表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第11章 ミーヴ(後編)
368/475

第35話 侯爵の詰問

「まずは・・・どうしてお前はエルフの少年が襲われているとわかった?」


そこからか・・・


マジで根掘り葉掘り聞くつもりだな。


真面目に答えても、全部答えられるほど俺はこのスキルを理解していないし・・・。


ここから質問攻めに遭うんだろ・・・テキトーに嘘をついても、後々面倒になるだけなんだろうな。


「散歩していたら、なんか向こうの方で騒がしくて、・・・見えたから、ちょっと見ちゃったんですよ」


「見えたから見ちゃった?・・何だそれは?そんな答えが通ると思ってるのか?」


「ホント、たまたまですよ。侯爵は寝てたから分かんなかったと思うんですけどね。丁度ね、顔を向けた方向だったんでね。運よく見えたんですよ。」


「運よく見えるもんか!ダムの幅、分かってるのか?しかも、ダム自体の建設が最優先で、まだ周辺の整備も済んでいない事は、ここに来るまでにお前だって分かってるだろ。それに、これだけ暗くなってて・・・」


「いや、自分でも驚きました。たまには運がいいんだなって。で、魔が差して、誘惑に負けて、ついつい、出来心で、踏み外しちゃって・・・見ちゃったんですよ。」


「はぁ?」


「いや、ちょっとだけですよ。」


「何を言ってるんだ?」


「だからぁ、ちょっとだけですってば、イイじゃないですか。ちょっとだけなんだから。」


「お前・・・」


「いや、ホント、ちょっとだけなんでね。もーいーじゃないですかー。減るもんじゃないんだしー。」


「はぁ。」


侯爵は型を落してため息をついた。


「えーい、次だ!エルフの少年を襲っているのは、本当にダークエルフなのか?」


再び力のこもった声で、質問をぶつけられた。


正直言って、ダークエルフを知らない俺が、ダークエルフだと断定することができないんだよね。


見たまま言うか・・・。


「エルフの特徴って長い耳ですよね?」


「はっ。それだけではないがな。仮にそうだとして、どうしてダークエルフだと?」


「肌が・・・褐色だったですし、エルフの少年を追う手には弓やナイフが握られ、表情が強張ってましたから。殺す気なんじゃないかと・・・。」


「なるほどな。確かに、ダークエルフは、エルフ本来の透き通るような白い肌ではなく、褐色の肌で、エルフに殺意を向ける存在だ。」


おぉ、ダークエルフってのは、当たったっぽい。


正解を得て高揚した俺とは対照的に、目の間に立つ侯爵の表情は硬いままだった。


「状況から考えてダークエルフの可能性が高そうだが、ダークエルフは人間に対しても殺意を向けるぞ。グラーシュとアルディで大丈夫なのか?」


ん-、その点に関しては多分大丈夫だ。


アルディは重召喚してあるから多分負けないし、ダメなら再召喚すれば良い。


それに、グラーシュは、フェロモン漂う長身細身の巨にゅ・・・


じゃない!


あの見た目からは、とても想像が出来ないほど強いからな。


最近魔法もあわせて使えるようになったみたいだし、俺があげた指輪もある。


「目的が少年の保護だけですから、何とかなるでしょ。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ