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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第8章 王都中央市街地(前編)
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第24話 銀行到着

再びやる事が無くなって、眠くなってきた。


隣で延々と水の針を生成しながら一喜一憂するグラーシュには申し訳ないけど。


エレナの背中にもたれ掛かりながら、ついつい寝てしまった。


・・・


「ルラン様、シーデリア銀行に到着しました。」


グラーシュの声で気が付くと、目の前には石造りで圧倒的な存在感を放つ大きな建物があった。


周囲を見渡すと、シーデリア銀行は広大な芝生の中にポツンと立っている。


襲撃とかを考慮して、防犯上の理由から、隠れる場所の無いようにしているのだろう。


ただ、そんなことはさておき、この芝生の上でゴロゴロしたい。


そう思うと、大金を受け取る直前だというのに気合が入らず、眠気に襲われる。


なんでこんなに緊張感が無いんだろう。


日本円換算で5億だって言うのに・・・。


前世で何度も宝くじの当選を夢見て、当たったらどうしようって予習していたのが功を奏しているのか?


違うな。


絶対に誰も手を付けることができないゲートの中に引換券を保管しているから、安心して眠気に襲われていられるんだろう。


ただ、この芝生でゴロ寝した不審者って認定されて、引き換え拒否されても困るから、我慢我慢。



入口には、屈強な警備兵が立ち、すぐそばに仰々しい守衛所が2カ所もあった。


流石、国内最高峰の銀行だ。


「どのような要件でお越しですか?」


「現金の受け取りに上がりました。」


「当行は、一般のお客様のご利用はお断りしていますので、お引き取り下さい。」


はぁ、仕方ない。


そっとグラーシュに耳打ちした。


グラーシュは、ハッとして、おもむろにギルドガードを見せた。


覗き込んだ警備兵の態度が豹変した。


「申し訳ございません。現金の受け取りでしたよね?」


「はい。」


「ご存じかと思いますが、入店は2名までとなります。」


俺はアルディとエレナに待機を指示した。


「私とルランさ・・・ルランの2名で。」


グラーシュ、慣れないかもしれないけど、現金の受け取りまでは、頼むよ。


「さぁ、こちらへどうぞ。」


前後を警備兵に固められて入店した。


これは、俺たちへの警戒じゃなくて、護衛のつもりなのかな・・・息苦しくてかなわないんだが。



「いらっしゃいませ」


糊のきいたスーツ姿の男性職員が近づいてきた。


「本日は現金の受け取りでお越し下さったという事ですが。」


「はい、先日ギルドで現金の引取の書類を頂いたのですが、高額なため、こちらで受け取るのが一番間違いないと思ってきました。」


「かしこまりました。金額はどのくらいでしょうか?」


「50,000Gです。」


「かしこまりました。こちらへどうぞ。」


そう言うと今度は応接室へ通された。


天下のシーデリアだと言ってもこの金額をカウンターでやりとりする訳ないか。


ってか、ここは一般客が使わないんだから、取引は全て応接室なんだろうな~。


・・・


「早速ではございますが、書類を拝見してもよろしいでしょうか。」


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