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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第11章 ミーヴ(後編)
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第7話 本題かどうかは人による

「なんか、大変なことになったわね。」


「大丈夫じゃろ。」


頬に手を当てて心配そうな先生とは対照的に、おじいさんは楽観的だ。


楽観的と言えば、グラーシュだ。


「なんでグラーシュはあんなに簡単に仕事を受けたのかが分からなくて・・・」


「レーゼン侯爵と同格のミーヴ侯爵だからじゃないかしら?」


「じゃろうな。」


あ、そういうこと?


まだメイド気質が抜け切れてないのか・・・。


ここに来て、便宜的にグラーシュを筆頭とした“グラーシュ一行”のウィークポイントが鮮明になってしまったってことでもあるな。



でも、無理に俺がグラーシュの考え方を修正するのは嫌だからなぁ。


グラーシュが自分で気付いて、自律してくれるのを待つ。


それか、俺がグラーシュと対等な“冒険者”の立場に立つか・・・。


ん-、今俺の持っている情報が少なくて、いい案が思い付かない!


懸案事項で保留としておこう。



「で、本日の本題、宜しいですか?」


「うむ。【白き理】☆14じゃ!」


「同じく、【黒き理】☆14よ!」


「あ・・・」


「ほれ、本題は?」


「勿体ぶらずに始めなさいよ!」


「いや、それが本題だったんですよ。そして、結論も出たんですよ。」


・・・


「つまらん。」


「ホント、つまらない男!しかも、ドスケベ!」


つまらなくしたのは、御二方でしょうが!


それに、ドスケベは余計だ!


使用条件に、“グラーシュに事前アナウンス”を加えたんだから、ドスケベじゃないでしょうよ!


なんか、ドスケベ、ドスケベ言われると、ドスケベってどういうことかやって見せてやろうか!って気になってくるわ。


やらんけど!


多分!



「で、ちょっと気になった事があって」


「どうしたんじゃ?」


「光学迷彩しながら、換闇透過で飛び込んだ時に、グラーシュから着地音が聞こえたようなことを言われて・・・。」


「そうね、でも、二度目は上手くいったじゃない。」


「それが上手く理解できなくて。音を吸収したって感じはしてないんですよね。」


「それね。分かりやすく言うと、私が着地時の衝撃エネルギーを吸収したのよ。ダメだったかしら?」


「ダメじゃないです。むしろ、ありがとうございました!」


そっか、着地で発生したエネルギーの一部が空気を振動させて音になるのか。


闇の粒子の回収で、膨大なエネルギーがストックされているけど、いまいちエネルギーってものが、ド文系の俺には何なのか分からないから困っちゃうな・・・。


こんな事ならもう少し化学や物理に興味を持つべきだった・・・。



あ、でも、学生時代に、この世界に転生するかどうかなんて分からなかった訳だし。


現世のエネルギーとこの世界のエネルギーが、全く同じとは限らない訳だし。


あぶない、あぶない、大っ嫌いな“結果論”に陥るところだった。



大切なのは、今直面している“エネルギー”に真摯に向き合うことだ。


先生のサポートを受けつつ1つずつ学びますか。


「先生、今後ともよろしくお願いします。」


「急に改まって、何よ、気持ち悪い!私はドスケベの協力はしないから!」


くっ・・・。


ドスケベせんわ!


多分!


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