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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第10章 ミーヴ(前編)
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第33話 タイマン

「よーし、次はフォグパレス展開したまま、アルディと組み手して下さーい。」


・・・


・・・・・


体育座りして、観戦していたけど、グラーシュ、マジで強いね。


アルディが押されてる。


「はい、そこまで。次は、無詠唱のウォーターニードルを織り交ぜて組み手してみて下さーい。」


「え?魔法を使って組手ですか?」


「そう。」


・・・


グラーシュの動きが急にぎこちなくなった。


「魔法も格闘術もグラーシュのものだから、分けて考えないで、混錬して使いこなせるようになってね。」


「はい!」


・・・


・・・・・


しっかりとウォーターニードルの熟練度を上げたようで、肉眼では見難いくらい細い針が生成されている。


段々とコツを掴んできたようだ。


点で攻撃するときに、リーチにウォーターニードルを足して攻撃している。


えぐさが増してきたな。


抜き手が接触した瞬間に水の針が指から伸びる・・・


始めから水の針を伸ばした状態で手刀を振る・・・


完全に素手のアルディが太刀打ちできなくなってきている。


気が付けば、アルディは穴だらけの傷だらけになってしまった。


さて、そろそろかな・・・。


「アルディ、解放!」


「御意!!」


アルディが雄叫び上げ始めた。


「おぉぉぉーーーーーーーーーーーーっ!」


雄叫びで空気が震える。


アルディの全身が白く発色し始め、頭には、二本の角のようなものが生えた。


一瞬グラーシュがビビったように見えた。


そりゃそうだよね。


観るのが2度目の俺も少々ビビってるもん。


「グラーシュ、集中して続行!」


「はい!」



・・・



アルディの強さがハチャメチャだ。


洗練されたはずのウォーターニードルは、ことごとく折れて消えてしまうし、拳や蹴りが当たる度にグラーシュ側が弾かれる。


そのくせ、アルディの拳と蹴りは、軽く当たってもグラーシュを吹き飛ばす。


見ているこっちがドン引きするわ。


――!?


グラーシュが指輪に力を込めるのを感じた。


ヤバい!!


「2人ともストーーップ!!!」


慌てて2人の間に飛び込んだ。


2人とも我に返って止まった。


あぶなーっ。


「2人とも、これが訓練って分かってるよね?」


「御・・・意。」


「ふーーーーーーっ、はい!」


絶対、忘れかけてたよね。


ヒヤヒヤするわ。


「アルディ、元へ」


「御意。」


アルディは、返事と共に、スッと元の姿に戻った。


傷はそのままで、ボロボロだ。


「休憩にしまーす!」



・・・



・・・・・



「グラーシュ、まだ出来そう?」


「はい!」


「そしたら、最後は全力のガストジャベリンを、マナが尽きるまで、俺の分身への打ち込みでーす。」


「はい!」


闇の粒子で分身を作成し、グラーシュと距離を取って配置。


「はじめ!」


・・・


・・・・・


グラーシュは凄いな。


ガストジャベリンも、ちゃんと熟練度を上げていた。


10数発も発動できた。


熟練度が上がると魔法効率が上がるし、威力が増すって話だったけど、これ、結構凄い事だ。


どちらか一方なら、あまり実感がわかないけど、魔法効率が上がれば消費マナは減るし、それで威力も抑えれば更に消費マナは減る。


ただ、グラーシュの凄い所は、5発程度しか使えないって言っていたのに、フォグパレスを何度も使って、ウォーターニードルも使い倒したのに、10数発も打てるようになっていた事だ。


「凄いね、グラーシュ!ひとえに、努力の賜物だよ!」


「ありがとうございます!」



ふと波打ち際を見ると、打ち寄せる波が大きくなっていることに気が付いた。



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