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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第9章 王都中央市街地(後編)
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第20話 ミーヴまでが遠い

「ちょ・・・ちょっと待ってください。何ですか?」


「え?」


目の前に、突然話しかけられて驚いた表情のグラーシュが居た。


あの2人に声を掛けたつもりだったのに。


「あ・・・、何でもない。寝ぼけてたみたい。」


朝っぱらから、恥ずかしいわ・・・。


「そうですか・・・。おはようございます、ルラン様。」


「改めまして、おはようございまーす。用意して出発しますよ~。」


「「はい。」」


3人とも気持ち良い返事で、仕切り直しに答えてくれた。


こういうのは本当にありがたい。


「で、今日は、王都の西の市街地を迂回して王都を脱出し、ミーヴ侯爵領の最南端を目指します!」


「え?西の市街地に入らないんですか!?」


「グラーシュ、ごめん。西の市街地は入らないよ。昨日あれだけ派手に貴族の前で【軍】魔法を使って見せたからね。」


「あ・・・。」


「多分、王都の市街地はどれも、スカウト網が張られていると思うんだ。」


「そう言う事ですか・・・。」


「ごめんね。」


「大丈夫です。」


「西の市街地は、いずれのんびり観光できる時が来るよ。」


「はい。楽しみにしています。」


「多分、今日は思いっきり走っても、ミーヴには到着できないから・・・まったり行きましょう。」


「はい。」



・・・


・・・・・



出発すると、早々にグラーシュが馬上でウォーターニードルの訓練を始めた。


「グラーシュ!」


「はい!?」


「あ、ごめん、驚かせちゃった?」


「いえ、大丈夫です。」


「今日からミーヴまでは、遠回りになるかもしれないけど、誰も居ないルートで行くから!」


「はい。」


「だから、周りを気にせずフォグパレスを使った状態で、魔法の熟練度を上げる練習してみて。」


「はい!・・・早速いいですか?」


「いいよ、始めて。」


「フォグパレス!」


ブワッ!


「サイズの調整もコツをつかんだようだね!」


「はい・・・。」


「そしたら、フォグパレスの保護対象から俺を外して。俺はフォグパレスの外に出るから、俺に向けてガストジャベリン撃ちまくって、そのあとはウォーターニードルだね。」


「はい・・・。」



・・・


・・・・・



結局、西の市街地の郊外で、今夜も野営となった。


道なき道を行くのは、旅の初めのころにもしたことがあるから、精神的には参ってこないんだけど・・・。


まぁ、進まない。


このペースだと、ミーヴ入りは数日後か・・・。


右手に西の市街地が広がっているとわかっていると、ミーヴ入りが出来ない事への焦燥感に、次から次へと湧いてきた。


それでも、道中が長い方が、グラーシュの魔法訓練ができるから有意義なんだと言い聞かせて、先へと進んだ。



この日の夜は、魔法の訓練で疲れ果てたグラーシュが真っ先に就寝し、俺も片付けを済ませ、アルディとエレナに交代で見張るように指示を出して寝た。


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