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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第10章 ミーヴ(前編)
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第3話 入店時の作法(自分ルール)

全属性鑑定できる人なんて、いないんだから。


完璧に偽装する必要もないのか。


「グラーシュ、その店員を鑑定したとき、属性をいくつ持っていた?」


「水、土」でした。


「エルフ?」


「純粋なエルフではないようでした。ハーフとかでしょうか。」


グラーシュが判定できるのが、風、水、土。


だから、確実に言えることは、店員が“風”を持っていなかったという事だ。


となると、もし俺が鑑定されたとしても、俺が本当の“空”であると判定出来なかったはず・・・。


ん-、そうすると、一番注意しなければならないのは、鑑定眼を持っている人間が複数名体制の専門店と言ったところか・・・。



「グラーシュ、おかげで頭の中が整理できたよ。」


「良かったです。」


「でね、個人店の専門店・・・つまり、小さなお店で、こだわりの強そうなお店の場合は、店員が2人以上なら、俺は入らない方が良さそうだ。」


「え?鑑定されちゃいますよ?」


「1人の店員に鑑定されても、俺が“空”だと断定できないはず。」


「何故です?」


「この世の中は、“空”が居ないってのと、全属性持ちもほぼゼロって話だったじゃん」


「はい・・・。」


「だから、鑑定する側も全ての属性を1人で判定する力は無い。」


「はい・・・。」


「つまり、鑑定眼持ち1人に複数属性の鑑定をされて、“空”と出たとしても、自分の鑑定できない属性を持っているだろうと推測するはずなんだよ。」


「あぁ。なるほど。」


「店としては、むしろ客の適性に合った道具や武器をお勧めするはすだから、スキルと魔法と技術がどんなバランスになっているかの方が重要なはず。」


「・・・」


「店員にグラーシュがどんな風に見えたか正確には分からないけど・・・属性が3つもあって、水は加護で、しかも青魔法のレアで【軍】を持っているって見えたんじゃないかな。それに、そのぉ、グラーシュの外見と合わせて考えれば、ねぇ。」


「ん?何ですか?」


言わせるのか・・・。


やっぱり、性格の良い美人って、自覚症状無いよな~。


「グラーシュがスタイルの良い美人だから、格闘術は、出来るんだろうけど窘める程度なんじゃないかって、本業は魔法使いなんでしょって思っちゃったんじゃないのかな。」


「わっ・・・私の格闘術は窘める程度ではありません!」


「分かってる。俺は分かってるから。」


ってか、引っかかるところはそこなのね・・・まぁ、いいわ。


自覚が有るんだか無いんだか・・・その辺は、どうでもいいか。


「えーっとぉ・・・話を戻すよ。」


「あ・・・ごめんなさい。」


「グラーシュの提案通り、先にグラーシュが先にお店に入るのはOKなんだけどね。」


「はい。」


「入ったらすぐに店内を対象に鑑定して、鑑定眼持ちが1名だけだったら、俺を呼んで頂戴。」


「はい・・・。」


「俺も店の中を見るのが好きだから出来るだけ見たいのよ。」


「そうですよね。・・・わかりました。」


「それじゃ、気を取り直して、どんどんボルカールの店探し頑張るぞー!」


「おー!」


こういう時に、グラーシュのノリが良くて助かるわ。


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