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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第1章 転生から旅たち
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第66話 戦馬に命名

改訂2023/04/14

人には向き不向きがある……


やっぱり気が利くあの子と旅がしたいわ。


でも、これは俺の勝手な都合か……


俺も彼女にしてやれることが無いと駄目だよな。



それはそうとして、デカい白馬、買ってきた白馬、召喚した白馬……


揃いも揃って、みんな白馬だ。


名前が無いと、ややこしいな……名前つけるか。



えーっと……


俺は三頭を見比べた。


俺用の白馬は、特に特徴が無い。


ただただ全身白い。


初対面の俺が近づいても、優しい目を向けたまま、落ち着いている。


出発の時にいきなり、“ぶっつけ本番”で、乗っても大丈夫そうだな……


いや!


試しておくか。


記念すべき門出の出鼻をくじかれるのも嫌だし。


「ヤマモリさん、ちょっと手を貸して貰っていいですか?」


「どうなさいました?」


「この馬に乗ってみようかと思いまして」


「分かりました……ちょっと、外でお待ちください。」


ヤマモリさんに促されるまま外で待機していると、すぐに白馬を引いてヤマモリさんが出て来た。


「代わって貰っていいですか?」


「分かりました……それでは、この手綱をお取りください。」


馬を扱ったことが無い俺が出した手は、震えていた。


目の前の白馬の優しい目に安心し、余裕を感じ、高を括っていたが、“本番”は違うな。


「非常に大人しい馬ですから……きっと以前のように乗れます!大丈夫ですよ!」


ちょっと、手が震えてるだけじゃん。心配し過ぎだよ。


それに、以前のようにって……俺、独りでの乗馬はこれが初めてっだって!


初めて独りで乗るから、ビビってるだけなのに……


あ……いや!


ヤマモリさんは、ラゴイル様がトラウマと正面から向き合って戦っていると思って心配してくれてるのか!


まぁ、俺だって、落馬して致命傷を負った後の初めての乗馬なら、同じかそれ以上に取り乱しながらの挑戦になるだろうな……


成人してまで、こんなに親身になって心配してくれる人が居るのにラゴイルは……


って、ラゴイルの話はイイんだよッ!


少し気が紛れた俺の手は、見ると、震えが止まっていた。


その手で手綱を握ったが、白馬は一切抵抗しない。


続けて、ヤマモリさんに言われるがまま跨ってみた。


馬体のサイズ感も俺には丁度良さそうだ。


何より、馬具まで丁度良い。


まさに、俺のための馬だ。


この馬は、俺が名前を付けるよう!


馬屋の周りを闊歩してみたが、何の不自由もない。


完璧だ……


この馬、馬具を選ぶ時の見立てが良すぎるわ。


もしかして……


店に入る前に、俺と同じくらいの体格の人をスカウトして、フィッティングした上で買ったとか……


おカネの心配をしていなかったみたいだし……


あの子なら……有り得るな。


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