第37話 残り三人の意思確認
「戻ったよー。」
アジト奥の広間の中心で車座に座る待つ三人が見えてきたところで声を掛けた。
振り向いた三人は、割と晴れやかな顔をしていた。
結論は出たようだな。
「色々済ませて来たけど、アレがアレで此処の撤収も急がなきゃだし……ってことで早速だけど、話を聞かせてもらえるかな?」
「私は付いて行くよ。」
真っ先にタマエが答えた。
「了解。よろしくね。」
「よろしくぅ」
「付いてくよ……」
ツトムも続けて答えてくれた。
含みを感じたのは、俺の頼りなさを危惧しているのかな。
まぁ、それは一緒に旅をしていれば追々解消されるだろう……
「了解、よろしく。」
「はい。」
さて、残るはシロウか。
視線を送ったが、シロウは俯いたままだ。
俺はシロウの正面に座ると、俺の顔をジーっと見るシロウ。
何かを引き出したいとか考えてるのか?それとも我慢比べ?
でも、そんな雰囲気出しちゃうと、話し掛け難くなっちゃうんじゃないの?
「ルラン……」
「ん?」
「エシベ、アフダムの後は?」
「まだ決めてないよ。」
「どこかに定住することもあるの?」
「いずれはそのつもりだけど、出来れば世界を見て回りたいかな。」
「他の国にも行くのか?」
「ん-……そうだね。それもありだと思ってる。ただ、まずはシーデリアのどこかで定住かな。その為にシーデリアについて見分を広げたいって感じ。で、シーデリアでの生活が安定したら他の国を回りつつ見聞を広げて。一番住みやすそうなところで定住かな……」
「離脱は、いつでもいい?」
「勿論だよ。好きなタイミングでどうぞ!」
俺は俺だし、シロウはシロウだし……
「みんなで揃って抜けても?」
「全然オッケー!」
「分かった。」
「同行に際し、俺達が何か要求されることは?」
「そうだなぁ……“和を以て貴しとなす“が原則かな。もちろん例外はあるけどね。」
「要するに、ガバガバか……」
「おいおい、もう少し言い方あるだろ!」
「よし!!俺も付いてく!ルラン、よろしく!」
「はい、よろしくーッ!」




