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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第12章 ルーロック山(前編)
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第9話 マサオの説教

マサオはぶつぶつ言いながら、お茶を出してくれた。


「ありがとうね。」


「どーいたしましてっ!」



「グラーシュ、ルランってさ、グラーシュの従者なんでしょ?」


「そ・・・そうよ。」


「感じ悪いね。」


おいーっ!ありがとうねって御礼申し上げましたが!


って、言い出したらキリがないか。


それと、何だろう。


“従者”って響きに、俺は凄い嫌悪感を感じてる。


アレか?


ミーヴ侯爵から貰った身元保証書のせいか?


だって、これのおかげで、やたらと属性鑑定を受けなくて済むようになったし。何より、ギルドにて、俺が直接仕事を受けれるっぽい。


俺はもう“従者”じゃなくていいんじゃねって気分になってきてるのかもしれない。


だけど、実際に仕事を受けれるか試してみるまでは、“従者”に徹するか・・・抵抗あるけど。


その前にグラーシュにきちんと説明しないといけないな。


ミーヴ侯爵の格闘技イベントの代替案も。



「さて、マサオ君、ちょっと教えて欲しいんだけど、ダークエルフってエルフとは違うの?」


「はぁ?ルラン、ホントに知らないの?」


「恥ずかしい話だけど、知らないんだわ。だから教えて。」


「やだ。」


「私も良くわからないから、教えて。」


グラーシュ、ナイス!


「え、グラーシュも?・・・はぁ、しょうがないなぁ。」


「ごめんね。」


「ダークエルフは、エルフだよ。エルフがエルフを殺そうとすると、“闇落ち”してダークエルフになるんだよ。」


「そんなんで闇落ちしちゃうなら、ダークエルフだらけになるんじゃないの?」


「ルラン!人間と一緒にするな!」


「あ、すいません。えーっと、エルフを本気で襲おうと確固たる殺意が芽生えた時に、闇落ちするってこと?」


「そう。」


「改心して、殺意が無くなったら戻るの?」


「戻らないよ・・・。ダークエルフのまま」


「そ・・・それじゃあ、改心しても、いつまで経っても、他のエルフから警戒されるじゃん!」


「そう。だから集落には居られないよ・・・。」


「もしかして、ダークエルフに対して、エルフが殺意を抱いても闇落ちするの?」


「するよ。さっき言ったでしょ!ダークエルフもエルフだからね。」


「そ・・・そんな・・・。その話で行くと、下手すれば、悲しみと憎しみの連鎖でダークエルフが伝染する可能性があるじゃん。」


「だから、集落には居られないんだよ。」


キッツいなぁ。


「それ、寂し過ぎるな。まさか・・・」


「うん、最後は自決しちゃうパターンが多い。」


めっちゃくちゃ扱いが面倒な問題じゃん。


ミーヴ侯爵が、「お前がやれ」だの、「エルフの問題だ」だの言って、ノータッチで居たがっていた理由がここにもあったか。



「ダークエルフが出るって、結構大問題だな。」


「しかも、もう複数人数出ちゃっているから、早く何とかしなきゃなのに!こんなところに閉じ込めやがって、肝心な大人たちは何やってるんだよ!」


「落ち着け!マサオ少年!」



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