~紘斗は
今回で転移をした原因をバラすということです
ま、本当に作った人は不明ですがね
少しだけ改善させて頂きました
いろいろと不明なとこもありますが、そのうち明らかにしていきます
いまだに進展の遅い作品ですが、読んでくださった方々本当にありがとうございます