表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第11章 ミーヴ(後編)
351/475

第18話 視野を広く

「大丈夫かしら。」


「グラーシュですか?」


「そう。」


「きっと明日の朝には立ち直ってますよ。」


「そうじゃないわよ!」


「え?」


「ドスケベのベッドに自分から入っちゃってるのよ。」


な・・・。


「言われてみれば、そうじゃな。」


「ちょ、おじいさんまで。」


「あ、でも分からんぞ!グラーシュのおかげで、ドスケベが治るかもしれんぞ!」


「ドスケベは病気じゃないし!なんなら正常だし!」


「そうなの?」


「そうです!それは病気ではなく、確かに存在するものとし、自ら真摯に向き合って自制する“理性”が重要なんです!」


「ドスケベのくせに、それっぽいこと言うわね。」


「そうですよ、もうドスケベでいいです!」


「がはは、もうええじゃろ。その辺でこの話は終いじゃ。」



「話は変わりますが、おじいさん、光の粒子で見れる映像に音声って付けれませんか?」


「それは無理じゃな。」


「そうですか・・・。」


「あれ?あなた、今日は冴えてないのね?それじゃ只の・・・それは良いわ。どうしたの?」


「いえ・・・。」


「グラーシュの事が気になっとるんじゃろ。そんなにいじめるな!」


「そうね・・・。音って何かしら・・・。」


「振動ですね。」


「そうね。それなら・・・」


――!


「闇の粒子で吸収できる!?」


「そうよ。そこで解析して映像と同期させればいいわ。」


「タイムラグが出ないですか?」


「なめないで頂戴!ラグゼロで出来るわ。」


マジすか・・・。


万能過ぎて、マジで怖いわ。


「それって、まさか・・・」


「念じるだけでいいわよ。」


相変わらずのぶっ壊れ性能だな。


「今度から、偵察の際に光の粒子と闇の粒子をセットで飛ばせばいいって事ですよね?」


「そうね。」


ん・・・


「先生・・・。あの水吸収用の球で音も拾えるって事?」


「拾えるわね。」


「全く気が付かなかった・・・。」


「そんなものよ。結局、意識の向いている物事しか拾えない物よ。」


「うーっ。」


おじいさんが唸り始めた。


☆・・・気にしているな。


「こんなことで☆はあげないわよ。」


「・・・」



先生も同じことを察し、気の利いた先生の一言でおじいさんは平穏を取り戻せた様子だ。


この小競り合いがマジで分からん。


この白と黒の世界では娯楽が少なすぎて、こんな些細なことも気になるのかもしれないな。


「おじいさんと先生は、外の世界に出て遊びたいとかあります?」


「いいの?」


おじいさんが目を輝かせている。


「ちょっと待ちなさいよ。まだ・・・」


「そうじゃった・・・。」


「ん?なんですか?」


「いや、何でもないんじゃ。」


「いやいや、気になりますよ。その言い方。」


「気にしないで、何でもないから。」


「言っちゃってくださいよ。気持ち悪いなぁ」


「い・・・言っちゃうか。」


「やめなさいよ。」


「言っちゃってください。」


「分かった。」


・・・


「雑に言うと、おまえさんがまだまだじゃから、遊びで外に出るのもちょっと保留じゃ。」


「なる・・・ほど・・・。なるほど。分かりました。」


肝心なことを、雑に言うな!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ