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転生しても”はぐれもの”  作者: C-HAWK
第7章 エルフの村
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第3話 祠に向けて

「加護を受ける祠への案内と、一緒にお参りしてくれるエルフを手配して頂けますか?」


「あぁ、すいません。それでしたら・・・ケイコ!できるよね?」


「うん。」


「いや、ケイコは・・・」


「できるもん!」


「ルラン様、ケイコもエルフです。御心配には及びません。」


村長まで畳みかけてくるやん。


そうじゃないんだ・・・。


「多分なんですけど、ケイコはグラーシュに助けられたという印象が強くて、私への思いが薄れてしまっているような気がしまして・・・。」


村長を呼んできてから、ケイコはグラーシュにずーっとしがみついている。


それを見た村長も、俺の言う事を理解してくれたようだ。


「だから、もしよろしければ、私の方はケイコのおばあちゃんにお願いしたいんですよ。」


「そういうことでしたか・・・。ケイコのおばあちゃんなら、確か・・・加護を受けるためのお参りを経験してたはずですから、適任ですね。」



・・・


村長も一緒になってケイコの家に上がり込み、村長が直々におばあちゃんにお願いしてくれた。


「お安い御用です。」


おばあちゃんは快諾してくれた。


「それでは、私はここで失礼します。」


村長は、そう言うとスッと立って行ってしまった。


ここから、4集落を回るわけだ、大変だ。


リーチ伯爵を含め王都側が納得するように上手いことやって欲しい。



「助かります。ありがとうございます。」


俺はおばあさんに向き直してお礼を言った。


「ただ、私からもお願いがあるのですが、よろしいですか?」


「どうぞどうぞ。」


こちらはおばあさんのおかげで、これから水の属性の加護を頂けるんだから、何でもどんとこいだ。



「祠までの道中、薬草や山菜を採取したいんですよ。」


「ぜんっぜん、問題ないですよ。大丈夫です。」


「それと、留守番は・・・。」


「ご心配なく!アルディ!」


「御意。」


「ありがとうございます・・・。それじゃあ行きますかね?」


「すいません、一休みしてからでいいですか?」


「え?えぇ。」


「この集落に来る直前まで戦ってましたので、ケイコも今は興奮していて疲れを自覚してないでしょうけど・・・。」


「気が付きませんで、すいません・・・。それでは一休みしてからにしましょう。」


・・・


・・・・・


人も馬も、揃いも揃って昼寝した。


起きて、準備をしながら、“こういう平穏が幸せって事なんだろう”と、しみじみ思った。


このところ殺伐としていた。


転生してまで、1分1秒を争うような現世のような生き方はしたくない。


まったり、この世界を楽しみたいもんだ。



「しゅっぱーつ!」


おばあちゃんとグラーシュと手をつないだケイコの掛け声で、祠に向けて出発した。


道中は、おばあちゃんとケイコとグラーシュの薬草・山菜の採取競争だった。


ほっこりしてて、見ているこっちも癒された。


そうそう、こういう“まったり”がサイコーなんだ。


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