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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第10章 ミーヴ(前編)
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第22話 歩くと何かに当たる

普段からエラムやラムーに乗っているから、人の目線で市街地を散歩すると意外な発見がある。


というのも、ポスターなどは割と道行く歩行者向けに、張られているからだ。


馬に乗って移動するときは、目的地までの移動が優先するので、わざわざ歩行者用の高さに貼られているポスターを意識することは無い。


気にするのは、標識や看板の類だけだ。



グラーシュも、散歩中、辺りをキョロキョロとしていた。


歩行者の目線の高さには、様々なポスターが張られている。


上手に作り込まれたポスターは目が行きがちだけど、全部見ていたら散歩にならない。


割り切って歩くしかない。


散歩、散歩!



ふと気が付くと、すぐ後ろを歩いていたはずのグラーシュの足音が無かった。


振り返ると、1枚のポスターを食い入るように見ていた。


慌てて近づいて覗き込むと、格闘技イベントの告知のポスターだ。


なんか嫌な予感がしてきた。


勝手な思い込みは良くないから、ちゃんと確認することが大切!



「グラーシュさん、何か気になる事でもありましたか?」


「この格闘技イベント“格闘神”・・・凄い興味があります。」


えーっと、なになに~。


主催は、商業ギルド“最西新風”・・・


競技は、立ち技、寝技、ミックス・・・。


え?・・・男同士、女同士だけじゃなく、男女の試合まであるんだ。


マジで何でもありだな。


全ての格闘技ファンを取り込もうとしてるのかな・・・。


「開催は11月22日・・・一週間後か!?場所は・・・ミーブ中央スタジアム?」


スタジアムで格闘技イベント?


メチャクチャデカいイベントだな。


格闘術を使うグラーシュとしては、素通りできないのか・・・。


「見たいの?」


「いえ。」


ん?・・・まさか・・・。


「出たいの?」


「はい・・・。」


そっちかー。


一週間後って事は、新しいブーツの受け取り後か。


でも、ブーツ持込可ってことは無いよな。


「俺は全然知らないイベントだから何とも言えないけど、これはグラーシュが、例えば最西新風で説明を受けて申し込むと出れるやつ?」


「私も全く知りません。」


「そしたら、砂を納品した後、商業ギルド“最西新風”に顔を出してみようか?」


「はい!」



グラーシュは、格闘技イベントへの参加?に頭がいっぱいになったのか、その後は全くポスターに興味を持たなかった。


おかげで、歩くことと風景を楽しむことに集中して、気分良く歩くことができた。


こっちの世界も、朝はマイナスイオンが多いとかあるのだろうか。


むしろ、前世の自分の先入観のせいだろうな。


いずれにしても、早朝の散歩が楽しめて良かった。


宿に戻り、軽い朝食を頂いた。


出発準備を整ってロビーに行くと、既にアルディとエレナが待っていてくれた。


さて、今日は納品に行くぞー!


その前に、ちょっと寄り道しますけど。



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