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周辺諸国について知りたいです※地図有り

R7/9/28、改変しました。

歴史に名を残す!って意気込んだは良いものの、そもそも俺はなれても辺境伯が限界なんだよなぁ。一応可能性として皇族が全員死ぬとか?そしたら現皇帝の従兄弟(先代辺境伯)が皇帝の血筋に一番近いことになるし、そしたら俺が皇帝になれるかもしれない。

まぁ限りなく可能性は低い。どうすればいいのやら。

いや、俺には前世の記憶があるんだ。それを使わないでどうする。別に正攻法でいく必要はないんだ。クーデターでも内戦でもなんでも起こせばいい。

前世でいたじゃないか、クーデターを起こし、民衆から認められ皇帝になった男が。あれをお手本にしよう。そう、フランス皇帝ナポレオンを!


ナポレオン・ボナパルト。フランスの軍人、革命家、第一帝政期のフランス皇帝。前世の世界の人ならみんな知ってるんじゃないかな?

彼は、陸軍士官学校を卒業後、軍人になり、戦争で活躍し、クーデターを起こして、フランスの指導者になった後に、民衆に認められフランス皇帝になった。

まぁ結局最後は負けて島流しになっちゃったけど。

だけど、俺も戦争で国の英雄となってクーデターを起こしても支持されるくらいに人気者になれば!なれるぞ、この国の皇帝に!いや、なってみせる!


なぜ彼が皇帝になれたのか

それも共和革命が起こった国で国民投票によって皇帝に即位した。全くもって意味不明だ。どうして反動的な王を排除した国が反動的な皇帝を誕生させてしまうんだ?

ズバリ、それは民衆の力だ。

フランス革命によって力を持っていた王侯貴族達の力が民衆へと渡った。

王や貴族が自身の息子に王位や爵位を継がせるように、民衆も自分達の上に立つ人を、国を統治しててほしい人に継がせたんだ。

ならば俺もこの国で民衆にこの国を任せてもらえるような、そんな人物になる。

きっとそれが一番の近道だ。


まずは計画を立てよう。

戦争で活躍すると言っても、戦争が起きなければ活躍できない。まずは周辺諸国の情勢について調べるべきだろう。そして次に、父さんから戦争について教えてもらう。今できるのはこの程度だろう。2年後には、西の辺境伯の令嬢との顔合わせのために、帝都に行く。その時に国内情勢についても詳しく知ることもできるだろう。帝都から遠く離れた辺境のこの地では国内のことを詳しく知ることは出来ないからな。よし、まずは周辺諸国について家庭教師に聞くとしよう。


◇◆◇ ◆◇◆


「ねぇ、先生、帝国の周りにある国について教えてよ」

お父さんに勉強したいと頼んだら家庭教師を雇ってくれた。彼は男爵家の次男で、帝都にある帝立ラインベルト学園(俺が将来通うことになる学園)を首席ではないものの優秀な成績で卒業した。卒業後は主に貴族や商人の子弟の家庭教師として働いていて、今は俺の家庭教師だ。3歳にしては賢すぎる俺のことを最初は変に思っていたが、今では気軽に話すことができる仲だ。

「いいですよ、地図を一緒に見ながら説明しましょう」


挿絵(By みてみん)


「まず、セルリング辺境伯領の東の王国について説明しましょう。東の王国は現在内戦中ですが、帝国から戦争を仕掛ける事はないですし、仕掛けられることもないでしょ」

「それはどうして?」

「内戦が始まった年に東の王国は北東の王国と、南東の王国に攻められ、多少は領土を取られましたが、侵攻した両王国は手痛い反撃を受け撤退していきました。なので、帝国政府は内戦には介入しない方針だからです。東の王国の軍は魔族との戦いによって鍛えられており、上も下も精鋭揃いのため、手を出さずに静観していた方が内戦が長引いて帝国の利になります」

「次に、北東の王国です。北東の王国は魔族国家と朝貢関係を築いており、魔族国家との国境に軍を貼り付けて置く必要がないため、たびたび帝国へ攻めてきます。そのたびに帝国は軍を派遣し撃退しています。北東の王国に攻め込むと朝貢関係にある魔族国家との戦争になる可能性があり、毎度攻めてきた軍を国外へ追い出すことしかできず、帝国政府は北東の王国を嫌っています」

「南東の王国は海軍国家であり、帝国と同等の規模の海軍を持っており、帝国へ砂糖や胡椒を輸出することによって利益を得ています。帝国は王国と敵対しておらず北東や東の王国と比べたら関係は良好といえます」

「北の共和国はつい最近まで戦争をしていたこともあり、関係は良くありません。共和国は帝国に次ぐ国力を持っており、帝国のライバルと言える国家です。共和国にいる貴族達からなら貴族院から元首が選ばれますが、外交儀礼上の権限しか持っておらず、国を支配しているのは御三家と呼ばれる共和国で多大な権力を持つ三つの公爵が真の共和国の支配者と言えるでしょう」

なるほど、南東の王国とは仲が良くて、北東の王国と北の共和国とは仲が悪い。東の王国とは今は特に何もなしと言った感じか。もし今後戦争があるとしたら北東の王国か、北の共和国のどっちかってことか。

「ありがとう、先生」

「いえいえ、生徒が知りたいことを教えるのが私の仕事ですから……これは教えるべきか迷ったことなのですが、なぜ東の王国が内戦中なのか知りたいですか?」

「え?それは、まぁ、知りたいですけど。なんで教えてくれないんですか?」

「3歳の子供に聞かせるべき話かどうか…私には判断出来ないのです。辺境伯夫妻に許可を取りに行っても良いですか?」

「え、はい。分かりました」

わざわざお父さんとお母さんに許可を取るのか?

一体どんな話なんだ?


◇◆◇ ◆◇◆


「戻りました。許可が取れたのでお教えしましょう」

「はい、よろしくお願いします!」

「まず東の王国がなぜ内戦をしているのか、ですが。あなたのお祖父様のせいと言えてしまうのです」

俺のお祖父様?

「それって帝都で隠居している先代辺境伯のことですよね?」

「はい、今から18年前。帝国と東の王国は戦争をしていました。当時は様々な要因もあり、帝国軍の派遣が遅れ、帝国は劣勢でした。このセルリング辺境伯領の領都も包囲状態にありました。遅れて到着した帝国軍により王国軍は撤退したものの、依然劣勢なことには変わりはありませんでした。そんな中起きた合戦で帝国軍は王国軍両翼から包囲され、あわや壊滅といった状況に陥ったものの、あなたのお祖父様が率いる騎馬隊が王国軍中央を突破し、王国軍総大将である王国の王太子を討ち取ってしまったのです。中央が分断され、逆に包囲された王国軍は降伏し、見事戦争を勝利に導いたのです!これはとてつもないことですよ!当時は私は子供でしたが帝国中が勝利に湧き立ち、連日祭りをしたのを昨日のことのように思い出せます!」

「ちょ、先生。熱が入りすぎてます」

「はっ、これは失礼しました…あの世代の若者は皆あなたのお祖父様に熱中したものですよ。あの戦争に勝った瞬間から、あなたのお祖父様は正しく帝国の英雄となりました。並ぶものなどいないほどの英雄です。当時の皇帝も甥の活躍に大喜びしたそうですよ」

「そうなんですか、甥?」

「はい、甥です。おっとこれはまだ伝えていませんでしたね。あなたに皇族の血が流れているのはご存知でしょう?あなたのお祖父様のお母様は当時の皇帝の妹です。つまり当時の皇帝からすると甥、今の皇帝からは従兄弟という関係になります」

なんと表現するのが正解なのか、随分とすごい活躍をしたようだ。

「王国が内戦を陥った理由をまだ聞けていないような?」

「あ!これは失礼しました。もうバレているかもしれませんが私はあなたのお祖父様のファンなのです。だからこそ家庭教師に志願したのですが、まあその話は置いといて。王国は戦争に負け同時に王太子を失いました。戦争の敗北、息子の死により当時の王は病に伏し、亡くなりました。王国にいる王族は王太子の一人娘だけとなり、王の遺言に従い王国の女王として君臨することになりましたが、これに反対した貴族達が反乱を起こし、王国は現在まで続く内戦へ陥りました。万に一つも無いと思いますが、東の王国へ行く場合は身分を隠すことをオススメします。王国は帝国人、特にセルリングを嫌っています。まぁ王国の人々の苦境を産んだのは帝国と先代辺境伯なので理解できなくも無いですが…もし仮にセルリング辺境伯嫡男だとバレでもしたら…想像しただけでも恐ろしいです」

そもそも戦争を仕掛けてきたのはそっちでは?と思いはするが、王国の人々に少しは同情する。だからと言って恨まれることに不満がないわけでは無いけど。まぁ関わらないに越したことがないことがよく分かった。

「先生、教えてくれてありがとうございました」

「いえいえ、これが仕事ですから。それにあなたのお祖父様の話をするのは楽しいです!もしまた聞きたくなったから聞いてください。身長、体重、好きな食べ物、なんでも知っていますよ?」

「ま、まあそれはまたいつかで…じゃ、僕はこの辺で失礼します」

「あ、はい」

なんともまあ気まずい空気が流れてしまった。

おじいちゃんのことを聞くのは今後は控えよう

俺はそう思い部屋を出て行った。


どうやら先生は母の同級生で学生時代はもっと凄かったらしい。母はあの時はほんと困ったわーの顔をしながら教えてくれた。

最近はPV数を見てニマニマしています。どうやってこんな駄作を見つけてくるんだろう?って感じです。正直感想とかブックマーク登録とか普通にされないと思ってるので見てくれてる人に感謝です。

いずれは周辺諸国に名前をつけたいんですけどとりあえずは保留です。

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