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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第12章 ルーロック山(前編)
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第10話 ひとまず息抜き

マサオを制してみたものの、かなり厄介な問題であることは間違いなさそうだな。


やれる手立ては色々ありそうだけど、どうやって解決を図ったらいいかも決めれない・・・。


“決断のできない人間は欲望が大きすぎるか、悟性が足りない”ってどこかの偉い人が言ってたっけ。


このダークエルフ問題で言うなら、解決したいという欲望が大きすぎるか、解決のための悟性が足りないかって事になる。


俺の感覚で判断するなら、ダークエルフ問題を解決してルーロック山に平穏を取り戻すという欲望ってか、願望は大きすぎるとは思わない。


いや・・・この願望を大きすぎると判断するのは悲し過ぎる。


エルフがみんな仲良く生活していることが当たり前で、こんな望みをわざわざ持たなくて良いくらいが丁度いいのに。


とすれば、解決のための悟性が足りないって事か。


悟性・・・論理的な思考力だったよな。


確かに、今回の場合、論理的な思考力をフル活用するための情報が足りなすぎるような気がする。


情報収集・・・やっぱり、まずは光学迷彩で潜入捜査かな。



「気分転換も含めて、話題を変えようか?」


「何言ってんだよ、こんな時に!」


「こんな謹慎状態の時でも、出来ることをやろうって話だぞ!」


「何?」


「グラーシュに初歩的な緑魔法を教えてやってほしいんだ。」


「初歩的な?」


「そう。本当はド派手な奴を教えて貰いたいところなんだけどさ。マサオはここから出れないだろ?この部屋で出来る簡単な緑魔法でいいかなってさ。」


「部屋で出来る初級魔法?」


「それなら、エアバッグなんてどう?」


エアバッグ?


なんか、聞いたことのあるような名前の魔法だな。


「どんな魔法なの?」


「緑魔法に慣れ親しむための、初歩の初歩、お遊びだよ。寛ぐ時に使うクッションみたいな空気の塊を作る魔法だよ。」


「それ!!イイじゃん!!早速、グラーシュに教えてあげて!」


「え!?こんなんので良いの?」


「良いよ、良いよ、サイコーじゃん。ねぇ、グラーシュ。助かるよね。」


「はい・・・。」


あれ?・・・


グラーシュは乗り気じゃない?


でも、室内で教えて貰えて、初歩って言う事ならきっと応用とかあるだろうし・・・。


「グラーシュ、マサオのちょっとした気分転換になるだろうから。それに良い考えが閃いたんだよね。」


「え?そう言う事なら。」



・・・



マサオがエアバッグを1つ作って見せて、ちょこっと説明をしただけで、グラーシュは、何の苦労も無く、時間を労せず、容易に作って見せた。


既にガストジャベリンという緑魔法のレア級を修得しているグラーシュにとっては、ラクショー魔法だった。


ただ、空気でクッションを作るという発想が無かっただけで、考えが及べば簡単な話という事なのかな。


「中の空気の量を増やして、中にとどめるための形を変えれば、布団にもなるし・・・ほら!こうしてカバーを付ければ、枕になる!」


バスン!


俺の顔面に枕が飛んできた。


話の流れで何となく読めていたから、咄嗟に手で払いのけたけども・・・


はぁ、マジでやるかね。


足元に落ちた時には、既にしぼんでしまって、ただの枕カバーになっていた。


マジかよ、投げ返せない枕投げって、なんも面白くないじゃん。


「ダメでしょ!マサオ!」


すぐに、グラーシュが叱った。


お母さんか!!


まぁ、マサオの鬱憤も少しは軽減できたみたいだし・・・


グラーシュも魔法を教えてもらえたようだし・・・


俺もダークエルフの事を知れたし・・・


万事OK!


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