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ユリアリス  作者: 茄蒔 藍
第二章 青の国
15/20

海と砂浜

老人は佇んでいた。

砂浜の心地良い潮風に当てられ、長髪が揺れる。

老人は海を眺めていた。

これから来るであろう恐怖に…目を細くした。


晃はエマの行動と言われた言葉にホッと胸をなで下ろした。

(ふぅ~…バレずに済んだ。今バレたらつまらないし…エマの方も隠してるみてぇーだしおあいこだろ)

晃はチラッとエマを見ながら、考えるふりをしてエマを追いかける。

「エマー待てって!置いてくなよ~」

「さぁ…長老または神職に関わる人から話しを聞きますよ」

「あっあ~そうだな…その方が手っ取り早いしな…さて」

晃はドンドン望むままに歩き進む。

「どっ何処行くんですか!?」

「うーん…先ずは神社探し」

「……(もう…この人の行動に関することはあんまり気にしないしよう…余計疲れ‥る…)」

神社探しと言ったのは確かなことであり、この地に伝わる言い伝えや神話を探し神秘性に掛けるものを、探す必要だからだ。

それとそんな話一般人が知るわけがない、知っていると思われるのは長生きかそれにまつわる職種か変人だけである。

「ここは賑やかだな…」

「そうですね。貿易の町ですから、いろんな所から商品の取引しているため、各地から商売人が集まります。結構有名な町なんですよ」

「へぇ~海とか見られる?」

「はい。アルクス国の島や海を挟んでエリスカンデル国やハーカルズ国などと貿易をしているため、少し歩けば海が見えます」

晃は潮風が漂う方向に体を向かせた。

「寄り道でもするか」

「えっ?あっちょっ待って下さい!」

晃は髪を揺らす海から入る風の誘いに任せながら歩き出した。

エマは心の中で盛大なため息を尽きながら黙って晃を追いかけた。

レンガの家や商店を抜け出すころは、だんだん道を人で覆い隠していく。

港に着くと連なる多様な船や船員、商品、取り引き先へと向かう荷車などでごった返していた。

晃は構わず少し遠いが目に分かる砂浜へと歩き出す。

「まっ待って…くっ下さい!」

どんどん先へ行く晃に追いつこうと頑張るが、人々の多さに阻まれ身動きが出来ずにいた。

「おい、大丈夫か!?」

晃はエマの声に人混みを掻き分けて近付きエマの手を取り引っ張る。

「…あありがとうございます」

「ああ…行くぞ」

晃はエマの手を握りながら先導した。

(なんか…男らしいとこがあるんだ…)

少し頬を染めながら温かい手をギュッと握り締めはぐれないように人混みを歩いた。

混雑した港では進むのに時間がかかり、やっとのこと港を出ることができた。

ちらほらと海鳥の鳴き声や静かな波音が聞こえ、強めの潮風が吹いていた。

疎らだが家族や恋人、老夫婦、犬と思われる生き物と散歩する人などいる穏やかな砂浜が広がっていた。

晃達は砂浜を歩き海間近までやってきた。

コバルトブルーの美しい海に晃は初めて見たような声をあげた。

「これが海…綺麗だ」

「初めてですか?」

「…いや、何度かあるが…此処まで美しくはなかったからな」

「そうですか…でも海という本当の姿を見て貰えたら海も喜ぶと思います」

「…そうだな。エマ寄り道してごめん…そしてありがとうな」

晃はずっと眺めていた海からエマへと向き謝罪と感謝の言葉を言う。

「わっ私は何もしてません!ただ付いて来ただけです。何も言われる筋合いはありません!」

エマは晃へと向けていた顔を海へ逸らした。

頬が真っ赤に染まっていることもエマは恥ずかしがった。

「ふっ…それもそうだな。だけどさ俺にとっては…励ましの言葉に聞こえた。だからエマがそう思ってないで言ったかもしれないけど…ありがとう」

晃は笑いながら心に思ったことをありのままに言った。

「私海に入ってきます!!」

エマはローブと靴だけ脱ぐと思いっ切り海へ駆け出した。

穏やかな気候だが海は冷たく砂浜はやけに湿っぽいため歩きずらかった。

海に触れた足は海水の染み込み、冷たさに耐えながら海の中を歩く。

(つっ冷たい!!たけど、心は熱い!!)

バシャバシャとエマは海の底へと歩む。

心の高鳴りを鎮めるかのように静かな海に浸って行く。

「おい!」

バシャバシャと大きな音を出しながら駆け寄る者に振り向く。

「何処まで行くきだ?」

エマは知らぬうちに肩まで海の中に入っていた。




◆◆◆◆◆◆◆



晃はいきなり海に入ると言って走り出したエマに驚く。

始めは足を海から出したり入れたりしてたが、慣れたのか海へと緩やかに進んでいく。

(冷たくねーのか?…何だろか…この砂浜変だな…?)

晃はエマの行動にまだ入る季節ではないのに、海の中に入るエマを見守っていた。

それに先ほどから感じる違和感があったが、すぐ戻るだろうと思い安心していた。

だがエマのスカートに海が入り込んだ瞬間焦った。

「おーい!」

スカートが濡れていると呼びかけたが返事がなく、エマはスカートの裾を持たず、先へと海へと歩む足を止めずに進める。

腰辺りまで海に入り込んだ瞬間晃は走った。

「くそっなにしてんだっ!」

晃は急いで服を着たままバシャバシャと海の中に入る。

砂浜と海に胸騒ぎがしてよけいに晃を急がせる。

周りも騒ぎ出した。

始めは冷たい海に足先を入れるぐらい変わったことでもない。

連れまたは彼氏と思われる人とじゃれていると思っていた。

しかし、少女は服を濡らしてまでどんどん海の中に入っていくのだ。

連れまたは彼氏の呼びかけにも反応しないそして彼氏も海の中に入っていくので、ただことじゃないと海の近くまで近寄ってくる。

晃は冷たい海の中を波に逆らいながら走る。

やっとエマに追いついた。

「おい!何処まで行くきだ?」

やっと振り向いたエマに言う。

「えっ…」

エマは周りを見渡す。

「えぇぇええ!?」

「…きっ気づいてなかったのか…?」

「ま全く気づいてませんでした」

「早く戻るぞ」

晃は冷たい海に震わせながら辺りを見渡す。

海に入り込んだ時から徐々に嫌な予感が膨れ上がり、晃は原因が海だと思った。

早く海から離れるためエマを急がせた。

「はっはい」

エマも今更襲ってきた身が凍えそうな冷たさに早く温めたかった。

二人が砂浜へ歩き出した瞬間、先ほどまで穏やかな波が突然大きな波として二人を襲いかかる。

砂浜で見守っていた人々は砂浜へ向かって来る二人に安堵したつかの間、大きな波が二人を襲いかかる姿に人々は二人に対して叫ぶ。

「うん?」

晃は砂浜の人々が焦って叫ぶ声に気づく。

「早く離れろー!」

「大きな波が来てるぞー!」

「飲み込まれる気をつけろー!」

晃は人々の声を聞いてとっさに振り向く。

「!(やっぱり!)」

晃は嫌な予感が的中し顔を歪ました。

「どうしたんですか?」

後ろの方に歩くエマは唐突に振り向く晃に問いかける。

そして晃が後ろの方を見ているので、エマも後ろを見て固まった。

大きな波が今まさに二人に迫っていたのだ。

「エマ!」

「えっ、はい!?」

晃はエマの体を抱き寄せると大きな波が二人を飲み込んだ。

二人は波の力に押されながら、ギュッと離れないように抱きつく。

「くっ!!(これじゃ助からない!)」

晃は魔法を隠すなんてもうどうでもよかった。

今は自分たちの命が優先順位だった。

そして頭の中で強く唱える。

(水の精霊よ!汝にいう!我が望む力を我に授け給え!!)

晃は飲み込む波を操り、空気を吸うために自分たちをまず海面へと、水力で海上に上がらせた。

まるで噴水のように派手に空中に吹き飛ばした。

エマは空中に出たことで固く閉じられていた目を開けた。

「きゃぁああああ!!」

海の中だったはずが今や空中約千メートルまで飛ばされていたからだ。

吹き飛ばした瞬間細かい水の粒を撒き散らし、粒は砂浜や港まで到達し辺りを雨のように降らし人々と浜を濡らした。

二人は飛んだ勢いが弱くなると一時的に止まったが重力に引っ張られ降下した。

「きゃぁああああ!!」

またエマは叫び声をあげた。

無理もない吹き飛ばされるより自分たちの体重もかさみ、落下する速さもどんどん速くなっていく、もはやスカイダイビングだ。

「…うぐ、くっ!!」

晃は周りに散らばる水の粒と水蒸気を集め、スライム状にし二人を覆う球体にした。

噴水のようにあげた水をそのまま維持させ、また水をスライム状にし落ちてくる自分たち球体を、ボヨンと同化させ柔らかく受け止めた。

そして二人をスライムの中から上へゆっくり上がらせた。

「ハアハアッ…ハアッ…フゥ…だっ大丈夫かエマ?」

「ハアッハアッ…ハアッハアッ…だ、大丈夫です。ありがとうございます。それよりこれは晃さんが行ってのですか?」

晃とエマは息をたくさん吸い込み抱きついたまま話す。

海から吹き上げた状態のスライム状の水は砂浜へと移動している。

「あっあ~いや、というか無理だろ。こんなの、どうやってさっきまで塩水をスライムにするんだよ?」

晃はドキリとしながら自分は凡人だと言い張った。

「うっ、確かに…(もう訳分かんなくて目瞑って叫んでただけで全然周りとか見れなかったし…不覚!)」

エマは晃の言うことは確かで自身が確認してないことを言うのはよくないと悔やむ。

(あ~ドキッとした。エマがあんな状態だったのが幸いだな…)

晃は幸運に感謝するのだった。

「もう砂浜の近くやってきたな」

「あっはい。ですがどうやって降りれば良いのでしょうか?体はスライムまみれですし」

「うーん…そうだな(どうする。どうすればバレずにすむか)」

晃は自分が招いたことの後始末をどうするか悩んでいた。

しかし、あの時自分がやらなくては二人の命はなかったそう考えるだけで更に悩むのだった。

(今思ったが大きな波じゃなくて津波だったろあれ…)

晃は津波が来る前不自然だったことがあった。

それは潮が少しずつ引いていたことと、二人がいた場所に貝やひとでなど海中の生物が砂浜にあり、その辺りはなんだか湿っいた。

それは先ほどまで海中の中にいたと表していたからだ。

(困っておるみたじゃな小僧よ…)

突然晃の脳内に年を取った男の声が響いた。

晃は驚き砂浜に目をやった。

砂浜では人々がざわついており二人と噴水のように上がった水柱に驚いていた。

砂浜にいた人々以外に噂を聞きつけてちらほらと集まりだした。

そんな中ある一人の老人が真っ直ぐ晃を見つめる姿があった。

老人は白い長髪に薄汚れた薄水色のはおりを着た着物姿、杖を持った何処でも居そうな老人だった。

しかし、どこか一般人とは違う雰囲気を出していた。


今回は津波に奮闘する主人公は自業自得みたいな結果ですね


そして、老人現る


この人に関しては次で分かるかなとぞ思います


でわでわ、またのお読みをお待ちしてます

ありがとうございました


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