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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第11章 ミーヴ(後編)
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第48話 ティザー・ミーヴ

「お前が海坊主をやった場所から先は、急に深くなっている。」


「はい、だから、あそこまでしか行けませんでした。」


「あそこが淵で、先は、“クレーター”であり、ミーヴであった場所だ。」


「え?」


「ミーヴは、消し飛んだんだ。・・・いや、消し飛ばされた。」


脳裏に、先生が見せてくれた闇の粒子回収ミスの大爆発が過った。


まさか・・・おじいさんと先生の言っていた兄弟子たちの1人が、取り扱いを間違えて、ミーヴが消し飛んだのか?


「誰がやったんですか?」


「誰が、だと?個人でやれるわけないだろ!バカも休み休み言え!」


「え?」


「先の大戦だよ。」


「核ですか?」


「ん?核攻撃の事か?違うぞ。」


あれ?核攻撃じゃないのか。


「すいません、余計なことを言ってしまいました。大戦下で消し飛ばされたんですよね、どんな攻撃だったんですか?」


「魔法だ。」


「え?」


「巨大な超耐熱超硬金属の召喚魔法だ。」


「は?」


「超耐熱と超硬化を付与された金属の固まりが、肉眼ではおろか、望遠鏡でも認識の難しい、はるか上空で召喚されたら、どうなると思う?」


「自由落下して・・・超高速で地表に激突・・・」


最悪だな。


人工的な隕石落下か。


「流石は西の最果てを統べる悪魔の魔法というべきか・・・」


「ん?悪魔?それに、“先の大戦“って・・・。」


「くくくっ・・・・、はーっ、はっはっはー!」


突然の侯爵の高笑いに、ビクっと肩を動かしてしまった。


「何・・・です?」


「お前の望む通り、端的に分かり易く、要点を掻い摘んで“ミーヴが失われた”話を説明してやったぞ!これでミーヴが分かったか?」


く・・・。


まぁ、馬車に揺られて、城に戻るだけの退屈な道中だ。


このくらい侯爵と問答で一喜一憂させられた方が、楽しめるかもしれないな。


次は、侯爵からの質問の番か。



「では、侯爵、ご質問を。」


「ちょっと待てよ、何がいいかなぁ。」


・・・


「では、私から質問しますね。」


「何を言っている。私の番だ!」


「だって、質問してくれないじゃないですか?」


「だからと言ってパスと言っていないだろ!!」


この・・・。


今に始まった事じゃないか。


「了解です。そしたら、お好きなタイミングでどうぞ。」


「言われなくても、そうするわ!」


・・・


・・・・・


その後、侯爵からの質問も無く、時間だけが過ぎて行った。


日が落ちる頃になっても、一向に宿泊先に到着しない。


ダムへの行きがけの最後に泊まった宿泊先は、すでに通り過ぎている。


「もしかして・・・侯爵、夜通し走らせるつもりですか?」


「ふん。急いでいるんだろ?せめて1日くらいは詰めてやる。」


そりゃ、あんたは馬車の中で、でーんと座っていればいいだけだろうけどさ。


「大丈夫なんですか?」


「なめるなよ。」


いや、凄まれても・・・。


まぁ、なめるなって言われた以上、任せるしかないよな~。


では、お言葉に甘えて、お休みなさーい。



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