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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第13章 ルーロック山(後編)
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第44話 生け捕りは難易度高し

光は明日の朝も集めるとして……教えて貰っておきながら試せていない“光の粒子で捕縛”ってやつをやってみるか。


試す相手は信頼関係のある存在だったよな~。


まずは、アルディで試すか……


いや、待てよ。


アルディは光の粒子で出来ているから……ダメなんじゃないか


だとすると、エレナも闇の粒子で出来ているからダメっぽいな……


そうなると……グラーシュか!


雷まで使えるようにしてあげたんだから、グラーシュの俺に対する信頼度は今まさに過去一な筈だし!


辺りを見渡し見つけたグラーシュは……黙々と練習中。


だと思った~、でも仕方ないよね~。


練習の大切さが分かっているんだから、きっと俺の大切なスキルの練習にも協力してくれるッ!



……ん?


練習の大切さが分かるなら、人の練習の邪魔をするな……か?


巡り巡って俺の雷撃の為に、今グラーシュが真剣に練習してくれていると思うと……


あーっ、考えていても仕方ないな。


チラチラ視線を送っている方が鬱陶しいって思われちゃうし、サッと済ませよう!それならきっと邪魔にならない!


俺は意を決してグラーシュに近づき声を掛けた。


「グラーシュ、訓練中悪いんだけどさ、ちょっといい?」


「はい」


俺の声に驚くもすぐに姿勢を正し、気持ちの良い返事を返してくれた。


「ぷっ」


俺は思わず吹き出してしまった。


手悪さをしている子供が親の呼びかけに驚いたように見えたからだ。


「スキルの試験をしてみたいんだけど、協力してもらえるかな?」


「はい」


「ありがとう。ん-っと……」


いきなり捕縛したら驚くだろうからな。


大切なのは信頼関係っておじいさんも言っていたし、ちゃんとアナウンスしないとな。


「試したいスキルってのは、“捕縛”って言って、体の自由を奪うスキルなんだよね。で、グラーシュにしてもらいたい協力ってのは、ちょっとそのまま直立で、背中側で手を組んでいて欲しいんだ。」


グラーシュは小さく頷くと、後ろに手を回した。


「捕縛っ!」


次の瞬間、光の粒子がグラーシュを包んだ。


「動ける?」


「んーーっ、んんーんんーっ」


目の前でグラーシュが、ただ小さく唸っている。


あれ?思っているのとちょっと違うなぁ。


……あ、解除はどうするんだろう。解除かな……いや、開放で良いのかな?


待てよ、他のスキルも念じるだけでいいんだし、言葉なんて何でもいいのか。


捕縛って声に出したのもグラーシュにアナウンスすることが目的なんだし……


「開放っ!」


「っはーッ!」


「大丈夫?」


「はぁ…はぁ…全く……動けませんでしたッ。」


「呼吸は?」


「胸もお腹も膨らませれないので、非常に息苦しいです。」


何ーっ!思っていた以上のガッチガチの捕縛じゃんよ。


生け捕りするための捕縛で窒息死されたんじゃ本末転倒だ。


おじいさん、その辺はいい塩梅ってもんがあるでしょうよ……


これも俺の理解次第って事?


まぁどうであれ、光の粒子を体のラインに完全に一致させてフィットさせるのは攻めすぎって事か。



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