俺の異世界征服の始まりです
個人的に最高傑作の話ができた気がする。おもしろいかどうかは別として。
屋敷に戻ってからは、お母さん達に混ざってお茶会をした。出会ったばっかりの時は俺から話しかける一方だったけど、今ではカレンの方から俺に話しかけてくる。結構仲良くなれたんじゃないかな。やはり、魔法を披露したのが良かったみたいだ。
「レオナルド君、カレンと仲良くしてくれありがとね」
「いえいえ、僕も同世代の子と遊んだことがなかったのでとても楽しかったです」
「ほんとに賢い子ね、カレンもレオナルド君みたいになれるように頑張るのよ」
俺みたいな子供はいないんじゃないかな?前世の記憶を持ってるような子供なんて俺以外にいないでしょ?いや、もしかしたら探せば転生者はいるのかもしれない。将来探すのもありだな。
そんなことを考えていると、父さんがやってきた。
「レオナルド、宮廷筆頭魔導士がやって来た」
「え?嘘?もう?来るのはまだ先だったんじゃないの?」
「あぁ、そのはずなんだが急に連絡もなしに来た。」
えぇ、まじかよ。やっぱり宮廷筆頭魔導士だから変な人なのかな?これは早速会うしかないな。一体どんな人なんだろう?ワクワクが止まらないな。
◇◆◇ ◆◇◆
「どうも、はじめまして君がレオナルド君?」
そこにいたのは帝国所属の魔法使い専用の制服に身を包んだ女性だった。
見た目は、ショートカット、高身長、お父さんが、178?とかそんくらいだからこの人は170センチくらいはあるんじゃないのかな?そしてなにより、デカい!あそこがデカい!まだ5歳だったから大丈夫だった(?)けど16歳とかだったらそこにしか目がいかないと思う。前世の俺のタイプの女性はこんな感じの人だった。
たしか、名前はミレーヌ・デルフリード
16歳で宮廷筆頭魔導士になり、皇立ディラント学園を首席で卒業したらしい。要するにエリート中のエリートだ。爵位は一代限りの準男爵を叙爵している。
「はい、そうですが…」
「………」
すごい無言で見つめられてる…
美人に見つめられると緊張するな…
「ふむ、どこかに魔法を使っても大丈夫な開けた場所はあるかい?」
「たしか、屋敷の庭におじいちゃんが鍛錬するためのある程度開けた場所がありますけど…」
「じゃあそこへ行こう、もし私の弟子に値しないようだったら金を払ってもらうよ、私の大切な時間を消費したんだから当然だろ?」
なんだこの人めちゃくちゃだな。
「まぁ、期待には応えれると思いますよ」
「そうか、早く案内しろ」
「はいはい、こっちですよ、あ、父さんはここで待っててください。話が終わり次第戻りますので」
◇◆◇ ◆◇◆
「さぁ、自分の使える属性の魔法を使ってみなさい」
「その前に、宮廷筆頭魔導士殿はなんの属性の魔法が使えるんですか?」
「ミレーヌさんでいいよ、私は闇と風と水だ」
「そうですか、では見せますね」
そう言って俺は火、水、風、土の魔法を発動させ、頭の上で生成した。
「…」
驚いたかな?
「君は確か5歳だったよな?」
「はい、そうですけど」
「私と結婚しないか?」
は?
「いや、結婚しないでもいい、最悪子種さえくれるのなら私の体を好きにしたって構わない、どうだ?」
「えーっと…理由を聞いても?」
「そんなの聞かないでも分かるだろ?君は私を超える逸材だ。今までエルフや魔族には四属性の魔法を使える物もいたが、エルフの血が混じっているとはいえ、人間が四属性の魔法を使うのはかのマシア以来だ。私と君の子供なら六属性魔法使いも夢じゃない。それに自分で言うのもなんだが、私はいい体をしているだろう?今はまだ分からないと思うが、10年後くらいには私に釘付けさ。」
なるほどね、たしかにミレーヌさんは身長が高いし、顔もいいし、めっちゃデカい。前世の俺ならめっちゃタイプです!結婚しましょう!ってなっていただろう。だけど違うだろ?俺は歴史に名を残すんだ。残すのなら圧倒的偉人としてだ。ただの四属性魔法使いだなんて将来エルフの血、それも王族の血が混じっているからに違いないとか言われることになる。よくよく考えたらご先祖様にマシアがいるしな。目指すはご先祖様越えだ。そして、ミレーヌさんとの会話で気が付いたが、この世界の魔法使い達は大きな間違いを犯してる方に気が付いてないようだ。世界征服ついでに、魔法革命を起こしてやろう!
「10年後とも言わずにもうすでにあなたの体には釘付けですよ、でもその話はお断りします」
「……なぜだい?別に結婚しないで私とヤるだけでいいと言っているのに断るのかい?何が欲しいんだい?金かい?」
「金なんてもんじゃない、俺が欲しいのはもっと大きな物だ。それはこの世界だ。」
「この世界?」
「そう、俺の夢は世界征服をして歴史に名を残すことです」
「別に君の夢は否定しないが、私とヤることを拒否する理由になってないな」
「それは、大層な身分に付いているあなたや魔術師ギルドが大きな勘違いをしていることです」
「それはなに?」
「おいおい、そんなにイラつかないでくださいよ?今から大事な話をするのでよく聞いてくださいね?」
「いいから、さっさと話せよ、四属性魔法使いだからって調子に乗ってるんじゃないだろうな?まだ、私の方が君なんかより強いと思うがな、いざとなったら君が子供を作れる体になるまで監禁してもいいんだぞ?」
「それが間違いだって言ってるんですよ、魔法の才能は遺伝しないって話だ」
「バカな、そんなわけあるか、魔法の才能は遺伝する。これは魔術師ギルドが出来た頃から言われてきたことだ」
「いや、違うね。魔法に重要なのは努力や才能や遺伝なんかじゃない。一番大事なものが抜けている」
「それはなんだ?いい加減にしないと冗談抜きで殺すぞ?」
「魔法に一番重要なもの。それは想像力だ。」
「想像力?」
「あぁ、なぜマシアが人間でありながら四属性魔法使いだったか。それは俺と同等の想像力があったからだ。」
「マシアが?君と同等?なにを根拠にそんなことを?」
「そうですね、それはマシアと俺の出自、いえ、記憶が同じ星から生まれたからですよ」
「……君はさっきから何を言ってるんだ?」
「俺には前世の記憶がある。そしてマシアにもあったはずだ。俺とマシアは同じ世界のおそらく同じ国の生まれだと俺は考えている。だからこそ俺と同じ想像力を持っていたマシアは四属性魔法使いで、技術力も文化力もない世界に向こうの世界から持ってきた様々な知識をこの世界に授けた。正に神の使徒であり救世主だ。そして俺も同じだ。俺はマシアという土台の上に出来たこの世界を完成へと導く。子供の戯言のようなことを実現するんだ。魔法革命、そして世界征服、いや、異世界征服を!!」
レオナルド「俺が新世界の神になる!」
ミレーヌ「君は正気じゃない」
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