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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第7章 エルフの村
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第5話 お参りの結果

「泊ってってよー!」


お参りからの帰り、ケイコのグラーシュ引き留めが凄い。


理由なんて入らない。


予定なんて聞きたくもない。


都合なんて知らない。


少女ケイコの本領発揮だ。


「おばあちゃんも言って!」


「そうは言ってもねぇ。ルラン様にも都合があるでしょうし・・・。」


「もー、おばあちゃーん!」


「はいはい。どうですか、今夜はうちに泊まられては、いかがですか?」


「そうですね・・・。お言葉に甘えて、今夜は泊まらせていただきます。」


「やったー、おねぇちゃん、ありがとぉ。」


ちょっと待て、返事したの俺だ、俺!


ダメだ、完全に蚊帳の外だ。


まぁ、ここを後にしたら次にいつ会えるか分からない訳だし、目を瞑ってあげよう。



・・・


個人的には長居をしたくないんだよな~。


ゴブリンとオーガは殲滅できた訳なんだけど、この集落は、宴じゃー!っていう雰囲気じゃない。


どちらかというと、悲壮感が漂っている。


ふざけた人間側の行動のせいで、エルフの命がかなり奪われた・・・という思いが充満しているからだろう。


彼らエルフから見れば、俺も人間側だから、大歓迎というよりも、冷ややかな目で見られている。


そんな俺が、ケイコの家に長居するもの迷惑をかけるだろう。


「という訳で・・・作戦会議です。」


ケイコが寝たのを見計らって、グラーシュを呼び、あてがわれた小さな部屋に、四人が集まって今後の事を話した。


「まずは、属性鑑定眼で、俺とグラーシュの属性習得状況を確認します。」


「はい!」


いつになく元気なグラーシュの返事が返ってきた。


ゲートから属性鑑定眼を取り出し、机に並べた。


忌々しい6つの球が俺の手かざしを待っているように見えた。


ふん!


それもこれも、昨日までの話、今日で俺は“空”を卒業だ!


・・・


注目の鑑定結果は・・・


“空”だった。


どうしよう、この球、今なら躊躇なく割れる気がする!


なんでなん!


グラーシュは、口に手を当てて何も語らないってか、言葉を失っているように見えた。


とりあえず、念のためもう1回手をかざしてみた。


なんの反応も無い・・・。


どうなってるんだ―!


エルフ助けて、お参りしたらいいんじゃなかったのかー!


・・・


一旦落ち着け、俺。


「とりあえずグラーシュもしてみるか。」


「はい。」


・・・


グラーシュは火にも反応するようになった。


グラーシュは水属性を手に入れたってことだ。


「や・・・」


グラーシュは、慌てて口に手を当てた。


「グラーシュ・・・素直に喜んでいいんだよ。」


「でも・・・」


「いいんだよ。グラーシュが水属性を取得して、“鑑定眼”の向上させることが一番の目的なんだからさ。」


「はい。」


「早速、俺を鑑定してみてよ。」


「はい・・・。」


「どう?」




「水属性:“  ”、水属性魔法“  ”、水属性スキル“  ”、水属性技術“  ”・・・」


「土は?」


「土属性:“  ”、土属性魔法“  ”、土属性スキル“  ”、土属性技術“  ”・・・です。」


「“空”のままか。」


クソ―!


なんでだ―!


なんでなんだー!


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