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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第1章 転生から旅たち
44/475

第44話 スキルアップへの挑戦 その2

改訂2023/04/14

おじいさんの言っていた通り、だいたい10分位だろう。


さて、これで、俺の補充も済んだという事かな。


ここで、改めて、現状の再確認だ!


散布している偵察粒子に意識を向けた。


ラッキーッ!


周辺3km四方に、人は居ない!


まだまだ実験できるぞ!!



「龐徳、ちょっと手伝って!」


「御意」


「お手伝いの前に、ちょっと確認をします。その石を拾って……あの木に向かって投げてみて!」


俺は握りこぶし大の石を指さし、続いて30m位離れた木を示した。


「御意!」


力強く頷いた龐徳は、速やかに投石ッ!


ブンッと腕を振る音に、シューーっと空気を割く音が続く。


そして……


バーーーーンッ!!


破裂音と共に着弾。


弓も上手なだけはあって、こういうの、やっぱり上手ね……


俺の関心を他所に、ミシミシと音を立てて、木が倒れた。


「はぁ?」


開いた口が塞がらなかった。


完全に人間離れしてますね。


でも……豪傑、猛将って、こういうことだよね。


「はは、あはは。さすがは、龐徳!俺も守られ甲斐があるってもんだ。」


「いいえ、自分でも驚いています。」


やっぱ、そうだよね。


でも…どういうこと…?


気になるけど、俺が考えても分からないから、おじいさんに聞くべ、保留、保留。


とにかくだ、これを俺に向けて投げてもらえば、間違いなく「脅威」だわ。


頭に直撃したら、頭蓋骨は木っ端みじんだし、腹に受けたら貫通するんじゃないか……?


まったく気乗りがしないが……やるか……


「龐徳さぁ、ちょっと離れたところから、合図の後に俺に向けて投げてくれる?今の感じでいいから。」


「……御意」


龐徳もちょっと引いてるますやん。


先生を信じて試してみますか……


でも…怖いなぁ…


怖すぎるな……


絶叫マシンは、安全ベルトなどで安全性が確保されているから乗れるんであって…これは完全に安全ベルト無の……


言わば、ヒモ無しバンジージャンプ(クッションも無し)だもんな~。


いやぁ、他の方法無いかな~……


やいのやいの考えても妙案は浮かばず、代りに先生の不敵な笑みが、思考の真ん中に、どデカく浮かんだ。


はぁ、やるか……俺がスキルを試しているようで、試されているのは俺か……


トボトボと歩いて龐徳と距離を取った。


「合図はっ……どのような合図で、投げたら、良いでしょうかーっ?」


離れた龐徳の質問は、大きな声だったが、俺への心配が滲み出ていた。


「俺が左手をぉ!龐徳に向けて出したらぁ!その左手に向けてぇ!投げてぇ!」


俺も心配を振り払いたくて、大きな声を振り絞ってゆっくり伝えた。


「御意!」


龐徳の力強い返事に釣られて、さっきの倒れる木の姿が脳裏に浮かんだ……


マジでやりたくない!


けど、やるしかないっ!!


目指せ【黒き理】☆1!



龐徳を見ると、その右手にある拾った石を見ずに、収まりの良い握りを探り……力強く握った。


準備万端か……


良し!


行くぞ!


俺が左手を出すと、龐徳は振りかぶった。


30mも離れているのに、すぐそばに感じるほど、大きく見えた。


そして、モーションに入る龐徳


その丸太のように太い右腕に青筋が立つ。


こういう映像まで、辺りに巡らせている偵察粒子が惜しまず送ってくるとか……


マジで…親切設計…ってか、心折設計された偵察粒子だこと!!


って、ツッコミをしてる場合じゃない――っ!


――――っ!!


声を上げたつもりが、吸っていて声になっていない。


きっと霹靂車を向けられた人々は、こんな気持ちだったんだろうな……


じゃない!!


落ち着け!


この左手をめがけて飛んでくるんだ!


絶対っ、大丈夫!!


先生を信じろ!


俺!!


気持ちを強く持て!!


そう言い聞かせたその時、龐徳の腕が弾けるように加速して……


ブンッ!


石が放たれたっ!


龐徳―――っ!


マジで躊躇なく、投げてくるじゃん―――っ!


ホンット、命令に忠実だことぉぉぉっ!!



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