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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第11章 ミーヴ(後編)
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第50話 タッチアンドゴー

馬車に揺られ始めると、また眠気に襲われた。


襲われると言えばば、馬車に乗ると、やたら襲われる気がするなぁ。


俺が常に警戒態勢で引率している訳じゃないってのと・・・


馬車に乗って人任せになっているってのと・・・


馬車が走れるところは限られるから、襲う側も張り込みしやすいって感じか。


そんなことを考えながら寝たせいで、また襲われるんじゃないかと、時々起きてしまった。



朝日に照らされた侯爵は、酷く疲れた表情をしていた。


ほとんど寝れなかったようだ。


意外と気が小さいのかな。


いや・・・自分で戦う事ができないということは、そう言う事かもしれない。


疲れが蓄積している御様子で、質問合戦2日目をやるような雰囲気ではなかった。


「おはようございます、侯爵」


「お前は、図太過ぎるだろ。信じられん。この状況下でよくイビキをかいて爆睡できるな。」


「え?そんなに寝入ってました?」


「こんのっ・・・って、相手してやるほどの気力も無いわ。私はまだ寝るぞ。おやすみ。」


侯爵は、ローブのフードを目深に被って日差しを遮り、また寝始めてしまった。


ここまでヘロヘロになっていると、今夜も夜通し移動するって事は無さそうだな。


ホテルに泊まってしっかり疲れを取るべきだ。


俺もその方が嬉しいし。



しかし、夕方着いたホテルでは4時間程度の休憩を取るだけで、また走り出した。


侯爵は、3日目の朝には帰城させるつもりのようだ。


その気持ちは分からんでもない。


半日短縮したところで、あまり変わらないからな。


何としても1日稼ぎたかったのだろう。



そして、その侯爵の思いに応えるように、限界を迎えつつある馬車と騎馬は奮起し、3日目の朝、無事に帰城できた。


「ルラン、代金の支払いだが、準備に時間がかかるから、自室で待機な。用意が済み次第、迎えをやる。」


「了解です。」


200億Yもの代金だ、当然そのくらいはかかるよな。


俺はあてがわれた部屋に移動した。



さて、グラーシュ達の様子はどうだろうか。


“”アルディ、エレナ、様子を教えてくれるか?“”


“既にマサオの村に入っていますが、特段、動きは有りません。”


2人に送った思念に対し、エレナから返信が届いた。


“動きが無い?マサオが1人で訴えに出るくらいだから、ダークエルフ襲来は大事だと思っていたのに、そうじゃないの?”


“それが、ダークエルフ討伐に積極派と消極派が衝突してて、ミーヴへの正式な討伐協力要請が作れていない状況のようです。”


もしかして、それに耐えかねて、マサオが飛び出したのか?


“しかも、積極派も主張がまとまっていないようです。”


なんじゃそりゃ。


“ダークエルフ側の動きは?”


“1回襲撃がありましたが、今のところ沈黙しています。”


襲撃あったんだ・・・。


“どんな襲撃だったの?”


“それが・・・積極派のみを標的にした限定的な攻撃でした。”


はぁ?



なんか前後してないか?


“ダークエルフ討伐の積極派は、ダークエルフが出た後に生まれた派閥・・・だよね?”


“えぇ。そのはずです。”


という事は、その積極派は何かしらの傾向のある派閥で、その傾向のせいでダークエルフが生まれて、今はダークエルフ討伐の積極派?


かー。


こういうややこしい問題に首突っ込みたくなかったのにな~。


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