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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第11章 ミーヴ(後編)
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第57話 悪巧みの後始末

放つことは無かった。


光どころか、うんともすんとも言わん。


ただの首飾りになってしまったようだ。


やっぱりか・・・


俺に付けたときは、光を放ったことから、仕込まれていた魔法が発動したんだと思う。


でも、エルンストに付けた時に無反応ってことは・・・どういう訳か、魔法が切れてしまったのかな。


1回きりの魔法効果が付与されたタリスマンなら、エルンストが絶叫するはずはない。


多分、永続魔法が掛けられた道具なのだろうと思う。


とすると、俺の“空”が何か影響しているのか・・・。


んー、マジで、自分の“空”が、何なのかが気になる。


おじいさんの言っていた「みーんな、死んじゃったー」ってのが、こういう自分で理解できない出来事の度に頭を過って、不安に襲われる。


たまたまこの世界に転生できたけど、次は無い・・・。


正直言って、侯爵ならまだしも、その付き人のことまでなんて、気にして居られないのよ。



「ルラン・・・様、もしよろしければ、この2人の処遇は私にお任せください。」


そうそう、侯爵がちゃんと面倒見てて欲しいわ・・・あ、いけね。


侯爵のお願いに返事して無かったな。


ふぅ。


タリスマンが発動しなかったからか、なんだか、白けちゃったな。


「もういいよ。」


「え?」


「2人の事は、任せる。」


「ありがとうございます。」


「あと、俺、怒ってないからね。ただ、色々聞き出したくて、つい悪ノリしてました。ごめんなさい。」


「え?・・・」


侯爵は狐につままれたようなマヌケな顔をしていた。


俺も、マヌケって言われる時、こんな顔してるのか。


だったら、注意した方が良さそうだな。


「何の続きだったっけか?代金貰って、ギルドカードの様なものを貰って・・・んで、タリスマンだったんか。これで今度こそ以上かな?」


「あ・・・、はい。」


侯爵は、執事と付き人を視線で御して、返事をした。


「良かった。ちょっと所用を思い出したから、俺、もう行くわ。」


「ちょっと待ってください。」


「侯爵、まだなんかあるの?」


「この2人はきちんと処罰をします。今後ともよろしくお願いいたします。」


「こちらこそよろしくです。ってのと、今まで通りで良いよ。マジで俺怒ってないから。」


「はい。」


「はいじゃないでしょ!」


「わか・・・った」


「それそれ。」



あれ?


何か肝心なことを聞きそびれているような・・・。


「そうだ!最後に1つだけいい?」


「何です・・・だ?」


「がはははっ、侯爵、いつの時代のキャラだよ。頑張れ!頑張って、いつも通りで頼むよ。」


「くっ・・・」


「ごめんごめん、俺のことが規格外だって思う理由を教えて。」


「あ・・・そのことか。」


侯爵は深呼吸をして、息を整え、いつもの雰囲気を身に纏った。


「まず、属性鑑定で“空”で魔法が使えないはずにもかかわらず、魔法のような特別な力を使っていて、それが想像をはるかに超える威力である事と・・・」


「うん。」


「あとは、使っている転移魔法が、理解困難な事・・・。」


「理解困難?」


「そう。2億トンの水を溜め込める倉庫・・・プールを持っている魔法使いなど、聞いた事が無い!」


そこか・・・。


ってか、侯爵、まじで、いつも通りになってきたじゃん。流石、政治家、一瞬で豹変したな。


良いぞ、その調子だ!


「それに、複数の転移魔法用の倉庫を持つ者もいるが、その総容積でも、200Mtの水を保管できるわけがない!」


「え、そうなの?」


「単純に考えて、あのダムのサイズを考えて見ろ!」


そうか・・・。


「百歩譲って、砂200ktが保管できる転移魔法用の倉庫を持っている者は、もしかするといるかもしれないが、水200Mtは完全に規格外だ」


「しかも、集めたのか海水なのに、納品したのは、真水・・・つまり、転移先で、錬金術も使えるとか・・・正直に言って、理解が追い付かない。」


「ごめん、錬金術って?」


「おま・・・」


侯爵の顔が、赤くなったのが分かった。


血行も戻って来たみたいで何よりです。


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