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田油津媛と神功皇后

神功皇后、14代仲哀天皇の皇后で明治時代までは15代目の天皇に数えられていた女傑。

名前は気長足姫尊おきながたらしひめのみこと

九州の土蜘蛛征伐、新羅征伐等を行ったとされる。

邪馬台国の卑弥呼ではないかとも言われたりするが広開土王碑文や七支刀関連の時代比較で実在したなら4世紀後半に当たり、三世紀中頃に亡くなった卑弥呼とは全く関係がない。

新羅があった場所は卑弥呼時代には辰韓と呼ばれていて新羅ではない。

百済は馬韓、任那・加羅は弁韓または東夷伝に記された狗邪韓国辺りか。

神功皇后が実在するなら百済から貰った七支刀関連で369年頃の人物であるのは何となく浮き上がってくる。

神功皇后三韓征伐は391年から始まる倭・高句麗戦争の事なんかね。

だとするなら結果としては倭の敗北に終わったようだが記紀では勝った事になっているのは大本営発表か。

ちなみに663年から始まる唐・新羅対倭・百済戦の白村江の戦いでも倭は大敗北を喫している。

この時の天皇も女帝の斉明天皇で共通点があり神功皇后はこの斉明天皇をモデルとした創作された架空の人物ではないかとも言われたりする。


神功皇后という女帝の時代に同じく女王が君臨していたのが九州山門郡の女王、田油津媛。

神功皇后に立ち塞がった田油津媛だが詳しい事は不明。

田油津媛という名前だがこれは神功皇后側が付けた多分人々を誑かすという意味の蔑称であり本来は違う名前であると思われる。

兄は夏羽。

兵を募り大和側と戦う準備をしていたが田油津媛が神功皇后の軍に殺された時に田川市の本拠地に逃げる。

館に立て籠るが追ってきた大和の軍に火を付けられ焼け死んだとされる。

その地は夏焼と呼ばれたらしい。

江戸期に夏吉と改められたとか。

夏という名称で同じように夏の漢字が入っているのが若八幡神社に祀られている神夏磯媛だ。

12代景行天皇の時代にいち早く大和側に付き九州の大和に逆らう敵の居場所を進言した人物。

夏羽や田油津媛はこの神夏磯媛の子孫とされる。

時代的に子か孫に当たるのかな?。

景行天皇期に恩賞が無かったのを恨んで大和王権に反逆したらしいが果たして真実はどうだろうか?。

というか一応田油津媛は大和側だった訳で裏切ったから誅殺されたという事なんだな。

仲哀天皇は神のお告げを聞かず熊襲討伐に乗り出し戦死したようだが裏で糸でも引いていたのかね。


福岡県みやま市の老松神社の敷地に田油津媛の墓である蜘蛛塚の古墳が残されている。

かつては女王塚と呼ばれていたらしいが蜘蛛塚に改められた。

元は前方後円墳だったらしい

この古墳は雨が降る日には、赤い血が流れたとか。

埋葬にあたって使われた朱が外に漏れ出し血の様に見えたのではないかと。

ところでこの蜘蛛塚は田油津媛の墓とも葛築目の墓とも言われていて決まっていない。

葛築目は景行天皇の時代の九州征討の折に殺された山門郡の女酋。

田油津媛と同一人物ではないかとも思われるが葛築目亡き後に田油津媛が山門郡に君臨したとも取れる。

あと権現塚古墳というものがある。

神功皇后軍と田油津媛軍との激戦で命を落とした兵士達を葬った墓と言われるが死んだ兵士達にいちいち古墳をつくるだろうか?という疑問が。

しかしそうした伝承が残るほど両者の戦いは激しかったとも言えるか。

日本書記ではあっさりと田油津媛が殺された記述になっているが。


みやま市は邪馬台国だったのではないかとも言われる地。

田油津媛も本来の名前に夏が入っていた可能性はある。

卑弥呼や台与の一族の子孫ではなかったかとも考えられたりしているが,証拠は何も無く発掘等による大発見が待たれる。

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