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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第13章 ルーロック山(後編)
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第18話 巧妙な負の渦

「例えばぁ、“ルーロック山の発展のため”、“ルーロック山のエルフの繁栄の為”、“みんな仲良く、外から学ぶ為”みたいなことを言うみたい。それでいて、ボランティア活動と銘打って様々な取り組みに積極的なのよ。実際にはその中で自分の主張を参加者に植え付けていく……まぁ、ぜ~んぶ工作活動なんだけどね。」


「質が悪いな……」


「でしょ?で、正面切って『私は今工作活動をしています!』って言ってないから、人の良いエルフから騙されちゃうのよ。言わなくて当然なんだけどさ。でも人の良いエルフから敵に回ってくのよ。それでもって、『スノゥは悪い人じゃない』って始まるから……もー、最悪ッ!明らかに犯罪者みたいなエルフが敵に回るなら、こっちも手加減無用なんだけどな~。話していたら、段々むしゃくしゃして来たッ!」


「マコト!落ち着けって、それでもまだ、暗殺までは……」


「「はぁ」」


ダークエルフ全員の大きな溜息の大合唱が俺の鼓膜を震わせた。


「ルランって、気が長いって言うか……平和ボケって言うか……」


「シンプルにマヌケだ!」


「そう!マヌケ!」


「しかも、重症だね。」


言葉を失ったタマエは首を横に振っている。


「ちょっと待て!俺がマヌケなのは否定しないからさ。呆れずに話を続けてよ。」


「そうだな……イカレエルフが好き放題できるのは理由がある。」


ツトムが話を戻した。


「理由?何?」


「カネだよ、カネ!」


「え……?大そうな大義名分を掲げて活動しているのに、結局はおカネなの?」


「そう……呆れちゃうだろ。ルランのマヌケなんて可愛いものかもしれない……イカレエルフは五人ともカネに困ってはいないようだけど、ダーゲンの連中がカネで釣ってくるから、利用しているようだ。そして、イカレエルフに群がったエルフにもおこぼれがあるみたいだから、エルフが集まり易くてさ。それをイカレエルフの連中も分かっていて、利用している。」


「“カネが貰えるから手伝ってください“じゃなくて、”手伝っていると不思議と礼金貰える。しかもそれはルーロック山のエルフのための活動です”って感じ?」


「そうそう。そして、『金銭的だろうとも、支配されたって大したことされないんだから大丈夫!タオミリアの支配下だってそうだったろっ』て刷り込まれるわけだ……」


「なんていうか、良心に付け込んでいる分だけ、罪深いような気がしてきたな……」


「やっとわかってきたか……」


「ってかさ、こういうルーロック山を貶めるような政治活動に対して、公的な……例えば警察とかは動かないの?」


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