表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第1章 転生から旅たち
74/475

第74話 最初の立ち寄り所

改訂2023/04/14

「龐徳~、馬屋入口の荷物は全部リアカーに乗せたー!?」


「完了しました!いつでも出れます!」


優秀な仲間!


マジで感謝!


よし!


「ヤマモリさん、お世話になりました。ありがとうございましたー!」


ログハウスから飛び出して、偵察粒子を散布した。


周囲に敵影無し!


テンションのままに、馬に飛び乗り、いざ出発!!


「とりあえず、ついてきて~」


まずは、祠だ。


出発の挨拶に向かった。


転生して空何度も通った道だ。


この参拝が多分最後になると思うと……ううう、感慨深いなぁ。


感傷に浸っているうちに到着した。


言い出しっぺの俺が最初に感謝と出発の意を込めてお参りした。


2人もぎこちないながらも、見よう見まねでお参りを済ませた。


「座って座って。」


俺の声掛けで、祠の前に三人で車座になった。


「はい、それでは、これからの目的地と、行動を発表します。」


2人とも静かにうなずいてくれた。


「まず、目的地は、王都です。」

「第一の目的が情報収集、第二に生計を立てることが続きます。」

「できれば、王都にて、生活の拠点を確保し、生業を確立させようと思います。」


再び、2人とも頷いてくれた。


「ただし、注意しなければならないことがあります。」

「ラゴイルは侯爵の跡取り息子ですから、王都でも顔と名前の売れた有名人でしょう。このまま素性がバレる可能性があります。」

「そこで、ここにいる全員名前を変えることを提案します。」


「はい。」


神妙な面持ちで女性は頷いてくれた。


「主上、私は……」


龐徳は難色を示した。


そりゃそうだよね。


「龐徳は変える必要なさそうだけど、ヤマモリさんにはバレてるんだよね。」

「ヤマモリさんは悪い人じゃないって思っているけど、念には念を入れて、より安全な今後の度と生活の為にって事で、宜しく」


「御意……」


「で、早速だけど、俺は、レウラント・リフィンスターと名乗るよ。愛称はルランで、よろしくね。」

「龐徳は、アルディ・バルバリエントにして。」


「御…意…」


いきなり横文字の名前じゃ、抵抗しかないか。


「さて、お嬢さん、お名前は?」


「私は……」


そう言って俯いてしまった。


「んー……」


掛ける言葉を探しながら声を出していると、女性は顔を上げた。


「レウラント様、決めて下さい。」


名前が決まったから顔を上げたんじゃなかったんかーい!


お言葉に甘えて俺が命名しますか……


よしっ!そしたら……


「グラーシュ・カラーってのは、どうかな?」


「はい。」


「これで、三人の今後の名前が決まったんだけど……これで終わりではありません。」

「続きまして、アルディの顔を弄ります。横文字の名前に合わせて、彫りを深くして……上手く言えないけど、アルディっぽくします。」


俺の言葉で、アルディは顔を強張らせた。


「しょうがないでしょ。アルディって言ったらお前、そりゃあ見事な彫の深い顔じゃなきゃ……」


知らんけど。


「ちょ、ちょっと待ってください、レウラント様!!」


アルディの意気消沈に感化されて、グラーシュが声を上げた。


「ん……?」


「顔を弄るって……本気ですか!?」


「本気です。大マジです。」


「レウラント様、何を言ってるのかよく分からないですが……顔は弄らない方が宜しいのでは。」

「取り替えしのつかないことになってしまいますよ。」


そんな大ごとにはならないでしょ……


しかし、グラーシュは目に力を入れたままだ。


えー?


どうしてだ……


あーっ!いけねっ!


グラーシュは召喚術に立ち会ってないし、召喚の話もしてなかったんだっけ。


「ごめんね。また今度ゆっくり話するよ。」

「多分だけど、グラーシュの考えているのと違うと思うんだ。」

「今は、とりあえず、百聞は一見に如かずってことで。見てて。」


念ずるだけでいいところを、グラーシュにも分かり易いように、パチンと指を鳴らして見せた。


すると、龐徳の顔が、アルディって名前にぴったりのエッジの利いた顔に変わった。


「これでアルディです。」


グラーシュは、ポカーンと口を開け、アルディは辺りをウロウロ歩き始めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ