表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第9章 王都中央市街地(後編)
282/475

第12話 名誉挽回

気を取り直して、王立図書館で情報収集だ。


頼むから、昨日の都立図書館の様な事になって欲しくないんだが・・・。


一抹の不安を覚えつつも、執事さんに誘導されるまま、用意された馬車に乗り込んだ。


中には既に、リーチ伯爵が座っていた。


・・・


しゃべらない。


マイール山に居た時には、ここまではっきりと俺とグラーシュで態度を分けてなかったはずなのに。


まぁ、無理に俺と仲良くしてくれなくてもいいけど、ここまであからさまに態度を変えられると、こちらも取り繕い難い。


幸いここには、伯爵と執事さんと俺しかいないから、別に気にしなくてもいいってことなんだろうけど。


俺は、基本的に、嫌われても、俺が嫌いじゃなければ丁寧に接するスタイルだけど・・・。


ここまで、あからさまな相手を好きになる理由が、俺には無い。


程よく距離を取って・・・




ガシャーンッ!!


大きな衝撃音と共に、馬車が突然横揺れして、止まった。


おいおい、穏やかじゃないな。


なんだ?


何があった?


何かが横からぶつかったような・・・。



「ううううぅぅ」


「おおおおおぉぉ」


馬車の外からうめき声が、いくつか聞こえてきた。


なんか聞き覚えがあるような、無いような・・・


「ギャーーーッ」


御者の絶叫が聞こえてきた。


それに驚いたリーチ伯爵と執事さんは、怯えて動けなくなっている・・・。


あー、やっぱりか。


これ、以前朝方襲われた奴と同じような気がする。


落ち着いて馬車のカーテンを開けると・・・うわっ!


イっちゃってる目と目が合ってしまった。


嬉しくもないが、ビンゴだ。


例の取り付かれた感じの方が2名、馬車にしがみつきながら、思い思いに暴れている。


こういう時に、鑑定眼持ちのグラーシュが居ると、分かりやすいんだろうな~。


残念なことに、俺には、強めのお薬で気持ちよくなって暴れている方なのか、精霊に取り付かれている方なのか分からないんだよね。



「えーっと、伯爵・・・どうします?」


「どうもこうも・・・何とかしてください。」


「馬車、壊れちゃってもいいですか?」


「ルラン殿、何言ってるんですか!もう、ってか時間の問題ですよ。」


言われてみればその通りだ。


最初の衝撃を考えれば、ガタが来ていてもおかしくない。


「そしたら、この方々、仕留めますか?程よく痛めつけるだけにしますか?」


「仕留めれるなら、仕留めて下さいよ。早くーーっ!」


こういう時だけは無視しないんだな。



ダガーを抜いて、馬車のガラス越しに見える敵を、馬車ごと・・・


スパッ!スパッ!


うめき声が断末魔に変わり、一つ、また一つと消えていく。



馬車の窓からは見えないがまだ、微かなうめき声が聞こえた。


“偵察用の粒子を散布!”


・・・


見つけた!


馬車から飛び出して、見つけた敵に向けて、コンパクトハンドガンで・・・・


パン!パン!パン!


目標はうずくまって動かなくなった。


近づいて確認して、介錯の為に、もう1発。


パン!


辺りを見渡すと、両断されて動かない遺体が2つ。



「リーチ伯爵、終わりましたよ~。」


馬車に戻って声を掛けながら中を覗いて声を掛けてみた。


執事と一緒になって呆けた顔をしている。


御者と馬車を引いていた馬は見当たらない。


逃げたんかーい。


と思ったら、警察らしき人を連れて戻ってくるのが見えた。


一件落着かな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ