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詠唱魔法です

初陣じゃー!って気分で俺は兵士を率いて領都を出た。俺の護衛として第一師団長のガイカンとミレーヌがついてきてくれるらしい。出発だ!ワクワクしてきたぞー!


◇◆◇ ◆◇◆


領都を出て、3日後。国境にほど近い村に着いた。

この村は襲われなかったが、近隣の村は盗賊に襲われたらしい。

ここを拠点にして、盗賊を探すらしい。

今日はもう夕方だから明日から探す。

俺は暇だったから護衛のガイカンを引き連れて村を散策することにした。

テキトーに歩いてると村の広場で子供達が遊んでいた。

「ガイカン、ここで見守っててね」

「承知しました」

カレンと遊んだりしてて気づいたことがある。

俺は子供との関わりが全然ない。ってね

大人と話したりすることはあっても子供と話したりしたのはカレンが初めてだった。もしこのまま成長したら同年代の子と話せる話題がなくて困ることになりそう。前世ではよくなってたし。だから今世では積極的に子供と関わっていこう!

「ねぇ、何してるの?」

「地面に絵を描いてたんだよ。あなたは誰?どこの子?エルフなの?」

そこでは、男の子と女の子が地面に棒を使って絵を描いていた。

「お父さんがエルフなんだ。ついさっきここに来たんだ」

「そうなんだ。なんて名前?」

「レオナルドだよ」

「私はエリナ、この子はカールだよ。よろしくね」

「よろしく!」

「……」

「ところでカール君は喋れないの?」

「ごめんね、カールは人見知りなの。カール!挨拶しなよ!そんなんだから私しか友達いないんだよ!」

「よろしく…」

「うん、よろしくね。2人は今何歳?」

「私もカールも5歳よ」

「そうなんだ。僕も5歳だよ。じゃあ2人はもう洗礼って終わってるよね?」

「うん。ついこの間したばっかりよ」

「じゃあ3人で魔法を使った遊びをしようよ!」

「魔法を使った遊び?もしかしてレオナルド君は魔法が使えるの?!」

「そうだよ。後レオって呼んでよ」

「じゃあレオ君!魔法使って見せてよ!」

「もちろんいいよ」

お、カール君も気になってるみたいだ。何も喋ってはくれないけど期待の目をしている。女の子の友達カレンはいても男の子の友達はいなかったからね。カール君とは友達になりたいな。

「じゃあすごいの見せちゃうぞー!2人とも!耳塞いで!」

「うん!」

水蒸気爆発を魔法で再現してみよう!

前世で水に熱した塩を入れて爆発させる動画を見たことがある。

あれを魔法で再現してみよう。

まずは大量の水を上空に生成する。

次に塩を生成してそれを生成した火で熱する。

その熱した塩を上空の水に一気に当てれば、

それはもう見事な大爆発ですよ。

「すごい!!」

「すっげぇ!」

お、カール君が初めて喋ってくれた。

「どうよ?すごいでしょー」

「うん!すごいすごい!もっと魔法やってよ!」

「僕も見たい!やってやって!」

うおー!子供に人気になったー!いやー、実にいい気分だね。

「レオナルド様、魔法を使うのは良いですが周りのことを考えてください。村人達が驚かれてますよ」

「あーごめんねってみんなに伝えといて」

ガイカンに怒られちゃったよ。まぁそうだよね大きな音の出る魔法は人の多いところで使うべきではなかったな。

これも何かの縁ってことで2人に魔法でも教えちゃおうかな。

「2人はまだ魔法を使えたことがないの?」

「うん。ないよ」

「そっかそっか。じゃあ俺が魔法を教えてあげよう!」

「え!いいの!教えて!」

将来的には自身の兵士に魔法を教えたりすることになるだろうし、ちょっとした練習として教えてあげよう。

「まずは、ファイアーボールから覚えようか」

「ファイアーボール?なにそれ?」

2人に詠唱を用いた魔法を教えることができれば、魔法革命を起こせるということだ。

「俺はね、新しい魔法を作り出したんだ。詠唱って言って、その技の名前を言えば自動で魔法が発動するんだ」

「新しい??魔法????」

「まぁとりあえず見ててよ。ファイアーボール!」

そう言って俺は手から火の玉を飛ばした。

「おおー!すごーい!でもそれって今までの魔法と何が違うの?」

「やってみればわかるよ。2人とも手を前に出して、ファイアーボールって言ってみてよ。そしたら今俺が使った魔法と同じことができるからさ」

「うそだー、出来ないよー」

「いや、出来る!大事なのは自分を信じることだよ!自分なら絶対できるって!自信を持って!自分が魔法を使ってるところを想像して!さあやって!」

「うぅ、出来ないと思うけど…ファイアーボール!……やっぱりむりだよ!」

うーん、できないかー、練習を重ねれば出来るようになるのかなぁ。

「ファイアーボール」

「え?」

そう言ってカールは火の玉を飛ばした。

「え!すごいよカール!どうやってやったの!」

「で、できた」

「うおー!すげー!ほんとにできるんだー!流石だよカールくん!」

まさかたった一回で、できるとは思わなかった。

でもこれで分かったぞ!詠唱は使える!それも魔法を一回も使ったことない子供でも出来るんだ!

これからは兵士全員が魔法を使う時代が来る。世界が変わるぞ!

前回、初めての戦いと言ったな?

アレは嘘だ。

すみません。書いてたら普通に長くなったんで。次回こそ初めての戦いです。たぶん。

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