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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第10章 ミーヴ(前編)
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第18話 謎のダブル

「ボルカールさん、完成はいつ頃ですか?」


「1週間ほど時間を貰えば作れると思う。」


「代金は?」


「500,000Yに税込みで600,000Yだ!」


安い!・・・って思っちゃったのは、俺の金銭感覚が狂ってきている証拠かもしれない。


ただ、名匠が逸品を作ってくれると思えば、安い・・・ってことにしよう。


「その値段で買います。ただ、後学のために、ちょっと教えてください。」


「何だ?」


「一般的な弓の値段ってどのくらいなんですか?」


「そうだな・・・・多分良い物で200,000Yくらいじゃないか。」


「そうですか。」


まぁ、名匠ボルカールだからな。


それに、職人は、値引き交渉して臍曲げられると、厄介だから。


「それでは、出来上がったころに伺いますね。失礼します。」


ボルカールにアルディも一礼して店から出てきた。


店内では店員が手を振ってくれていた。


・・・


・・・・・


さて、今夜の宿泊先は・・・ビジネスホテル?


馬を預けて中に入るとグラーシュとエレナが待っていてくれた。


「ありがとうね。どんな感じ?」


「手配が遅かったので、ダブルとツインを一部屋ずつになりました。」


「そっか。」


ん?・・・あれ?


「ごめん、ダブルとツインって、どう違ったっけ?」


「ダブルが大きなベッドが1つで、ツインが2つのベッドです。」


泊まり慣れてないから・・・いっつも、わからなくなるんだよね~。


「で、部屋割りは?」


「ダブルにルラン様と私で、ツインにアルディとエレナです。」


は?・・・


ダブルに、グラーシュとエレナ。ツインに俺とアルディでしょ?


その方が、なんか妄想が広がる・・・。




じゃない!


グラーシュにも、何かしらの考えがあったのかもしれない。


「ちょっと、ごめん、なんでそういう部屋割りにしたのか、教えてくれると有難いんだけど、いい?」


「あのぉ、ちょっとここでは・・・」


いや、グラーシュ、そこでモジモジされると、俺の勝手な妄想による誤解が生じてしまうんですけど・・・。


それに、もうこの部屋割で行くつもりでいるよね?


「グラーシュ?」


「今夜は遅いから、もう部屋に移動しましょう。」


おいー。


話聞く気が無いんかい。


まぁ、いいか。


俺は今日もなんか疲れが抜けてないから、あっという間に寝れそうだし。



・・・


部屋に着いた。


なんだろう、ダブルベッドとはいうものの、小さいような気がする。


ここで一緒に寝たら・・・


ちょっと待て!


訳があって、こうなったんだ。


その訳をちゃんと把握して、対応しなければ・・・。


でも、グラーシュ、モジモジしてたな。


もしかすると・・・。


じゃない!




「ルラン様、ごめんなさい。この部屋にはバスタブありませんので・・・先にシャワーを済ませてきてください。」


は?


荷物を下して、落ち着いたところで、唐突にグラーシュから誘導された。


こ・・・これは・・・。


言われるがままに、シャワーに向かったが、コーフンしちゃって、アレがアレで・・・。


体を洗う手がおぼつか無い。


・・・


いつも通り洗ったはずだが、たどたどしくなってしまった。


多分きれいに洗えたと思う。


「もう出たんですか?」


「はい。」


グラーシュの問い掛けに、声が上ずったような気がした。


平常心、平常心。


「私も入ってきます。」



・・・



なんか、落ち着かない。


仕方ないから、ベッドの上で、正座して目をつぶって、精神統一・・・


落ち着け、俺・・・。




シャワーを浴びる音・・・。


胸の鼓動が、体中に響く・・・


時間が・・・長く感じる・・・。



ヤバい・・・。


歳のせいか、マジでドキドキに耐えられなくなってきたような気がする。



・・・



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